閑話 大切な思いは君の中に④
この髪飾りの羽根は、レインボーアースの羽根と酷似していることに
そしていまさっきの言葉を照らし合わせてみれば、嫌な推測がなりたち、俺の顔は自然と赤くなってしまう
「┄趣味悪いな┄人の心を読むなんて┄」
『ふふ、すまぬ。だが┄我の羽根を通し、汝の思いがわかったのだ。だからこそ、羽根は共鳴し我に伝わった、大切な絆をな』
『汝よ┄我と契約を結ぶ気はあるか?』
唐突な申し出に俺は首を縦に振りたい気持ちもあるし、レインボーアースは上位の精霊だから、絶好の議会とも言える
精霊と契約すれば、加護や恩恵を貰えることが出来る
しかし┄そんな資格は俺にあるのだろうかと考える、力に溺れ自滅一歩手前まで落ちた己れ自身に┄
だからこそ┄俺は首を縦ではなく横に振り断ることにする
するとレインボーアースは少しの沈黙の後に┄「┄ふふ、合格だ」と言っていた
俺は驚き、疑問符を浮かべレインボーアースを目視するとクツクツと楽しげな笑みを浮かべた、人型の人物が地面に降り立つ姿があった
髪色は虹色で、髪型は首辺りまで伸ばし、少しの癖っ毛のせいか、先の方が跳ねた状態で、顔つきは男性のようだ
瞳はユリアナと同じ青、服装は何処か神官が着ているようなローブを肩に羽織り、白を基調とした服を着ていた。
レインボーアースの人の姿など、始めてみたな
と思うのも束の間、レインボーアースは俺の方へ近づいて来ると、背丈的に僅かな身長差だなとぼんやりと感じていれば
人指し指で俺の額を弾いた
『┄我の話しを聞いてなかったのか┄汝よ┄』
「┄え?┄┄あ!┄え!!?┄」
俺は額の痛みを手で抑えつつ、レインボーアースからの言葉を思い出した。
確か「合格」と口にしたよな? と
俺は目を見開いて驚き、まじまじとレインボーアースを見れば
思い出して何よりだと言わんばかりに納得していた。
「┄いや、ちょっと待ってくれ、一応は思い出したけど┄なにをもって合格になる!?」
『┄我の問いに正しき答えを示したゆえ、合格と成したのだ。それに怠慢や傲慢などの意志はなく、己れを見つめ、力の有無を理解している所も気に入ったのでな┄』
この精霊は俺の回答だけでなく、またもや心を読んだのかと呆れるものの、妙な気まぐれさが心地いいと思え、精霊は理由を伝えたあと。
で、どうする? と俺を見つめてくる
┄たがら俺は┄
「レインボーアース、貴方に見限られないよう尽力を尽くすと誓おう┄俺との盟約をして欲しい」
「俺の名はアリエル・ストリンガーだ」
レインボーアースにまっすぐに盟約の誓いを述べると、精霊は実に楽しげに口角をあげ、真名を述べる
『汝、アリエル・ストリンガーを我の主とし、何者からも守ると、ここに盟約の真名を捧げる、我はバルディスなり』
互いに宣誓の誓いを終えれば、バルディスは俺の精霊となったことで加護と恩恵を貰うことになる
バルディスの加護は主に【状態異常無効・身体能力強化・虹色の加護】の3つだ
・状態異常無効:状態的な異常を退ける
・身体能力強化:自身のパロメータてき能力を上昇するが、MPの消費が必須となる
・虹色の加護:バルディスの眷属の協力を得ることが出来る
恩恵は【大事な人物に贈った物にバルディスの恩恵のもと、危機的状況を回避し守ることができる】ものだった
俺は自身のギルドカードを見て、そんな内容が記されていることに驚きがあり、バルディスを見ればニヤニヤと笑っている
こいつ┄本当に俺がユリアナを心配していることを最初から気づいてたな
じと~っとバルディスを睨みつけているとパリンと泡が割れる音が耳に入り、ユリアナの方向をみれば
顔色は綺麗な肌色に戻り、呼吸をして眠っている姿があった
俺はすぐにユリアナの近くにいくと衝動的に抱き締めれば、身体の接触部分から、体温と呼吸音、心音が感じられ、安堵し、心から疲れが襲ってくるのを感じ、俺は苦笑する
ああ~、俺はよほど気を張ってたんだな~っと
「主よ、これからあと┄その娘はきっと、悪意ある者や魔物を引き寄せる事が多くなる。ならば┄主が娘に贈り物を渡すことを進言させてもらう」
俺が安堵しているのに、バルディスはマイペースを崩すことなく提案をしてくることに
空気を読めと思うものの、確かにそうだなと思う
ならばこの仕事が終わったあとに、報酬として渡そうと決意を固めていれば、ユリアナが目を覚ますような動きを始め、意識を覚醒したようだと思っていれば
「┄お兄さん┄ちょっと力をゆるめて下せえ┄苦しいですぞ┄」
モゾモゾと動き出すのを確認し、ホッと再度、安堵してしまい「┄よかった┄生きてる」と呟くように口から零れた
そんなときに再びモゾモゾと俺の腕から抜け出そうとするユリアナに┄何か小さく動く小動物のようだなっと変な感想を抱きつつ様子を伺っていれば
「┄あの┄お兄さんや┄生きとるので┄離してくれませんかね?」
と再びの懇願に少し、勿体ないと思いと、安堵の疲れを理由にユリアナの願いを断ることにした
「┄ごめん┄いま体力消耗中┄だから少し休ませて┄ユリアナ┄┄」
「ふぇ?」
変な声を出すユリアナに俺は┄本当に何故か自然な笑みを浮かべつつ力を緩めてあげると
またモゾモゾと動き、俺の顔の下あたりに出て、自然な空気を吸えて、妙に納得げな表情をして
ふと視線が合った気がして、青い瞳が俺を映すけれど、すぐに目線を逸らされた
青い瞳って綺麗だよな┄┄┄でも、ユリアナが力を使ったときは赤くなっていたけど┄どうしてだ?
そんな疑問を感じていると、突如ペタペタと俺の胸あたりに手の感触がして、思考が途切れてしまう
「┄何をしてるのかな┄ユリアナ? こそばゆいんだが?」
何かあっての行動だろうとは思うものの
小さな手でペタペタと触られると、本当にこそばゆいと思いユリアナに言えば、ハッとしたように動きを止めたあと
「┄抱きつかれてると┄お兄さんの顔がみれないなぁ~っと思い、小さな反撃を少々┄」
俺はキョトンとしていたときに、爆発的な威力の言葉をユリアナから言われ
┄本気で何なんだ┄この可愛い生き物は!
と脱力感が込み上げてしまい
俺はぎゅっとユリアナを抱き締めなおし
「┄可愛いこと、言わないでくれ」
と小声で呟いていた
◇◆◇◆◇◆
10分間の抱擁を堪能し終えた後に、ユリアナを離してあげれば、空一杯に両手を上げて、空気を吸い、呼吸を整えていた
俺はといえば、ユリアナに癒されたのとバルディスにより、体力回復して貰ったので、身体が鈍らないように素振りをしておいた。
すると俺の動作に気づいたユリアナが、心配そうに近づいてくると、傷口が開くと注意されて
「┄あれぐらいは┄もう傷は塞がったから平気だ。それに君を抱きついて治したから大丈夫だ」
とウインクして笑みを浮かべて話す俺に、ユリアナは手を振り
「┄いやいや、そんなに早く治るわけ┄本当だ」
とノリのいいツッコミを入れ、首をコテンと傾げて、小さく唸る姿に、本当に癒されるな~っと笑っていたら
『┄まったくだな、動きがいちいち可愛いよな┄』
と近くでバルディスが納得しているのを見て、何となく見るなと睨めば
『うわっ、独占欲!』
とちゃちゃを入れてくるのを無視しておいた。
確かに独占したいほどと思ってしまうのは┄少し変だよな
でも┄┄┄いや、いまは考えないでおこうと考えた
◆◇◆◇◆
それからあとは、ユリアナがあの魔物ウォレストタイガーのことを聞きたいという話題になり、簡単に説明した
ユリアナが協力な全体魔法を使い敵を全滅させたことを┄
「意識があるときに使ってみたかった」
「┄それは┄本気で止めたほうがいい、今のユリアナは魔力消費を大量に使用した場合、魔力枯渇を起こし、命に関わる可能性があるから辞めておけ」
突飛なことを口軽く言うユリアナに俺は動揺し、心配になり、この事態の重要性を話しておこうと話すと、ユリアナは驚きの声を出して俺を見つめてきた。
「┄命に┄関わるって┄どういうこと?」
「┄君は一度、倒れたとき┄息が止まってたからだよ」
「┄え? それ本当┄なんですよね?」
「嘘をついてどうするんだ┄本気で心配したんだぞ┄アホタレ」
こんなこと嘘でも言えるかよ、本気で心配したんだよ俺は
そう思い人差し指で、ユリアナの額を軽く弾けば「うにゃ!」と呻いたあと、額に手をあて謝罪をしてきた
お? 素直に俺の心配に気づいてくれたようだ┄
と思った矢先、ユリアナを観察すれば┄妙な思案顔になりつつ、ときおりニヤリと笑った後だろうか? 小声で
「┄でも┄確実にコントロールできたら┄めっちゃカッケーよね┄」
と呟いたのが聞こえた。俺はピクッと眉間に皺がよる
ユリアナはどうにも、俺の言った重要部分をわかっていないようだ。
┄なら┄わからせてあげないと、いけないね
俺はユリアナの頭をわしゃわしゃと強めに撫でくり回せば、驚いたように顔を上げ、目が合うのを確認し
「┄ユリアナ┄君は俺の心配を無下にする気か┄まんまんのようだね┄!」
と語尾を強めに言ってあげると、あからさまな動揺をし、渋々な感じで気づいたようだった




