放課後の遊び
短いのですぐに読み終わります。
「……じゅ、準備はいいか?」
「お、おう。……いつでもいいぜ」
西日の射す教室の一角で、俺と智也はこれから行おうとしていることにやや緊張している。俺たちはやや戸惑いつつ、一呼吸して覚悟を決めた。
「じゃあ……イれるぞ」
「まさかこんな日が、ボクにも来ようとは……」
「あぁ、確かにそうだな」
お互いそれぞれの事情を知っているがため、正直これは非常にやりにくい。俺は手に持っているソレをゆっくりと智也へとイれる。智也は目をギュッと瞑り、ただ耐えていた。
「……根元まで入ったぞ」
「うっ。な、何か変な感覚……」
それはそうだろ、と答えながら俺は苦笑いを浮かべてしまった。智也の姿があまりにもおかしいからである。
「んじゃ、早速出していいか?」
「えっ!? もうかよ、剛史。……まあ、そのほうが早く終わるか」
智也から出しいいと許可をもらうと、ソレを握る手に力を入れる。すると、ソレは思っていたよりも早くブリュッと音を出し、智也の中へと勢いよく注がれた。
「うああああぁぁぁぁあああああぁぁぁ!!!」
智也はそれが勢いよく発射されたことにより、断末魔のような叫び声を上げながら身悶えだした。『教室から出てはならない』という暗黙のルールにより、智也は教室から出ることができない。
「な、ナニやってるの、二人とも!?」
俺は声のしたほうへと視線を向けると、智也の悲鳴を聞きつけたのか同じクラスメイトの佐々木咲が驚愕の表情をして後ろの出入口に立っていた。
「……なんだ、佐々木か。脅かすんじゃねえよ」
俺はふぅと溜め息を漏らすと、佐々木は瞳を輝かせながら俺たちのほうへ近寄ってきた。智也は教室の床をゴロゴロと転がり、身悶えているため喋ることができない。
「ねぇねぇ、今ナニやってたの? 教えて、剛史くん!」
そう聞いてきた佐々木の顔はやや赤くなっており鼻息も荒い。見ただけで興奮していることがわかる。俺は引きつった笑みを浮かべながら、佐々木に答えた。
「え……っと。な、なんだろうなー……あはは」
「ま、まさか! 剛史くんと智也くんって、『そういう関係』だったんだね!」
その言葉の意味が理解できなかった俺は、床で転がっている智也を一瞥して聞き返した。
「そういう関係って?」
「言わなくていいわ! 私もビックリしちゃったけど、クラスのみんなには内緒にしててあげるから!」
右手を俺のほうへバッと出してそう言うと、佐々木は邪魔してごめんね、と言って教室から走り去って行った。
「……なんだったんだ? 佐々木のやつ」
未だに身悶えている智也にそう呟くと、目から涙を溢れさせながら俺が握っているソレを忌々しそうに睨んできた。呻き声で何か言っているようだが言葉になっていないため、聞き取ることはできない。
智也はフラフラと立ち上がって、俺に襲いかかろうと腕を伸ばしてきた。だがその腕は、俺に届く前に床に付いてしまった。どうやら、智也は足を滑らせてしまったらしい。
「だ、大丈夫か?」
俺が心配して智也に声を掛けたが反応がない。どうしたのかとしゃがんでみると、智也は床に頭を打ち付けて気絶してしまったみたいだ。智也の足元を見ると、さっき出したアレが付着していた。
「やっぱり、わさびチューブは偉大だな」
ドウシテコウナッタ
描写は最小限で留めています。
キャラの想像はおまかせします。