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BAR Ⅱ

ジョッキが空になっているので、

「山下様、飲み物はおかわりは如何ですか」

「あっそうですね~、ではハイボールを貰えますが?後ポテチ&チョコも良いですか」

「はい、かしこまりました」

予測通りのオーダーだ、直ぐに取り掛かろう。ハイボールは前回と同じメーカーの酒類と強炭酸水で仕上げよう。

 BAR内は落ち着いたジャズが流れている。やはり落ち着ける場所としてはこの選曲だなと思い龍崎さんと話し合って決めた。私はサックスが好きなのでお気に入りの曲を選曲してランダムで流している。以外にも来るお客様には評判は良い。


 せっせと作りながらも、慌てないように作り

「お待たせしました、ハイボールとおつまみです。ゆっくりとお召し上がりください」

「ありがとうございます」

肘をテーブルに付きながら待っている、やはりスマホがないので手持ち無沙汰になっているな。

「後、最初からマシンガントークみたいに話してしまい失礼致しました。この後は山下様のペースでごゆっくりされてくださいませ」

「はい、全然大丈夫ですよ。こんなにスマホを触らない時間ってないことなので、話しながらでも構いませんよ」

 背もたれのない回る椅子を小刻みに回転させながら暇を持て余したって感じが物凄く出ている。

「あ、ほんとですか。良かった、話しかけられるのがそこまで好きじゃない方もおられるので。又…」

「又…」

「来られる皆さん、あ、ほとんどの方々はスマホをお持ちなのでそういう時は必ずと言っていい程見る時間が多いいので」

「確かに、そう言われればそうかも」

「でしょ、って私もですけどね」

「あーわかります。何の気なしについつい見てしまいますもんね」

「そうそう、だからこそ、たまには持たない時間がないとですよね」


 本当にそうだ。90年代後半から携帯PHS等話す事伝える事の連絡手段が発展し、今はスマートフォンウォッチ等で簡単にかつ現金も要らないってくらい劇的に変化しているこの時代には、手放してはいけない物となっている。その為、当施設ではせわしない世の中でそういう物から離れてマイペースで過ごせる場所が必要ではないかと考えたと、此処を作った方から伝えられ、確かにと感じた。だからこそ私も此処で働く時は極力持たないようにと心掛けて仕事をしている。そのお陰なのか、考える時間や相手の事を考える時間がもて、プチ充実感が味わえている。それを此処に選ばれている悩めるまだ見ぬ方々を癒やしたい、その思いからなのかたまに懐に入り込み過ぎることがある。


「うん、それはありかもですね、いつもの日常ではなく非日常を体験する事で何かしら良い効能があるのかも」

「エエ、それはありますよ。結構常連の方が多いんですけど、スマホや連絡手段又はそういった類の持ち物を持たない効果は、ストレスが減った、との事を聞きます」

「ほんまですか、それはそれは」

「だからこそ悩める方々を癒やしそれを普及し良くなればと思うこの頃です」

 笑顔で山下様の目を見ながら言い切った。

「なら、たまには持たずに出掛けるのもありかもですね。」

「ですよ。仕事も悩みも忘れて過ごす事で良いアドレナリンが分泌してよりポジティブになれるかもですよ」

「そうなればサイコーですけど、今の仕事に息詰まってますけどね」

 右手を頭に添えながらハッハッーっと薄ら笑いで恥ずかしそうにしている。


「そんなに悩んでるのですか」

「エエ、営業が合わないんじゃ無いかとずっーと悩んでます。胃薬が手放せないたいくらい」

 言いながらハイボールを流し込んですかさずチョコを一口。

「私は営業向いてるような気がしますよ。声も良いのでカウンセラーなんかも良い気がします。初対面ですが私が感じた感覚ですが…」

「向いてますか、そんな事初めて言われましたよ」

 少し離れたところで話しながら、山下様が記入されたアンケートと初めて見た時のインスピレーションで照らし合わせ私なりに出した答えだ。



 それからは、お酒を作りながら山下様がこれまでの過ごした事や、仕事恋愛プライベート等を聞きながら結構な時間が立っていた。私が習った聞いた心理についても会話の途中でちりばめながらだけど、伝わっていたらエエなと…。



「へー、心理学の事興味無いわけではなかったのですが、ちょっと気になりますね。それこそ自分でコントロールすれば変わりたい未来がある感じがしました」

「それだけではなく過ごし方や友達付き合いなどで如何様にも変わることがあるので、そんなに悩まなくてもと思います」

「そんなもんですかね、でもこんな考えながら話すこと無かったので、良かったです」

「流石、冷静に判断してますね。4と青好きな人って、感じですね。」

「それは言い過ぎかも、でも慌てますよ、心の中でどうしよう、やってもうたーとか、めっちゃ考えますし」

「まーでも私的には役職上がってまとめる役になれば必ず上手くいくような気がするので、もう少し肩の力抜いて頑張って見ても良い気がします」


 山下様は両肘付きながら斜め上に目が向いたが、ここも冷静に考えていることだろう、好奇心もおありなので大きな失敗はしないような方だ。

 一人で判断するような方なので、多分答えは決まっている、きっかけや心休まれて冷静に考える時間を作りにくかった事だけだと考える。


「ありがとうございます、お陰で今後の進み方やこれからの事、冷静に考えれる図が思い浮かびました。良かったです」

 5杯目のハイボールをグイッと飲みながら納得した顔になっている。会話の中で変化を感じられて良かった。龍崎さんや、アンケートの結果、山下様は、7月15日生まれ・数秘術的には4.5、青緑が好きとの結果、冷静かつ、臨機応変にコツコツと対応できる方、そして好奇心があり理知的な方で変化する環境にも強いと出ているので、やらされる様な仕事より、チームをまとめられる役に就くと良い気がする方。又は裏方の仕事、総務経理、専門知識を得た職種に就くのも有りかと結論付けた。


「では、一度部屋に戻って時間迄ゆっくりしますね」「はい、ゆっくりされて下さい。少しでもお力になれたなら嬉しいです」

回るイスを半回転させ、立ち上がりながら

「ありがとうございます。自分なりに考えて成長しますね」

「もしそうなれる様に素敵な日々をお過ごしください」

 軽く会釈をしお部屋に戻られた。




 部屋に戻り残り少ない時間、サウナで使う用だと思うが、高級感のあるリクライニングチェアに腰掛け整いの姿勢で何も考えずにボーっとしていた。

目を閉じて瞑想状態と言っていいだろう。そのしている間今日と事を思い出しながら本当に来て良かった。

 いつも使っている無くてはならない連絡手段を持たない日々があっても良いものだと、改めて感心した。占い等はそんなに信じないというか、そこまで気に掛けたことはそんなに無かった為、お酒の力も合間ってか聞き入ってしまった。

 目を閉じているせいか、本当に外気浴で何も考えずに両手をだらんとさせているかのような姿勢になっている。

 今のまま頑張って役職に付くか、新たな仕事でチャレンジするか、資格をとって役割を変えるか、今後について考える良い1日となったな。


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