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潔癖症の私が気付けば世界最強に〜この世界で黒髪は絶世の美女扱いらしいです〜  作者: 猫崎ルナ
一章 異世界に来たけど人はどこにいますか?

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ちょっと神様お願いしますよ…



 私は焦っていた。


 何を焦っているのかと問われれば、この状況にとしか言えない。


 私はゆっくり目を瞑り、深呼吸を一つしてみる。

 そしてゆっくりとゆーっくりと目を開いてみるが、現状のまま。何も変わらない。夢でもなさそう。


「夢だったらよかったのに~みたいな歌あったよね。うん、そんな感じ」


 右も左も下も上も全く同じ土の様な壁?を見渡しながらそう呟く。


 気分はそう、あれだ。

 …ごめん、なにも出てこなかった。

 ちがう、そんなこと考えてる場合じゃなくなった。が、正解。


 とりあえず、私は多分…


「異世界転移したー!!!!」


 目の前から幼稚園児程の大きさの緑色のモンスターが私目掛け棍棒を振りあげながら走り寄って来ていた。




 ◇



 如月 星羅(キサラギ セイラ)は24歳独身女である。


 気づいたら変な洞窟な様な場所にいて途方に暮れたのだけれど、それ以前のことを言うならば…うん、あの、あれだ。


 オギャア!と産まれて~小学入学まではちょっと長いし覚えてないから置いといて~をするとして、小学生の頃は成績優秀で友達も多かったと思う。スポーツ系は苦手で読書が趣味。


 中学生の頃は歌う事にハマりにハマってカラオケ行きまくってみたり、料理作る事にハマって毎日晩御飯作ってみたり、可愛い服は高い!と、オリジナルの服を作ってみたり…長くは続かなかったけれど、とりあえず多趣味な生活してた記憶。


 高校では彼氏を作る為に自分磨きを頑張ってみたけど、その過程で壮絶なイジメにあい引きこもりへ…結局卒業も彼氏も出来なかった。同性コワイ。


 その後、自分で作ったアクセサリーとか服とか小物とか売ったりしながら金を地道に稼ぎつつ、ネットゲームにどハマりし混沌の道へと突き進んでいった。


 さぁ、おわかりだろうか?私は処女である。彼氏がいたこともない、ピッカピカの新品なのである。

 だれか開封してくれないか?と、日々願う。


 そんな事は良いとして、さて、私はもしかしたらネットゲームをしながら死んでしまったのかもしれない。

 記憶の最後の方はとてもいい生活をしていたとは言えないからだ。


「ふぅ…」


 私は何度目になるかわからないため息をつく。


 冷静になる為にと、今までの人生と最後の記憶を思い出してみるが…うん。なにもわからん。


 そして私の手には一本の棍棒。

 服の袖で頬を撫でると緑色の様な青色の様な液体が…液体…が、


「ぎゃぁあああああお!」


 ーギャァアアアアアオ!

 ーギャァアアアアアオ!

 -ギャァアアアアアオ!

 ギャァアアアアアオ!



 私の悲鳴がこだました。


 …。



 仕方がないのでひとまずこの汚れのことは忘れる…うん。忘れないと。

 ウゥッ…。私の左目から一粒の涙が流れ落ちた。



 先程とは違う方の袖で涙を雑に拭った私は、目の前に浮かんでいる画面に目をやった。



 *

 如月 星羅

 レベル1

 女性

 24歳

 未婚


 魔法使い

 *



「これってゲームのあれ、あれだよね…ステータス画面」


 これは先程私を追いかけて来ていたモンスターをタコ殴りにした後、何やかんやを経て出て来た画面である。


 そのなんやかんやを思い出す私。


 先程走って追いかけて来たモンスター…もといゴブリンと追いかけっこをしていた。


 一本道の洞窟内を走り、途中二手に分かれている場所で右へ曲がり直ぐにしゃがみ込み、追って来たゴブリンの足に自身の足を引っ掛け転ばせ、転んだ拍子にゴブリンの手から転がった棍棒を盗み、殺されてたまるかと必死にタコ殴りにした。


 ゴブリンが動かなくなったことを確認したとき、一体コレはなんだ?と疑問を持った。


 それもそうだろう、今まで見たこともない生物なのだ。疑問にも思う。

 そして、その疑問に答えるかの様にモンスターの前に画面が現れ、そこに書いてある事に驚いた。



 *

 ゴブリン

 レベル1

 オス

 *



「ステータス画面だ!」


 そしてその瞬間私のステータス画面も現れたと言うわけである。


 うん、とりあえず、回想おわり。

 思い出すことで、先程までの心のざわめきが結構切り替わった。


「よし、とりあえず私は異世界にきていると仮定しよう。

 さすがにこんなにリアルなVRゲームはないだろうし…うん。」


 一つ気になる事があるとすれば、私は多分鑑定というスキル?魔法?をゴブリンに使った。

 それはつまりこのステータス画面に書いてある魔法使いという表記が本物というわけだ。


 異世界物でもゲームでも、使える魔法とかスキルとかはステータス画面に表記されていたと思うけれど、私のステータス画面は至ってシンプル。

 シンプルすぎて、もう2度と開けないと言われたとしても秒で閉じれる自信がある。


「つまり、使える魔法はステータスでは見れない?」


ータタタタタタタタタタタ


そう呟いた私の耳にまた、嫌な音が聞こえて来た。

あぁ、これは、多分…


「ゴブリンだぁああああ!」


少し遠くに、棍棒を片手に私へと走ってくる三体のゴブリンが居た。

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