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電脳世界『ポリゴンワールド』  作者: 虹彩霊音
ストーリーサイド『幻想』
6/9

リベンジ・オブ・エネミー



幻「エルドラドー! 暁さんを仲間にしたよー!」


エルドラド「おう、戦力もだいぶ強化されたんじゃないか?」


幻「リンカーネーションに行けば良いんだよね」


エルドラド「ああ、一筋縄ではいかない難攻不落のラビリンスさ。流石のお前でも苦戦すると思う。ま、お前は一人じゃねぇから安心しろ。何より、この俺がついてるんだからな!」


幻「えへへ、案内よろしく頼むよ! それじゃあ音廻ちゃん、行こう!」


音廻「うん!」


エルドラド「気をつけてなー」



仲間であるオリジナル電脳体達を連れ、リンカーネーションに挑む幻達。最初は順調だった。だが、途中でエルドラド達から連絡が来る。



エルドラド「幻!」


アルカディア「音廻さん!」


幻「わっ!」


音廻「び、びっくりした……どうしたの?」


エルドラド「ふぅ、ようやく繋がったな」


アルカディア「でも、いつ切れてもおかしくない。不安定が過ぎる!」


幻「な、何があったの?」


エルドラド「お前ら、今すぐに蒼虎館に戻れ!」


音廻「え? まだリンカーネーションに入って5階も行ってないよ?」


アルカディア「そんなことを言っている場合じゃないんだよ! 蒼虎館がエネミー電脳体に襲われてるんだ!!」


エルドラド「今は虎姉弟がなんとかしてくれているが……あまりにも敵の数が多過ぎる!」


幻「ちょ、ちょっと待ってよ! エネミー電脳体は拠点に侵入できないんだよね!?」


アルカディア「そのはずなんだ……もしかしたら何か手違い(バグ)が起きたのかも……」


エルドラド「だとすれば考えられるのはエネミー電脳体を管理しているシステムに異常が起きたってところだな」


音廻「システム……?」


エルドラド「俺達も今から加勢する。そんな簡単にはくたばらないけどよ……ちょっときついかもな……」


幻「……ふーん、レイドクエストってことか!!」


アルカディア「ちょ、これはそんなんじゃない―――」


音廻「……あれ、もしもーし? ……切れちゃった」


幻「こういうのを待ってたんだよ! レイドボスやるにしてはランクが低い気がするけど!」


音廻「本当にそれなら良いんだけど……否定してたような……?」






アズスチル「くらいやがれ! 『あおいほのお』!」


シルヴァリオン「おいせめて漢字表記にしろ!」


アズスチル「くっ、ならば……『レジェンドジャッジメント』!」


シルヴァリオン「『紅の絶対零度空間』!」


アズスチル「キリがないな、どんどん来やがる」


シルヴァリオン「だが今ので大分数を減らせたんじゃないか?」


エルドラド「シルヴァリオン、後ろだ!」


シルヴァリオン「うおっ!?」


シルヴァリオンの背後から襲いかかるエネミー電脳体、そこにアルカディアがカバーに入る。


アルカディア「危なかったね」


シルヴァリオン「お、おう。助かった」


アズスチル「囲まれているんだ、油断するな」


シルヴァリオン「すまん」



?「『流星群』!」



空から落ちてくる星々に蹂躙されるエネミー電脳体!


?「待たせたな! でっでっで、ででん!」


音廻「なんでわざわざダンボールから姿を現すんだ…」


幻「C4は持ってなかった、残念!」


エルドラド「幻!」


アルカディア「音廻さん!」


幻「みんな無事だね、良かった」


エルドラド「なんとかな……」


幻「私達が来たからにはもう勝ったも同然よ! 行くぞー!」


音廻「幻さんそれフラグだからー!!」





シルヴァリオン「どこを狙っている?」


アズスチル「くっ!?」


シルヴァリオン「おわっ!!?」


音廻「姉さん達!!」


幻「音廻ちゃん、前!!」


音廻「危なっ!?」


幻「あっちいけ!! 大丈夫!?」


音廻「な、なんとか……」


幻「ちょっと、このレイドイベント辛すぎなんだけど!! いくら急襲だからってさ!!」


アルカディア「だからイベントじゃないって!! 現在進行形でバグが発生してんの!!」


エルドラド「嫌な予感しかしねぇな……お前らは早くログアウトしろ」


幻「二人はどうするの?」


エルドラド「俺たちは電脳体、やられたって何度でも蘇るさ」


アルカディア「でも、二人はれっきとしたプレイヤー……最悪電脳世界に意識が取り残されて元の世界に戻れない可能性があるんだ」


音廻「ここは、言う通りにした方が良い」


幻「……わかった」


アルカディア「ッ! 早くログアウトを!!」


音廻「さっきからやってるんだけどさ…!!」


幻「ログアウト拒否されるんだけど!、?」


アルカディア「はぁ!?」


エルドラド「な、なんでだ!?」


アルカディア「やっぱり、システムに異常が…!?」


幻「じゃあ、ログアウトできないの!?」


エルドラド「いや……強制ログアウトならできるはずだが……」


音廻「叡智さん達次第……ってことか」


アルカディア「………おいおいおい、嘘だろ!!?」


エルドラド「巨大な雷が……!! くそっ!!」




――――――――――――――――――



叡智「二人は大丈夫なのか!?」


プラセンタ「不幸中の幸いか、昏睡しているだけです。そのうち目覚めます」


寂滅「よ、良かった……」


プラセンタ「しかし妙ですね、こんな立て続けに昏睡する人が出るだなんて」


叡智「………ちょっと待て、幻と音廻以外も昏睡状態の人が居るのか?」


プラセンタ「え、ええ。なんでも別々の場所で同時に、だとか」


寂滅「えっ、偶然……にしては変だね」




音廻「幻さん……幻さん!!」


幻「わっ!?」


音廻「良かった、起きたね」


幻「ここ……は?」


音廻「強制ログアウトのおかげでちょっと混乱しているみたいだね。電脳世界で……」


幻「………ッ!!」



『巨大な雷が……!! くそっ!!』



幻「エルドラド!! エルドラド達を助けに行かなきゃ!!」


音廻「幻さん落ち着いて。気持ちはわかるけど今はまだダメだよ、身体が興奮してる」


幻「エルドラド達のおかげで、ログアウト間に合ったんだ」


音廻「そうだね。起きられる?」


幻「うん」


音廻「叡智さん達が話があるみたい」




叡智「うわあああああ幻が目を覚ましたぞおおおおお!!!」


幻「qあwせdrftgyふじこlp」


寂滅「姉さん、今はそんなことしている場合じゃない」


叡智「そうだった。身体は大丈夫?」


幻「頭がぼわぼわするけど、大丈夫」


叡智「ログアウトが間に合って良かった」


音廻「よく私達が不味い状況だってわかったね? いくら叡智さんがシスコンだからってさ?」


叡智「いや、流石の私でも狙ってやったわけじゃない。二人を助けたのは結果論なんだ」


音廻「じゃあ、どうして?」


叡智「その前に教えて欲しい、電脳世界で何があったの?」




叡智「……なるほど、そんなことが」


幻「エルドラド達が守ってくれなかったら、私達不味かったかも……」


音廻「いくら蘇るからって、自己犠牲が過ぎるよ」


叡智「思っていたより、不味いかもしれないな……」


幻「?」


叡智「二人が電脳世界に行っている間にわかったことがあるんだ」


叡智が新聞を投げ渡す。


幻「これは……」


音廻「うえええ!? 私の家がぁぁぁ!?」


叡智「なんでも、突然燃えたんだとか……それと、これ」


幻「エルドラドに、アルカディアが倒れたって!?」


叡智「至って健康なのに倒れたんだって。しかも同時に」


音廻「……電脳世界で起きたことと似ている?」


幻「そんな風にも見えるけど……」


叡智「………」


音廻「どうしたの? 言いたいことがあるなら言ってよ」


叡智「いや、まだ憶測でしかないんだ。徹夜して解析する、明日になったらまた話そう。疲れたでしょう、今日はもう寝なさい」


音廻「……行っちゃった。幻さん、寝ようか。疲れちゃったし」


幻「そうだね」


音廻「幻さんのベッド半分こしていい?」


幻「いいよ」




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