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電脳世界『ポリゴンワールド』  作者: 虹彩霊音
ストーリーサイド『幻想』
12/28

爬虫類達の進撃



ゴウカ「大変だぁー!!」


ストーム「どうした?」


ゴウカ「ブレイクの後をこっそりついていったんだけど……」


キネシス「どっか行ったのかと思えばそんなことをしていたのか」


ナイト「あいつは勝ったのか?」


ゴウカ「負けた」


ナイト「やっぱりな、たいしたことないのに見栄を張るからだ」


ゴウカ「ブレイクがあいつらに捕まっちゃったよー!!」


キネシス「……マジ?」


ストーム「笑えないな」


ゴウカ「助けに行くしかないよね?」


?「誰を?」


ナイト「ブレイクに決まって……」


ディマドリード「何があった、吐け」


ゴウカ「じ、実は……」


ディマドリード「私が帰ってくるまで大人しくしておけと言ったでしょう」


ナイト「せっかくプレイヤーがログインしてるんだぜ?」


ディマドリード「…チッ、野蛮な爬虫類は頭が空っぽだ。私も行こう、少し顔を見てやろうと思っていたから」


ナイト「ははは! この漆黒の翼に抱かれて死ねー!!」



―――――――――――――――――――



幻「………あ、あの時の」


ナイト「リベンジマッチと行こうじゃないか!」


アビス「またやられに来たのか、ドMが」


幻「リベンジマッチする分には構わないけどさ……」


ディマドリード「……貴方がエルドラドさんがガイドを務めるプレイヤー……私はオリジナル電脳体の『ディマドリード』。以後お見知りおきを」


アビス「お前も実装されたのか」


ディマドリード「ようやくですよ」


アビス「お前がやってくるなんて珍しいこともあるもんだ」


ディマドリード「この馬鹿共がうるさいからです」


ゴウカ「やい! ブレイクを捕まえてどうするつもりだ!!」


ストーム「あんなことやこんなことをするつもりなのか!?」


キネシス「……キモい」


幻「わー、ひどい言われよう。何もしてないのに」


ブレイク「あれ、お前ら何やってんの?」


ゴウカ「ブレイク! どうしてそっちに居るんだ!?」


ブレイク「仲間になったから」


ストーム「……調教済み、ってコト!?」


キネシス「おいゴウカ、話が違うぞ」


ゴウカ「だって何話してるかまではわからなかったし」


ディマドリード「フン、所詮そんなことだろうと思った」


アビス「じゃあなんで来たんだ?」


ディマドリード「顔だけでも拝見しようと思ってね」


アビス「感想は?」


ディマドリード「悪くない」


アビス「曖昧だな、仲間にはならないのか?」


ディマドリード「今はまだ、保留」


幻「えー、なんでー」


アビス「まだ認めてないってわけだな?」


ディマドリード「その通り。どうしてもというのならその力で示せ、私が従うに相応しいかどうかを!」


大量のカナヘビ達が召集される!


アビス「……どうする?」


幻「引き下がるわけにはいかないよ。勝って認めてもらうまでだ!」





ディマドリード「……ぐ、流石、ですね」


幻「ありがとう?」


アビス「なかなかやるだろ幻は」


ディマドリード「正直侮っていました、ここまでの統率力だったとは……貴方達の強さは理解できた。ゴウカ、やれ!!」


ゴウカ「火の粉!!」


アビス「しまっ……ぐ、くそ!! こんな手に二度も引っかかるなんて!! ……幻?」


幻「ちょっと待ってお尻燃えたから今懸命に鎮火してる」


ディマドリード「悪く思うな。私達を従える『資格』があるかどうかはまた別の話だ」


幻「……行っちゃった」


アビス「負けたのなら大人しく仲間になれば良いのにな」


幻「ディマドリードさんにも考えがあるんだろうな。認められるように頑張らなきゃ」





?「これは、一体どういうことだ? 二つの世界が重なりあっている……どこの誰だか知らないが、宇宙の調和を乱すならば容赦はしない。……犯人は後で捜すとして、まずはこの世界達を分離させ……境界が曖昧過ぎるな。下手にいじると悪影響だ。………あいつは、どうしてあんなところに……」





叡智「電脳世界は今日も平和だ。何も異常無し、オエッ」


寂滅「姉さんコーヒー70杯目だよもうやめなよ」


叡智「ここまで来たら100までいっちゃおう―――ッ!!」


寂滅「どうしたの?」


叡智「……電脳世界のデータ量が異常な速度で増えている?」




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