閑話B 4話
==閑話B 4話 ==
「よし、入る前の確認だが、ここは時間との関連が強い分魔物の発生が異様に早い」
「魔物の発生?」
「そうだ、魔物がどんどん出てくるだからここに滞在し倒す。上に溢れないために」
そう言うと前を歩いていたのに止まった
「上には絶対に溢れさせない。それがここでの鉄則……」
そう言う顔は少し悲しげに見えた
「頑張ります」
私は前に出てやる気があることを見せようと前に出ると景色が変わった
「え!?」
「ッ!? まずい!」
周りが白く光その中に何かが回っている
「封解、凪げ空羂索」
目の前で腕が私と同じように大きくなって私に手を伸ばしてきたが
何かに阻まれてここまで来ない
何か良くない状態、状況であることを理解して私からも手を伸ばしても触れない
距離がそんなにあるはずがないのに届くことはなかった
「くっ! ……いいか! 絶対に死ぬな! 生き残ることを考え――――」
そこで声が途切れたと同じに私の意識も途切れた
◇◇◇◇◇
「ん……」
意識が戻ると広い空間だった
「どこ……?」
「……お目覚めかしら?」
声がするほうを見るとすごく綺麗な女の人がいた
白い髪が腰の辺りまで伸びている
白い髪とは違うはっきりとした白い顔に優しく感じる赤い眼
ただ人ではないと思う
なぜなら額から1本の薄く光る青黒い角があったからだ
「あ、あの……」
「よく来たわね……」
暗く悲しげな顔で言ってきた
「ここは……?」
「そうか……記憶が無い……か」
「え?」
記憶が無い?
いやある、お兄ちゃんが思い出させてくれた
あの地下に囚われた時に奪われた記憶を
ちゃんと私は人を殺してなんかない
ちゃんと………………………
「……気づいてなかったのか?」
「あ、あれ? わ、私は………」
何もない
人を殺してない、そんな場面しか思い出せない
その前は!
わ、私のお母さんは……お、お父さん……
な、何も出てこないうっすらも浮かばない
辿っても辿っても地下の記憶、無理やり外に出されて嫌なことを強要された記憶しか出てこない
「真実は辛いものもあるわ。ここは悠久に近い止まった世界。先程の言葉は考えなくてもいい、あなたは今何をしたい?」
突然そんなことを聞いてくる
でも今は私の大切なはずの記憶を……
「記憶を取り戻したいとかかしらね?」
私の考えていることをそのまま言われた
「は――」
はい、と返事をしようとするとそれをかき消すように
「それじゃないわね、心の底を言わないと……言葉が違うわね、自分に向き合わないとダメよ。記憶を取り戻したいならね」
そう言うと最後の音が聞こえた
パチンと指がなる音が
大分遅くなりました! ロキュです。
まだまだ何話も書くことができる状況では無く少しずつって感じで御座います
ゆっくりながらも進んでいけるよう頑張ります。