閑話 老守の戦場
==閑話 老守の戦場==
『カンカカン、カンカカカン、カン、カン、カン!!』
朝早くに急に鐘が鳴った
ここに住み数十年、冒険者になり早くからここに来た
何度も死にかけ他の仲間に助けられ生きてきた、逆に何度も仲間を救うことができたがな
鐘の音にはいくつかの意味がある
魔物の接近時の急招集、森での採集班の下に対処できないとき、などから日常の朝の鐘の音というのもある
この音のリズムはどれとも違う、俺もここに来て二度目の音
モンスタースタンピート発生時のリズム
「爺様! 起きてますか!」
「起きてる、今行く」
数年前に来た子だ、二人でこの街に来たらしいが特に仲が良いとかでもなく街に入る前に知り合った程度と言っていた、この子でない方はもうこの街を出て外でやんちゃをしているらしい
まぁクソガキだ。何度俺が庇ったことやら、まぁこの子は問題をほぼ起こさない良い子だな
「爺様これは……」
「ロード坊が言っていた事に関連しているだろな」
「シドラ爺さん!」
「ん、今の状況は?」
「浅域での魔力の乱れ、次中域にて魔物が異種族で固まっていたことが発見、斥候班がナイフで先制するとあっさり死んだが感覚として異常な軽さから祖核の発生の疑い」
「それであの鐘か?」
「いや、ミゲルの警告メッセージが来た」
「そうか、昔と変わらん奴だな」
昔からあいつは派手に物壊す代わりに物事の始めに関わり続けている
そして報告が分かりやすく速い
「もう一つ、あの男からの報告」
「あの男扱いは酷いな?」
「……すみませんが俺はその体を乗っ取っていることを認めることができないので」
「そうか、だがまだ俺はこの体から出れない、コイツとの契約は守る為にな」
「……アイナの前で話すことじゃないだろ」
「……すまん」
「いえ」
「本題良いか、俺は俺自身の方の制約でこの件に直截的な介入することができないがこの森は俺の物だ、俺が管理する、魔物の動きは教える事ができる【大地表図】」
目の前に砂が集まってきたかと思うと精巧な森の模型ができあがった
「これは……」
「この森の縮図だ、これを使って説明を――」
「少し待ってくれ、二人とも人を集めて話をなるべく多くの人間で聞いた方が良い」
「「はい、」アイナ、あっちから集めてくれ」
「はい」
二人が去って行った
「すまんが待っている時間が無い箇所があるんだ」
「どこだ?」
「この箇所に本流ではないにしろ面倒な数と魔力量の多さが関知できた」
「そこは俺が行く」
「……失礼だが貴方はBランクでは?」
「問題ない、ランクが全てではないさ」
「そうですか……頼みました」
身体強化を使い素早く砂の森で指された場所に向かった
「……マジか、この森で指さしただけで場所分かるの?」
去った後に呟かれた言葉誰にも拾われなかった
◇◇◇◇◇
「「「きゅぅっぅぅぅぅぅううううう!!!」」」
「「「「がぁぁあああ」」」」
指示された場所に着くともう魔物共がいた、幸い街の方に行ってしまった魔物はいなかったことか
「さぁ始めるか」
自分の周囲に魔法陣を浮かばせる
「吹き飛べ!」
魔法陣を自分の周囲に回転させ広範囲に炎をまき散らす連続し上に数個の魔法陣を飛ばす
炎を受けいくつかの魔物が焼かれるが最前線の魔物が壁になる
からこそ上から
「穿て」
【雨水】【水質変化(鉄)】【高速化】【重力倍加】
混ぜる魔法陣はこれらで広範囲に死の雨を
俺のスキルは〈超高速計算〉〈魔法陣精製〉
若い頃は上手く使えなかった、その上俺には精霊がついてくれない
だがあるとき俺の前に悪魔が来た、そのときに俺の戦闘スタイルが固まった
悪魔は魔法陣を使う、そして悪魔が俺と契約してくれたおかげで俺は強くなれた
まぁ悪魔が憑いていてその力を使う事が知れれば面倒な事になるから昇格試練にいけなかったがな
計算で威力を上げる、計算で種類を細かく正確に扱える
「ここから先は俺を殺さない限り進ませねぇぇえよ!」
「「「「「「「「「がぁぁあああ!!!」」」」」」」」」
自分の体に魔法陣を貼り付け身体強化を底上げ、周囲に魔法陣を展開させ魔物共を殲滅する為に魔物共の中に走り込んだ
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ではでは。