26話 森の闘争 混ざる
==26話 森の闘争 混ざる==
「ん?」
「人がいる」
魔物の集団が来たがなんとか散らし森の深いとこまで来れたはず
そんな所に服が血まみれの男がいた
「ん!? な、外の人間か!?」
「ッ! ヒロト君警戒!」
「はい!」
この男が目的の奴! ということはこのスタンピートはコイツのせい?
今にも死にそうなんだが?
「ぐ、がぁ……ここで捕まるわけには……」
フラフラとしている俺達が着いたときからだけどなんか目の焦点が合ってない?
「アイナさんなんか思ってる感じと違いますけど?」
「……うん、こんな状態な人がこんな大掛かりなことできるのか?」
「俺は先に家に帰ぶんだ……がえるんだ」
なんかブツブツと言っている
キュィィィィィィィィィイイイイイイ
「ん? なんか音が聞こえませんか?」
「あ、うん」
「テメエェェェェエ!!!」
なんか長くて白いのがとんできた
「ぐがぁ!?」
「「あ」」
腹に刺さった……
「おえぇぇええええええ」
「汚ぇ」
蹴った後に宙返りして着地を綺麗にしていた
頭に長い耳で人型……兎の獣人?
「速すぎるよラニ」
「手抜き過ぎだろ? ラバン」
……もう一人の接近には気づけなかった
子ども? いや、手が翼みたくなってる先に来た獣人と知り合いみたいだけど何の獣人?
「……魔物だ、人型が完璧すぎる……魔王種上位……」
なんかアイナさんがブツブツと言っているけど良く聞こえなかった
「この地の番人より君の行動を罰せる事を命じられているここまでだ」
後から来た子どもが仰々しく言っている
「う゛るざい、俺にざじずずるな!!」
「うるさいのはどっちだよ! この地は神に認められた御方が治めてるんだよ! 勝手な行動を認めないっつてんの!」
兎って可愛い感じなのに迫力ありすぎませんか?
「……うるせぇえ! 神がいるってんなら何で俺を救わない! 何で俺の街を壊した奴贅沢な生活してたんだよ! 何もかも不公平なんだよ!」
「……」
「ラニ! 目を離すな!」
「あ」
ん!? 何か飲んだ?
「んぐ!」
なんだあれ……体がビクビクとして体がでかくなったり小さくなったりしてる
「ちっ! 人間引け! これは不味い」
「ラバン! 良いか?」
「人間を運んでおく、人間ここは俺達に任せろ持ってくからじっとしておいてくれ」
「いやいやいやいやいやいやいやいやいや、それは無いわ~それは無いわ~」
まだ出てくんのかよ
「……キモいなお前」
「いや~んドストレート」
「波焔」
「いや~ん怖いわ~」
青い炎が木の上にいる男に向けて飛んで行った
木ごと丸焦げになると思って見ていると
「いや~ん怖かったわ~中々見れない焼かれるまでの光景は気持ちよかった~」
「……無傷?」
放った子どもも驚いているようだった
「いや~ん、怖い目ね」
「レオ様!?」
「あらあら、名前を言ってはダメでしょ?」
「す、すみません」
「例の物は?」
「ここに」
黒い団子? いや、一部分色がない、水晶?
「ッ! ラニ速くしろ!」
「ちょ、無理!」
「それみして!」
「はい、どうぞ!」
木から下りてきて敵二人が近づいていく
子どもが炎を連続で撃っているが一瞥もしないで霧散されていく
「へ~いいわ……あと少しね」
「はい、もう少しで……え? なんで俺普通に動いて……」
「あら? まだ死ぬなんてもったいないから止めちゃったわ~」
「あ、ありがとうございます」
「でももういいわ、さよなら」
水晶を受け取り少し離れると最初の男の変化がまた始まった
「え……? な、なんで」
「え? 別に興味ないから~ここまでお疲べ」
話している最中に顔面に蹴りを入れる兎がいた
「ナイスタイミング」
「あれ? 一人増えてる……まぁいいや」
「いや、あの男の方をやって」
「何言ってんの? どっちも私の獲物」
「良いのか? 元々は死にかけの方だったのが強い方に変わったんだぞ?」
「む、そっちの方がいいか、じゃ、それで」
「「「がぁああああああああああああああ」」」
声が何重にも重なっている様な咆吼
「ヒロト君下がろう、これは私達じゃ無理」
「あ、はい」
「あら~? 無駄よ?」
思いっきり後ろに跳びそこから走ろうとしたが
跳び下がって走り出して離れたと思って後ろを見ると距離が変わってなかった
「え?」
「これは……」
「あたしのスキルを教えてあげるわ~あたしのスキルは不公正之王! あたしの前では全ての結果が歪む!」
「前置き喋る暇はねぇええ!」
「聞いときなさいよ、兎ちゃん♪ あたしに蹴りを入れても無駄よ?」
「ちっ」
「仕組みを教えてあげるわ~簡単な事なんだけど攻撃が成功するかしないか、攻撃の行動で起きる出来事はそれだけ、逆に言えば成功しなければ失敗、攻撃が伝わらないって事になる。あたしは成功したっていう公平な結果を否定してるのよ?」
「へぇ~じゃ、弱く蹴れば良いじゃん!」
「そうしてくれるなら反撃するだけよ」
「ぶべ!」
うわ、顔面入った……全然力入れた感じじゃないのに……って、あ
「攻撃にも使えるのね!」
「正解♪」
「じゃ、攻撃が強いかどうか分からなければ良いのか」
そう言うと敵前に飛んで地面を蹴り木に向かって行った
「あら~思考が速いわ~でもその速度で来てるのに攻撃を弱めれるの~?」
「舐めんなぁぁああ!」
「こっちのセ・リ・フ」
完璧なカウンターを顔面に決められていた
「ん!?」
「何々? 驚いちゃった? あたしは結果を弄れるのよ貴方が木を蹴り勢いをこっちに向ける時の結果をねじ曲げる、そうすれば確実に攻撃は弱い、カウンターし放題よ」
なんかクネクネして巫山戯た奴のようでやっていることは細かく正確な戦い方
「私達も参戦した方が……」
「やば! 避けろ! 人間!」
「ん! アイナ!」
危な! 戦いを見過ぎた……
咄嗟に腕を取って引いたが俺達のいたところを砕くゴリラのような獣がいた
「しまったわ~その結果ねじ曲げ忘れたわ~」
「……」
「ラッキーか」
本当にラッキー
「がぁああああああああああああああああああああああああ!」
「やば!」
「ん! ラバン!?」
「クフ、当然邪魔したわよ?」
「まず――」
「ヒロト君はやらせない」
俺を投げアイナさんに獣の拳がぶち当たった
「ッ! アイナさん!」
「クフ! 人間に気を向けすぎよ?」
「ぐっ! チッ!」
飛ばされた先のアイナさんの下に行くと顔に氷の粉が付いていたが顔が大きく腫れていた
「この程度で……」
いや違う気がする……これは……
「クフ! 勘の良い子ね、あいつのスキルは毒を作り出すもの、成功率も威力も低いのだけど神玉で威力は上がるし成功率はあたしが上げることができる、良いコンビでしょ?」
「……べらべら喋んな!」
「あらごめんなさい~あまりにも余裕で~」
「クソキモ男が」
「テメエェェェェエ!!! 言って良いことと悪いことがあんだよぉぉぉぉおおおおお!」
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ではでは。