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25話 幽魔と雷王


 ==25話 幽魔と雷王==


 Sideミゲル


「そのまま逃がすとは思わなかったよ」

「…………動けば貴殿の先行で始まるからな」

「へぇ……」

「貴殿は己を逃がす気はないか? 己は先にある聚落を壊したいのだ」

「それを言われて「はい! どうぞ!」なんて言うと思うか?」

「……まぁそうだろうな。貴殿も王なのだろ?」

「……そうかリッチの変異体かと思っていたが違うのか」

「ふむ、そう見えるか?」

「……」

「戦うしかないのだ、ならば名乗ろう、己は幽魔之王、チハノ」

「……そうか、俺は雷之王、ミゲル」

「この戦い怪我無きに終わらぬ、恨むなかれ、己の同輩の為なり」

「それは――同じだ!」


 雷を体に纏い浮かんでいる奴に殴りかかった


 殴ると相手は後ろに吹き飛びローブがめくれた


 見える顔は驚くほど白く一目見ると病気と見間違える程だ


 黒い目に瞳孔が青く薄く光っている


「ふむ、それは挨拶だよな!」


 そう言って薄風が吹くと雷の纏を破り腕の数カ所に薄く血が滲んだ


「ギヒ、雷之王よ、我の魔糧とし御力の一端を我に貸した与え給え」

「覚悟なり」


 奴が異様に長く細い指を動かすとそれに沿って不可視の斬擊が飛んでくる


 鎌鼬なら分かりやすいが風の動きがあるわけでなくふわっと感じる程度の風が直前に来るその後に体が斬られる


 ほぼ勘で避けるしかないな俺以外なら


 俺自身に雷を巡らし反射速度を上げ風を感じてから避ける、それを続けることなど俺には簡単だ


 しかし……これは……誘導だな


「驚く程の反射なり」


 指の動きではない所から風を感じつい避けるとそこを通ったのが太い木が飛んできた


 木に驚きそよ風を見逃しいくつかの斬り傷を受けてしまった


「今のは……」

騒霊動(ポルターガイスト)、さあ逃げ惑う猿が見物なり」

「うるさいな」


 拳に雷を乗せ鳴雷矢(メライヤ)の上位互換として作った鳴雷槍(メライソウ)を撃ち攻撃をしていく


 撃ち続けるが奴に当たる前に流れていく


 雷は空間にある物にぶつかり自分が通りやすい道を通っていく、俺が作り出す雷は俺の魔素を入れて放つためある程度の物なら砕き進める


 対抗するならば地系統の術を使う事か 

 

 空中の魔素を緻密な制御で弾き流す


 だがこの弾き流すことなど並大抵の操作では不可能

 まずまず雷の速度で来る物に対抗し魔素を動かすことが不可能


 目の前にこれを可能にしていることがいかに化け物か


「赤雷招来」

「赤き雷か」


 雷之王の力の一つ赤い雷の放電


 俺の放電は意味がある


 基本的に放電をすることで周囲の物に雷を巡らせる、これで全ての物を支配することはできるわけではないが電気を通す金属があれば弄ることも可能なる上に雷を帯びさせることで自分の攻撃が空気中で消耗する量が減り威力が結果強くなる


「瞬日」


 距離を取られ続ければ弾かれるなら近づく


「思いっきりの良さが素晴らしい」


 殴ろうとしたが自分の力をそのままで抑えられるかのような圧力を身体中に感じた


「なんだこれ?」

「止まっている暇はないだろ?」


 視界の端に木の枝が浮かんでいる……


 今俺は前に進もうとしているのにその場に維持ということは同じ力で返されている


 もしこの力を幾つも作る使えるなら……


「チッ! 雷電招来(リデュンディオ)

「双雷か」


 蒼い雷と赤い雷で放電し周囲を弾けさせ逃げれた


「あぶねぇえ」

「まだまだと言いたいが……時間を無駄にできないな」

「奥の手か?」

「ああ、そうだな」


 俺の言葉に肯定で返してくると奴の周囲に黒っぽい靄が出ていた


「ッ! イドラか!?」

「これほどの使い手がそこまで多くいるとは思わない、ここで貴殿を討つことができれば大きな貢献になるだろう、後ろの者どもを無駄死にならぬように貴殿を」


 イドラ


 イドラバーストという魔物の王が持つ力の一つ


 一時的な力の上昇というのは絶対に持ち魔物によって形は違えど使える魔物自体が強い為ここから強くなる、脅威度で言えば一段二段は上がる


「リデュン……」

『これは面倒だな……使わねばいけないんじゃないか?』

「分かった、まだ先がありそうなんだが……しょうがない」


 自分の周りに赤い雷、青い雷を放電させ徐々に自分の周りに凝縮していく


「貴殿もか……面白い、幽魔なる己であるが己も血が沸く感覚だ!」


 黒っぽい靄が球体になり徐々に元の人の形を作り始めた


 俺の雷の制御にはリデュンも加わっている


「イドラ オン」

「霊装顕界ッ!」


 久しぶりの霊装


 感覚が鋭く力が溢れる


「己も長きになれぬ、貴殿もそうだろう?」

「ああ、短期で」


 そう言った後に周りから無数の木の枝、石、最初に奴が吹き飛ばした魔物の死体、死体の骨が飛んできた


 今の感覚が鋭く流れる様に捉えれる


 動くも弾くも最小に且つ一片も掠らないように動く


「落雷蒼火」


 普通は腕が消し飛ぶ技


 これは魔力を高速に動かし腕を守りながら外に干渉し雷を作る


 この制御がとてつもなく難しく日によって、場所によって使う魔力量が変わるからだ


 だが今は魔力の制御を精霊が補助してくれる、こうなれば簡単にこの高難度の技を何発も撃てる


「ふむ」

「マジか」


 高威力の暴れ馬の様な技、これを空間魔力の制御で掠る程度まで逸らされた


「幽霊系の魔物の王は強いな」

「幽霊ではない幽魔だ、ここを間違えることは許せんぞ?」

「幽魔……」

「覚悟せよ!」


 さっきと同じ量の物が飛んできたがさっきよりも細かく動く


 躱しにくい!


 派手な攻撃が来ないが周囲から見れば鳥の巣をひっくり返し大きくしたような空間ができているだろう


 範囲を決められるのは俺にとって好都合になることが多いがこの木の枝に奴の魔力が巡っていて俺の雷を通さない


「木を浮かし動かすだけでないぞ?」


 そう言い手を前に出し空を握る動作をすると腕に潰すような痛みが来た


 咄嗟に腕をその場から引いた


「今のは……」

「マダマダダ!」


 元々ある人格の異常、イドラが深まっている……クソ、こっちも自損覚悟で行かないと無理だなぁぁぁあああああ


 赤と青が混ざり紫になった雷を放電させ浮かんでいる奴に拳を握りしめた。



どうも。ロキュです。


暑いですね……熱中症が怖い時期ですね。

家から近いわけではないんですが川を見る機会があったのですがいつもの時期だとみることのできない地面が出ていてあんなに梅雨が長かったのに川の水量が減るんだ~とか思っていました! 節水になるとトイレがなんか鳴るんですよね、ばぁぁぁあああああって感じにそれがうるさいのですよ~


幽魔というのは幽霊と違うのです、幽霊の分類の中の幽魔ではあるが発生の仕方が~みたいな感じです。いつか話の中で書けると良いのですが……コイツまだ出てきますかね?


この物語の続きが気になる、この物語が面白いと思って頂ければ是非ブックマークと評価、感想をくださいよろしくお願いします。


ではでは。

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