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7話 初戦


 ==7話 初戦==


「えー、今日も快晴さ、今年も良い天気の中見る者にとって血が踊るような戦いを見ることができるこの大会を開催できることを嬉しく思うわけさ。僕の話はそこまで長くなくいくさ、今回も安全の為に闘技場のリングを囲み結界を貼るさ、今日来てくれた観客の皆さんは近づき過ぎないで欲しいさ。貴族の方々も特別席でも安全にご覧いただけるように整えれるだけ整わせていただきましたさ。今日は楽しく過ごし楽しく血を沸かして欲しいさ。僕からは以上さ」

「えー次にレポラル自由国家の現取り纏め役よりお言葉を」

「今日は来ていただきありがとうございます。私としてもこの大会に深く関わっておらず冒険者ギルドが主導で動いてくれているものなので私が無駄に話してしまえば場が壊れてしまうので簡潔ながらこれで失礼します」

「ありがとうございます。それでは第一回戦を始めるための準備に入ります少々お待ちください」


 闘技場に着くとすぐに待機所に入るように言われた。


 軟禁に近いがサービスがすごい。


 これはエネさんから聞いている。毎年賭けが行われているらしく貴族も参加しているらしい、そのため出場者が出歩いていると八百長が起きてしまうかも知れない。


 これはギルドマスターにとって最悪なことらしく対策として出場者には待機所に軟禁状態に近くなるがこの空間は広くウォーミングアップもできるし


 という判断でこういう状態らしい。ちなみに開会式には出場者は出さないそうだ、まずまずここに出ている人に血の気が多い奴が多いらしい。怖いんですけど……


「それでは第一回戦第一試合始めます」


 お! 始まった。俺は七番らしく第四試合だ


「おお! 決まったーーー! 瞬殺だーー!」


 はや!


「さすが双雷! さすがAAランク!!」


 秒じゃん! やばすぎるだろ……


 ◇◇◇◇◇


 その後も続き俺の前――俺が一回戦目を勝つと当たる相手――の時も瞬殺だったがその後終わってすぐに呼ばれて今リングに上がった。


「はーははは、君! 光栄だったね、この、勇者()と戦えるんだからね」

「……」

「おっと? 緊張かな? 勇者()の、まぶしさの前に」


 ……ナンダコイツ


 少しは期待して期待があったんだが……一瞬で可能性が消えた、卵の気配は一切無い。聖剣っていうSランクの人は今思い返せば何かを感じるみたいな感じがあったがコイツからは何も感じないどころか弱そうにも見える


「お前……本当に勇者か?」

「何?」

「何も感じないぞ?」

「……はは、君……不快だな……僕は神様から()()()()()()を貰っている! 僕は勇者さ」

「え!?」

「それでは第四回戦始め!」

「見せてあげよう、僕が勇者だって証拠を! 【ライトニング】どうだ! これは光魔法だ、光魔法は勇者にしか使えない、つまり! 僕は勇者さ」

「おお珍しい~白炎魔法か」

「……」

「残念なことに俺はそれの適性がなくて使えないんだ」

「な、何を言っている……僕は……ぼ僕は勇者さ、これは光魔法」

「【水弾 極点(ウォーターパレット)】」


 正確に白炎を狙い撃つと シュー と音を出している


「んぎ!」

「光魔法なら蒸発しないだろ?」

「き、君? な、何を言って」

「ああ、そういうことか……面倒くさいや、終わろう」

「くっ、【ライトショット】」


 白い炎が何発も飛んでくるが特段に早くもない


 何も出さなくて良いな


 普通に刀を抜き型を使うことなく普通に斬っていく


「クソ! なぜだ」

「チートスキル、その言葉の真意を聞きたいがここじゃないよね」

「――!?」


 フッと動きの強弱で視線から簡単に外れてから首を一回で飛ばした


「決まったー! Bランク冒険者を問題なく斬った! 今回のダークホースか!?」


 その言葉が聞こえてくるとシュンと距離が最初くらいになって自称勇者が首を触りながら膝を地につけている。


「く……僕は神様からチートスキルを貰っているのになぜ負けるんだ……僕は無双できるはず」

「おまえやっぱり――」

「ヒロト様、こちらに」


 近づいてその話を聞こうと思ったがすぐに案内の人が来てしまい聞くことができないまままた同じ待機所に戻ってきた。


「案内人さん、さっきの対戦相手と話をしたいんだけど無理?」

「すみません、それに関しては無理で御座います。ここに人を呼ぶことは禁じられております」

「そうですか……すみません突然変な事を言ってしまって」

「いえ、それが仕事ですから」


 プロだ、この人プロだよ、すごいな……


 ◇◇◇◇◇


 俺が待機所に戻ってから少し経つと一回戦が全て終わったみたいだ


 その日は闘技場のこの場所でお過ごしくださいと言われた。


 ここでも八百長の警戒を怠らないための対策らしいが同じ冒険者の仲間であれば会うことができるらしくエネさん達が来てくれた。


「かか、ヒロト、お前最高だわ」

「そうですか?」

「あいつの光魔法光魔法って言いふらしてるの全然違うのに外堀ばかり埋めるから何も言えんかったからな」

「次は無者か」

「あ、今日は起きてるんですね」

「ん? 俺は毎日起きているぞ?」

「「何言ってんだよ寝坊やろうが」」

「うぐ」


 はは、なんかこの人達いると安心感みたいなのをすごく感じられるな……


「ヒロ、次も頑張ってね」

「うん、ヒトナもエネさん達について見回りしてるの?」


 おっさん達で盛り上がり始めてしまって見ているだけになるとヒトナから話しかけられた


「私はミトと回ってる」

「そうなんだ」

「「……」」


 気まずい……なぜか? それはこの子の性癖(?)を知っているからだ。


 まだ気づかれていないと思っているぽいけど知っている、エネさん達と同じ宿で寝ているときにギィィと扉が開く音がして寝たふりをしているとそろりそろりと入ってきたのだ、その後こっちが寝ているかを確認する動作をした後、服を脱がされ何か嗅ぎ出してガチで恐怖を感じた。


 俺は目が見えないからこそ音や感覚で動きが分かるようになっている、これはおそらくアビリティなんだろうけどそれがあるからこそ知っている。あれは怖い。


 隣に座られているけども特に俺達では盛り上がる話題があるわけでもないので沈黙になっていしまう、そのため沈黙のままおっさん達の盛り上がりを見続けることになった。



この物語の続きが気になる、この物語が面白いと思って頂ければ是非ブックマークと評価、感想をくださいよろしくお願いします。

ではでは。

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