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閑話α 始まり


 ==7話 ==


 身体の変化が治ると今までカンガルーに似た姿だったのが人の姿に近くなっていた。


 さっき鏡で確認したようにもう一度確認してみた。


 腕は手の甲に玉みたいなものが埋まっていて爪は三センチくらい。身長は一.五メートルくらいの背で銀髪に金色が数本混ざった髪がネスさんみたいに長くはなく背中に収まるくらいの長さだ。左目の瞳孔が丸でなく星型だ。


「ラバン?」

「ああ」

「あんまりネイさんみたいじゃないね……」

「そうだな……これは擬態じゃなく通常だからな、擬態すれば似ると思うぞ」

「喰ったんだね……」

「ガラクンナーバのおっさんに殺されないか不安」

「あ、行くんだ」

「行くよ」

「私の王になるの手伝ってくれるってことは本当?」

「その場で言ったじゃん。嘘は言ってないよ」

「ネイさん喰らったことは許せないけど……ネイさんが望んでいたから……しょうがないよね」


 自分に言い聞かせるように言っている。


「じゃあ……行こう」

「ラバンが殺されたら私が喰らうね」

「怖いこと言うなよ」


 笑いながら俺は背中から翼を出してラニを抱いて飛んだ。


「ラ、ラバン……この体勢は、恥ずかしい……」

「……が、我慢」


 確かに! 自然とやっちゃったけどこれ恥ずかしいかも!


 二人で空中で恥ずかしがりながら飛んでいった。


 ◇◇◇◇◇


「そうか……面倒なことを押しつけて悪かったな」


 ガラクンナーバのおっさんの巣穴に戻ってくると


 ああやっぱりそうなったか……


 見たいな顔をして迎えられた。


「怒ってるますか?」

「いや、別にだ」


 真面目な話をできている、俺の予想だと


 ラニが割り込んでしまって話ができない!


 みたいなことを想像していたがここに来てガラクンナーバのおっさんの姿を見るとフッと気絶した、突然すぎて焦ったが寝言のように言って来た言葉で安心した


「伝説の鷹王……憧れの極み……」


 俺にはこのテンションのノリを知っている、前世のオタクというあだ名をつけられていた俺の友達のテンションがこんな感じだった。


 今はそこら辺の壁にもたれるように座らせた状態で放置している。


「名前もらえたか?」

「はい、ラバンとつけてもらいました」

「ふふ、珍しく短い名前だな」

「ネイさんの名付けって長いんですか?」

「ん? ああ、俺で短い方になるくらいの長い名前をつけたがる」


 つけたがるって……言い方……


「そうなんですか……」

「でだ、これからどうするつもりだ?」

「ああ、このラニが王になれるように手伝おうと思って」

「……そうか、人を喰らうのか……」

「いや……それ以外の方法を探すんです」

「なに!? ……いや、そうか……じゃあ丁度良い」

「ん? なんですか?」

「俺の手伝いもしてくれ」


 突然だな……


「内容によりますね」

「ふふ、前は緊張してカミカミだったのにな」

「そこを引き合いに出さないでくさいよ」

「ふふ、手伝いというのはな……ある場所の調査だ」

「調査……ですか?」

「ああ、俺達は今あの人の頼みで龍穴の開きすぎを抑制するためにいる」

「龍穴?」

「まぁ簡単に言うと世界の穴、ここにそこはない、そしてこの世界のエネルギー源でもある」

「そんな物が……」

「だが人間はこの穴を狙う、自分の欲の為にな」

「欲……」

「昔話にこういう話がある『この世に平定をもたらすと言われる木がありました、この木の前では人は皆等しくなり争いというものが起きませんでした、しかし、あるとき木をまつっている人達の前に出る人間がいました。「我はこの世界から争いをなくしてみせる。そのためにこの木の神力をお借りしたい!」と言い人々の前で木の枝を折りました。その人間の心の中には自分が枝を持つことで世界を救うという自分のことしか考えていませんでした。その瞬間木が枯れ人間達が一斉に争うことになりました。その後その愚行を犯した人間が心の底から悔い本当に人々を救うために動いていたのを見、木を再生させ人々の心に平定をもう一度もたらしました』と。これは世界樹のことをモデルに書かれていてこの後世界樹をこの世界ではない所に神が移動させ、そことつながっているのが龍穴だ。今また人はこの龍穴というエネルギーの塊を自分の目的の為に使おうとしている」


 どの世界でも人は自然を壊す側なんだな……


「先生はこのことを知り俺達に龍穴を管理して欲しいと言われた、だから俺達はこうして世界各地の龍穴を見守っている」

「ネイさんがなんでこんなことを頼んだんですか?」

「それはな……先生は神獣という呼ばれる御方と契約していたからだ」


 神獣……聖王種か


「神獣ってすごい名前だな……」

「……神獣の凄さを理解できていないな、お前は」

「え?」

「神獣というのはまずまず、神より使命を与えられている、俺達からすれば頂点に近い場所にいる存在だ」

「へ、へ~」

「神獣は総数で十二体、その中二体は格別。神龍、神蛇。この二体は格別、この世界の頂点だ」


 語りが熱いな


「ネイさんが契約してたのは?」

「神蛇だ」


 え……!? 世界の頂点なんだよね?


「そんなのと……」

「偶然がつながってのことらしいけどな。まぁそれは置いておいて、行って欲しい場所は今は人が近くにいる」

「人が管理しているとこですか?」

「管理というのは違うが……まぁでも近くに人が暮らしているからな……どうだ?」

「……ラニがそれで王になれる可能性があるなら」

「あると思うぞ、古来から龍穴の近くでは理解を超えたことが起きるものだからな」

「なら行きます。具体的に何をすれば良い?」

「調査……まぁぶっちゃけそこで王種がどれだけいるとか魔素の量とかを調べて欲しいんだが深くは気にせず暮らしてくれれば良い」

「それでいいのか?」

「そのうち会いに行くからそのときに報告してくれ」

「分かった、その場所の名前は?」

「ああ、――――――だ」

「遠いか?」


 そう聞くと何も言わずに頭をペチと――というと良い感じに聞こえるが実際はグサリ――触りネイさんのように頭にルートと場所の見た目を流してくれた。


「これでいいだろ?」

「わかった、行ってくるよ」

「ありがとよ」

「ラニ、行くよ」

「うべ!? あうん、行く行く」


 ここに来たときと同じような格好でガラクンナーバのおっさんの巣を出た。


 示された場所に向かって。




                            ==α 完==

どうも。ロキュです。

αシリーズ完結。

次回から本編に戻ります。頑張らないとな……ストーリーを間違えないように

気のせいであって欲しいけど、なんかこの話の終わり方雑くなったかも知れない。き、気にしたら……負けか。

ではでは。

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