10話 再会
==10話 ==
「またあのような騒動は起こさせない!」
しっかりとローブを目が隠れるようにかぶっておかないとな
「わーお! 王子様が直々に来るとは~」
「ヒ――」
カイが俺の名前を呼ぼうとして来た、ついつい思いっきり口掴んじゃったよ……
「カイ! ここで名前言ったらバレるじゃん!」
「バレちゃいけないのか?」
「一応騒動を起こそうとしてるからね!」
「そ、そうか……じゃああっちの名前で呼ぶよ」
こそこそと顔を近づけながら話した。
「何をしている!」
剣使ってきた! マイン剣を覚えたのか……
鋭い攻撃を躱しながら王都の門を目指す
王都の門は四つ、東西南北にある。一番大きい門は北だ。基本的に入ってくる人で使う門が変わってくる。
南は人を選ばない門で通行証があれば入れる。北は人を選ばずに通行証があれば入れる門と旅商人が入る門が併設されている。西はこの王国に認められた商人や役人が優先的に入れる門。東は貴族や他の国からの来賓用の門となっており、基本東の門は開いていない。
今俺達が目指すのは西の門、西の先の方から魔物の軍団が来ているとカナから教えられている。
「グリース、こっちは魔物の軍団が来ているんだぞ。それに後ろ、めっちゃ追ってきてる」
グリース呼びは慣れないな……
「俺が止めるよ」
「止めれるのか?」
「問題ないとかっこよく言いたいが分からん!」
「はぁ、気をつけろよ?」
「ああ。銀月流 伍之型・雨月刺崩」
突きの衝撃を鋭く飛ばす型、この型は一撃で二十突きをする分手が痺れるが距離がある相手には良い攻撃になる。
「く!」
咄嗟にマインは止まることで突きの衝撃波を躱した。
「銀月……さっきグリースって呼ばれていたな」
「そうですよ?」
「……にそちらラックいけ」
……暗号か、パッとは分からんけど。
「急にどうしました?」
「俺はマインだ」
「知ってますよ。王子様」
「そうか。【火炎弾 極点】」
「【水弾】」
水蒸気ができて目くらましになる――!
「銀月流 壱之型・三日月」
突然矢が飛んできた。すぐに気配がたどれる距離ではない。どこから……
「氷?」
飛んできた物をよく見ると氷でできた矢だった。
マズイ、このまま水蒸気の幕が消えればマインともう一度戦わないといけなくなる。矢は気になるが逃げるが先か。
ヒュンと耳元で聞こえた。さっきより正確に頭を狙ってきた?
どこから狙っているんだろうか……いや……俺だったらあそこを狙うか?
今となっては昔に感じるがゲームで俺はスナイパーだった。そのときも構える位置はネットで良い位置取りの仕方を調べたり実際に現実でも使われる考え方を勉強したりした。その考えを元に駄目が元々に俺の考えた場所を竜眼で詳しく見てみる
結果……いたー! 氷でできた弓を構えて立っている。
場所を特定できればそこに意識を向けておけば良い。動くかもしれないからチラチラと見ながら逃げれば良いはずだ
そう思った瞬間に転けた。忘れてた! 不運の力! と思ったが俺が意識を向けていた方向とは明らかに違う軌道で矢が頭があった場所を通り抜けていた。矢はそのまま家の壁に当たって周りを凍らした。
「どこから!」
そう思っていると上から殺気を感じる。明らかな攻撃の気配と思って上を見ると氷の矢が上から降ってきている……かなりの広範囲に! このあたりはもう国民はいないがここまで広範囲な攻撃を仕掛けてくるとは思っていなかった!
「灰素陣 塵縛差」
「カイ!」
「バカ、早く行かないとあいつと戦わないといけなくなるのだろ?」
「ああ」
カイが空中の氷を止めている、灰素陣って便利だな……
後ろの方から氷が落ちて地面、空気が凍る音がしてくる。
「皆は?」
「カナさんが連れて逃げています」
「ん? ラーニャは?」
「いつの間にか騎士というのですか? そんな人が私達の前に来るとその人との足止めで離れました」
騎士……ラーニャが突然的に離れるということはまぁその騎士が魔族の仲間か。それよりもさっきのマインの暗号か、俺が数年前に前世の知識込みで教えた暗号で言ってきたはず……
「グリース、走るぞ。このままだと追いつけない」
「う……ああ」
マインの暗号を後にして皆に追いつくのを優先した。
◇◇◇◇◇
Sideラーニャ
うう……ダーリンと一緒にいたいけど……多分このままだとあいつに会ってしまうはず、私は先行組にいないと。
「邪魔者って名前でしたっけ?」
「真意の言葉の方は追求しないでおきます。そうですが?」
「さっきの……ダーリンのことグリースと呼んでいませんでしたか?」
「ああ……意味分かるだろ? 多分貴方の考え通りですよ?」
「そうなの、ならよかったわ」
私とダーリンはまだ出会って数時間も経っていない、だから私は彼の事を詳しく知ることができていない。
今まで私が惚れた男の人はほとんどが私の力を見ると逃げるか批難をして来た。ただ惚れただけなのに……
ヒロト様以外に私は批難も恐れもしなかったのは今の魔族のリーダーだけ、当然私はアタックを続けたけどあのお方には妻がいてその人のことを心から愛しているのが分かっている、それに私もあの人の奥さんは好きだから形だけに近いアタックになっていたけど今は私の心は一つね。
「カル、来てるわよ」
ラルが耳元でそっと教えてくれた。一応私とペアの奴がもう来たらしい。
「邪魔者このまま行けば安全は保てますよ。一度ダーリンの方に行ってください」
「……分かった、そういえば貴方の名前は?」
「……私はカルヴァですよ、忘れないでくださいね」
よく分かっているのね……まぁ悪魔だし知っていてもおかしくはないか
「今すぐ止まりたまえ! これより逃げれば犯罪者としての罪が多くなるだけだ!」
なりきりがすごいわね……
「私が足止めをします。皆さんは先に」
「良いの!? カイ」
「……まぁ適任ですよ、カナさん」
「……ならしょうがないか、ちゃんと生き残ってねラーニャさん」
「カナさんでしたね、貴方にはダーリンとの関係をまだ聞けていないのでそれを知るまでは死にませんよ【嫉妬之王】」
私を置いて先に行ってくれたか
「……我に答え従え、その姿を軽々にせよ」
騎士の持つ剣が白く幅広の剣から細くほんのり黒っぽくなった
嫉妬之王から出るエネルギーを纏めて作り出す手はこのスキルの本当の力を引き出すことは無いが引き出さないことで力を抑えるということにもなる。
王の名を持つスキルは簡単に使えるものではない。それに一応相手は仲間、あっちもあっちで手加減してるみたいだし問題ないか。
「先に行った彼らには手出しさせない」
「足止めをされている場合ではないのですね」
嫉妬之王のエネルギーを引き延ばし鋭く細く鋭利な物にして目の前の騎士をめがけて撃ち込む
相手も当然のように腕くらいの細さになっている剣で私の攻撃を流すよう避けていく。一撃一撃が重いこの攻撃を捌くのは中々できることではない。
「作戦はどうしたのですか?」
暫く撃ち込むと話してきた。もう周りに人はいない。
「ごめん、失敗したわ」
「さっきの奴らに同情ですか? 裏切りに近い行為に見えました」
「恋は盲目よ」
スッと真顔になってぐっと踏み込んできた
「ちゃんとしてください」
「ごめん、分かっているわ。というよりも調査がメインでしょ?」
「そっちは出来たということですか?」
「当然よ」
「どうでした?」
「貴方に言わなければいけないの?」
私のことを信用しないと言わんばかりの物言いに少しイラッとした。攻撃の速度上げとこ
「くっ! 出過ぎでしたか。帰りますか?」
「貴方の方は終わったの?」
「貴方がサブを放棄しているのに私は達成しないといけませんか?」
「……それもそうね、マインって王子の実力は?」
「ウィスさん達の作戦後にすぐに会えましたがそこまでの脅威は感じませんでした。開けたのは気のせい……と言いたいですが来ていますね、確実に」
「それを踏まえても大丈夫と判断できるならいいわ」
「分かりました、問題ないでしょう。あれは原初ではないと思いますし」
「なら良いじゃない。戻りましょ」
戦いながらの会話を同時にやめた。
「ベル」
その一言で繋いでくれる手筈になっている。
「カルヴァ様、シクラ。どうですか?」
「メインは完了、私はサブを失敗」
「私は実行はできませんでしたが見ることはできました」
「了解、ゲートを繋ぎます。カルヴァ様」
「分かったわ。【嫉妬之王】」
ベルの繋ぐゲートにはこちらからもエネルギーの供給が必要になる。これは王の名を持つスキルレベルのエネルギーが必要だ。
「開きました。入ってください」
「「了解」」
魔族の暗躍に気づく者は王宮にはいない。地下からこの行動を見ている者はいたが彼は特に問題なしとすぐに意識を自分の目の前に変えていた。
どうも。ロキュです。
暗号って出しましたけど……これ暗号にもなっていないかも、ってレベルですね……鍵としてはマインとローマ字? マインの直後の行動ですね、小さい「つ」はxtuです。良ければ考えてみてください。すぐに思いついた物なんで分かりやすいかもですね。
最近緊急事態宣言解除されましたねまだ終わったわけでないので中々晴れ晴れとみたいな気分にはなりませんが止まった物が元に戻ることはできないと思うのでどうなるんだろうという不安は大きいですね……そしてこの物語がどうなっていくかも不安ですね~
この物語の続きが気になる。面白いかも。と思って頂ければ是非下の方にある星に色を付けてくれると嬉しいです。あと誤字があれば教えてください。
ではでは。