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秀吉の兄に転生したけど、そんなの居ないよな   作者: 久之浜真輝(ひさのはままさてる)
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首脳会談

皆様。おはようございます。またはこんにちは。はたまたこんばんは。作者です。


体調の方は大丈夫でしょうか?


作者もようやくワクチンの予約が取れました。(1ヶ月後ですが)

皆様方のご健康をお祈りしております。



三好長慶と足利義輝から仲介役と言うなの会談を依頼された秀高。


会談場所は石山本願寺。日時は1週間後との事だった。


「何で俺なんかを仲介役なんかにするかね〜」



『それはもう。日ノ本で1番影響力があるのは殿ですから。今や足利将軍より天下を動かしていると言っても過言ではありません』



「宗易。三役筆頭が言うことではないぞ」



『いえいえ、全てにおいて殿が勝っているのは事実です』



「は〜。面倒だな。さっさと目的の外地を掌握して小梅と新婚旅行に行きたいよ」



『それは俗に言う現実逃避、逃避行というやつでは?』



「俺達が居なくても堺は問題ないだろ」



『確かに5年程度なら問題ありませんな』



「なら外地を掌握したら3年ほど休暇を貰おうかな」



『その前に、眼前の仲介役ですな。場所は確か石山本願寺とか』



「わざわざ俺が保護している石山本願寺でやる事もなかろうに」



『まぁ、まぁ。それほど我々を敵にしたくないという表れです』



「はぁ〜。宗易。準備は確りと整えておけ。後、本願寺にもな。客人も呼んでおいてくれ」



『承知致しました』




そして1週間後


石山本願寺にて日ノ本中央部の代表当主達が勢揃いした。


一人は三好長慶

日本の副王と呼ばれている彼は四国を根拠地として畿内と西国にて勢力を拡大している。現在土佐の長宗我部と四国の覇権争いをしている。


もう一人はは足利義輝

足利将軍家十三代目当主。京都とその周辺に勢力を伸ばし将軍家の地位を確固たるものにしようとしている。


そして最後が鷹司秀高

商業都市要塞堺の主。その名は日ノ本全土に轟きつつある。また巷では次の天下人とも言われている。日ノ本だけでなく琉球、与那国、高山国を掌握。現在は東南アジアの島々にその魔の手を伸ばし南蛮諸国の植民地支配からの開放を行っている。





「さて、こうして揃ったわけですから忌憚のない会談にしたいものですな」



『それは重々承知しておりますよ。堺殿』



『いかにも。公方様と参議殿と同じです』



「では何故、このような会談を?」



『そうですな。それはまぁ、私なりのけじめが関係してあります』


「けじめですか。この乱世の混沌を引き起こした将軍家がけじめと言うなれば将軍職の返還をするという事ですかな?」


秀高の余りに的を射た答えに長慶と義輝は固まってしまった。


「おや、まさかの正解を引いてしまいましたかな(嘘だろ。まじで大政奉還する気かよ)」



『将軍職の返還。確かにそれをすれば私は将軍という重圧から開放されるでしょう。今まで何度も考察しました。乱世を招いたのは足利将軍家の弱さ故。弱き将軍は不要と今まで思っていましたが、その将軍家を支えてくれている民が居るのです。その民達を見捨て退くなど武士ではありません。それは全国の大名達も同じこと。民の為に何を成すべきなのかそれを考えた結果。修理大夫殿と堺様との同盟を考えました』



『中央を我ら3勢力で抑え、周辺諸国を平定する。それが公方様と私の考えであります』



「これは失言してしまいましたな。申し訳ない。さて公方様、この同盟にはもう一つ加えたい大名がおります」



『それは何処の大名ですか?堺様のお墨付きの大名ならば申し分無いかと思いますが』



「尾張の大名、織田信長殿です」



『あの尾張のうつけと噂されている者ですか?』



『彼の者にそれ程の力があると?』



「尾張他、織田殿が治めている地では周辺より商人や移民が増えています。また我々堺とも歩調を合わせられる方です」



『ふむ。堺殿がそこまで買われているとは』



『しかしそれだけの繋がりだけとは思いませんが』



「まぁ、彼は私の弟子みたいなものですから」



『『弟子ですと』』



「えぇ。彼には指南書を渡しておりまして。それを読み取りここまで大きくなってくれているのです」



『なる程。中々のうつけと聞いていましたがそれは演技という訳ですか。臣下に尾張の発展を探らせていたのですが堺殿が噛んでいるならば理解できました』



『公方様。では』



『うむ。織田殿もこの連合に入って貰いましょう』



「では早速、皆で会談を始めましょう。織田殿。どうぞ中に」



秀高の声に後に戸が開けられその先には信長が居た。



『失礼いたします』


信長はスイスイと部屋に入り義輝達に挨拶をする。


『突然の挨拶大変申し訳ありません。織田弾正忠信長でございます。以後、お見知りおきをください』



『これは、これは。堺様には敵いませんな。織田殿。三好長慶と申す。今後ともよしなに』



『弾正忠。遥々大義である。余は足利将軍家当主、足利義輝である』



『はっ。将軍様を始め三好様とこのような良き日にお会いできたこと真に嬉しく思います』



『うむ。さて堺殿。我らの今後を話し合いましょうか』



「そうですな。では私から申しましょう。まず堺は各々方の裏方に回る事に致します。資金面と物資面の援助を優先的に行わせていただきます」



『堺様はこれ以上の領土を求めないと』



「我々堺は現在、外地。日ノ本の外に目を向けております。南蛮の国々の情報を収集している所です」



『なる程。参議様は内ではなく、外にと言うことですな』



『堺殿はほんとにそれで宜しいので?』



「構いませぬ。また外地に方向転換するに当たり伊賀、大和、紀伊、石山本願寺は独立させます。ですので我ら堺の領土は南摂津、和泉、河内に縮小させていただきます」



『そ、それは』



『畿内の安定が崩れてしまいます。堺殿。それは些か』



『では、紀伊は三好様。大和は公方様。伊賀は織田ということでどうでしょうか?』



『ふむ。織田殿の案が無難か』



『そうだな。では堺殿、弾正忠の案でよろしいか?』



「各々方が宜しいのであれば」



『では次は余から。近江を制した後、丹波、丹後、但馬、因幡、越前を目指す予定である』



『となれば、四国、播磨、美作、備前、備中などは三好が抑えましょう』



『織田は美濃、信濃、三河、遠江、駿河、甲斐等の東国に進みましょう』



この後も4者会談は夕暮れまで続き、日ノ本の統一のために何が必要なのか有意義な会談となったのであった。



「さて、これで日本がどう動いていくのか。楽しみだな」







誤字脱字がありましたらご報告のほど宜しくお願い致します。

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― 新着の感想 ―
[一言] 今後どんなふうに物語が展開していくか楽しみにしてます。
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