選管!
「静かにして下さい。これより立会演説会を始めます。まず、はじめの言葉です。3年E組糸田瑠奈さん、お願いします。」
立会演説、それは次の生徒会役員を決めるむっっっっちゃくちゃ大切な場である。
私は、そんな大切な立会演説会の司会をしていた…
まぁ、私が司会をしているのは前会長も司会をしていたのが大きいと思う。
梅木先輩。今は高校1年生で、私の憧れの先輩の1人。ボーイッシュな、とーってもかっこいい女の先輩。
「これより、立会演説会を始めます。」
それで、今話してた糸田瑠奈は私の大切な友達。まぁ、話してたって言ってもたったの一文だけどね。
私と彼女は、生徒会役員の書記として共に1年間過ごし、そのあとは会長と副会長として、過ごしてきている。
私が2年生の時にもう1度生徒会をやろう!と思えたのは彼女が応援してくれたことが大きいだろう。
性格は…とにかく優しい。この子の悪いところをあげろと言われたら出てくるのは、[何でも信じてしまうところ]だと思う。
けれど、私にはそれがいいところだとしか思えない。そう。いつも信じてくれる、優しい子だ。
あと頭が良い。確か…帰国子女だったと思う。英語のテストでは100点を取る。英検は受けていないと思うが、2級は1発で受かるかもしれない。海外派遣にも応募しようとしていた。(もっとも、予定がどうしても合わず諦めていたが…)
とにかくいい子。だから、私は彼女が大好きだ。
「えー、それでは次に、副校長先生からのお話しです。副校長先生、お願いします。」
「はい。えっとですね、皆さんには…」
実はこの話聞くの2回目。去年も全く同じ話だった。
内容は…1人1人考えて責任を持って投票すること。みたいなのだったかな。選挙管理委員会、略して選管!が投票上の注意で言いそうな事。
決して馬鹿にしたり面倒くさがったりしているわけではないけれど、さすがに2回目は飽きる…
因みに、選管は私が属している委員会。正式な物ではなくて、一定の期間だけ出来て他の委員会と一緒にやっていいという物。
去年は会長に立候補しようとしてたから、選管はやらなかったけど今年は立候補できないし…瑠奈と一緒に選管に入りました。
瑠奈は1年生の頃からやりたかったらしい。去年も選管になりはしたけど、結局立候補することになって変わって貰っちゃったんだよね。
「副校長先生、ありがとうございました。それでは早速立会演説に移ります。始めに会長候補東出あかりさんと推薦者のみなさん、お願いします。」
あかりんは私と同じ文芸部で、今は書記として、活動している。今回は会長として立候補した。
書記から会長!?って驚く人もいるかもしれないけど、私も書記から会長になった。
梅木先輩なんか、代表委員の委員長から会長になったから、生徒会自体は初だったらしい。でも、なんなく進めていた。
「会長に立候補しました、2年E組東出あかりです。」
あかりんは私と瑠奈と違って去年選挙をしてる。だから、しっかりと周りから信頼され投票された。
私と瑠奈は人数がピッタリだったから選挙ではなく、信任投票だった。それも2回とも!2回目なんか私達の学年は人数が足りなかった位!
きっと、あかりんへの信用はバッチリ!
「よろしくお願いします。」
ーパチパチパチパチ
「それでは同じく会長候補、楠木緑さんと推薦者のみなさん、お願いします。」
「私は…」
みどりんも同じ文芸部!前回の選挙では落選してしまって、今度は会長としてリベンジ。
みどりんも前回は書記に立候補してたから、あかりんが当選して辛かったと思う。
それでぶつかってしまったことも1度あった。ただ、考え方も大人っぽいみどりんはすぐに切り替えて新しいことにもチャレンジしていた。
まさかここでもう1度2人の対決が見られるとは…!
「皆様の清き1票、よろしくお願いいたします。」
「続いて、副会長候補天田亜音さん、お願いします。」
天田くんは現副会長。次は会長かな?と、思っていたけど…まさかのkeep!もっと副会長としてのスキルを上げていくのかな…なんて勝手に考えてる。
「続いて書記候補…」
「同じく書記候補…」
「これで、立会演説会を終わります。」
「何か連絡のある先生はいらっしゃいますか?それでは、1年A組から退場して下さい。」
終わったーーーーーーー!
とはいえ、この後は開票作業が待ってる。今日の中央委員会は行けなさそうだな…
とにかく、頑張らなくちゃ!
「開票終わり…」
決まった…次期会長。それは…
東出あかり
やっぱり前年度活動していたからと言うのが大きいかも。あと…3年生が去年の選挙公報を気にしているのかも。みどりんは去年
会長を引っ張って行けるように頑張ります。
と書いた。私はそれだけやる気があるんだな!と、解釈したから別になんとも思ってなかったんだけどね。でも、周りの人は先輩の会長支えるってどういうことだよ!と、思ったらしい。
1年生はきっと、去年やってたならその人が良い!と、考えたのだと思う。仕方ないよね。
私は開票後、瑠奈と話していた。
「瑠奈、どう思う?」
「あたしは、あかりーぬでよかったと思うよ?」
「…そうだよね。私もそう思う。ただ、同じ部活の先輩として…どちらかだけの肩を持つのはどうかと思ったりもしちゃうんだよね。」
「うーん…でも、下手に同情されてもいやだと思うよ。」
「…かなぁ。」
「うん。あたしだったら…あ、ちょっと…って、なっちゃう。」
「あはっ!瑠奈がそう言ってくれると安心するよ。私はこのままでいいんだって。」
「あ…うん。」
「ちょっ、引かないでよー!」
「え、だって急に感動する話みたいな感じにするから。」
「別にそんなつもりはないけど…」
「ウフフフフ」
「オホホホホ」
「…じゃあ、帰んないと。バイバーイ」
「うん。バイバイ。」
「みたいな感じになったらいいと思うんだよね。」
「え、何が?」
「来年。」
「ちょ、急になんの話なの?!」
「理想」
「おぉ、うん。」
「何その反応。」
「や、だってまだ2回目の生徒会も始まってないのに急に終わり頃の話するから…」
「まぁ、今日から新メンバーで始まるんだからぁ…」
「そうだった!会長!」
「なんだね?副会長くん。」
「偉そー」
「偉いからな。」
「エー…じゃああたしが会長になれば良かったなー」
「変わる?」
「いや冗談。とりあえず、生徒会室いこー」
「うん。」
「失礼しまーす。」
「あっ先輩。」
「おー、あかりん!」
「あかりん?」
「うん。ねっ!瑠奈」
「お、うん。よろしくね。あかりーぬ。」
「あ、あかりーぬ?!」
「まぁまぁ、とりあえず自己紹介でもしますか。まずは私から!会長の鑑ですっ!」
ここから、私の会長ライフが始まるようだー!
下手です。読んでくだされば嬉しいです。
選管という言葉って…大人が言い出した言葉なんですね汗
最近知って驚きました( ̄□ ̄;)!!
やや知能が劣っているので(涙)