五話「紅蓮の炎」
第一の主人公と第二の主人公が絡みます!
五話「紅蓮の炎」
「では、さようなら。」
そう言って、ダリアと名乗った白髪の少女は赤い色をした銃の銃口をこちらに向けた。銃は大きなハンドガンのようなタイプで、とても女の子が片手で扱えるような大きさではない。どうして扱えているのか不思議だ、それよりも殺す?私を?なんで?多分学校での視線はこの子の仕業だろう。何が目的なんだ?
「ちょっと待って!!」
「待たないわ、じゃあ、さようなら。」
「ちょちょちょちょ!!ちょーっとまって!本当に待って!!」
「・・・何かしら?」
「いろいろ言いたいことあるけど!まず少しお話しをしよう!ね?」
「はぁ・・・何かしらお話って。」
「私はあなたに何かしてしまったのでしょうか。」
「何もしてないわ。じゃあ殺すわね。」
「待って、ストップ、本当に。じゃあなんで私が殺されなくちゃいけないのかな?」
「それ。」
そう言ってダリアと名乗った白髪の少女は私の胸を指さした
「え?なに?お胸?触りたいの?」
「さようなら。」
女の子は再び銃口を私に向けた。おい!保護者!この子を止めてよ!なにしてんの!
「いいぞ!!姉御!!やっちまえ!!ひゃっはぁぁ!!」
あ、だめだ。この人あかん人だ。
「わかった!これね!」
そう言って私は服の下から首に下げているシルバーアクセサリーを取り出した、この子の目的は多分この建御雷だろう。
「そう、それ。あなたを殺してそれをいただくわ。」
「ごめんね・・・これは大事なものだからあげられないんだけど、よかったらこれを欲しがる理由を教えてくれないかな?」
「・・・あなたはそれが何か、分かっているのかしら?」
「か、神様でしょ?うちの子は可愛い幼女ですけど。」
「半分当たり、神であるけど(武器)でもある、私は戦うための戦力を集めているのよ。だから、あなたを殺して武器を奪う、理由はそれだけよ。」
そう、私が今、ペンダントして身に着けているシルバーアクセサリーは金髪碧眼の合法ロリでありながら、一本の刀でもある雷の神(建御雷)なのである。このダリアと名乗った白髪少女はなぜだかわからないけれど武器を集めているみたいだ。ん~どうしたもんかなぁ。流石に少女とは戦えないぞ。
「ちょっと待って!じゃあ、あなたは武器が欲しいだけなの?それなら別の物でもいいんじゃない?」
「だめ、それじゃないと。お話はそろそろおしまい。じゃあ、いただくわね。」
そう言った瞬間、ダリアは私に銃口を向けた。私は反射的にダリアの手首を掴む、そしてそのまま銃を取り上げた。
「心境流 三の心構 (浄心)」
私が使う(心境流)という古武術には六つと一つの型がある。これは、祖父から受け継いだ私の大事なものの一つ。祖父曰く
一、相手の心を読み取ること
一、自分の心と対話すること
一、場の心を制すること
これが、心境流の教えらしい。今私が使ったのは、相手の持ち物を奪う技である。
「カグツチ!」
「おうよっ!」
ダリアがそう叫ぶと、ダリアの両手が炎に包まれた。そしてその炎の中から現れたのは新たな銃。今度は少し小ぶりの二丁拳銃。さっき奪い取った大型の拳銃は消えてしまった。
「紹介がまだだったわね、これが私の武器。火之迦具土 (ヒノカグツチ)よ。」
どういうこと?あの子も神様と知り合ってたの?もう!戦いたくないのに!!
「よろしくな!!そこのべっぴんのねーちゃん!!俺は火之迦具土!!カグツチって呼んでくれよな!俺の能力は鉄で出来ているものなら何でも複製できるっつー代物だ!!どうだいねーちゃん!!俺に惚れちゃったんじゃねーか?ひっひひひ!!」
「うるさい、喋り過ぎ。」
「おっと悪いな!!じゃあな!ねーちゃん!!まぁ頑張ってくれや、この子は強いぜ。俺が認めた女だからな!!ひーっひひひひひ!!」
「ちょっと待って!!私本当に戦うつもりないんだけど!!」
パァン!パァン!パァン!パァン!
発砲の音が鳴り響く、とりあえず外に逃げるしかない、私は全力で走った。今までにないくらい全力で走った。心臓の音が早くなる、どうしようどうしようどうしよう。
「はぁ、はぁ、よし!とりあえずあそこに行こう!」
私は河川敷の橋の下へと向かった。日はすでに落ちている、河川敷には電車が通過するときの音や若草の匂い、そして、川の流れる音。全てが気にならないほど集中していた。
「鬼ごっこは終わりかしら?」
「はぁ、はぁ、、はぁ、」
「じゃあ、始めましょうか。殺し合いの続きを。」
その時
「コォォォォオオオオオ!!!!!!!」
はるか上空に赤い羽根の大きな鳥の化け物、あれは多分・・・
「土地神?!」
「はぁ、今日はいろいろと面倒が多い日ね。」
次は久々の~土地神戦!!でっかい敵を複数人で倒すやつ!!協力プレイもあるよ!!
更新遅くてごめんね!!