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異世界召喚

一話、二話読んでくれて楽しみにしてくれていた方(いるかな?)どうぞ三話目です

時は流れ───


ウィーン


「ふぅー、何とか今日も特売品は買えたな」

「そうだな。だけど、卵が一家族一パックになったのは辛いな」

「確かにな‥‥‥」


辺りが暗くなり街灯が町を照らす時間、制服の上からコートを着ている二人の男がデパートの食料品店のビニール袋と学校指定のカバンを持ちながらデパートから出てきた。

二人の名前は御剣雄吾、御剣空。二人は同じ年齢であり名字から分かる通り双子である。二人は前世ではそれぞれ女神と魔神に選ばれた勇者と魔王である。勇者であった雄吾は魔王だった空に致命傷を与えた後、一緒に魔王討伐の旅をした者に致命傷を与えられた。だが雄吾と空は死ぬ直前に使った異世界転生の魔法が成功し二人はこの世界で17年前に産まれた。


「そう言えばユーゴ。今日の晩飯は何だ?」

「あれ?言ってなかったっけ。今日はジャガイモとかが安く買えたし、牛肉も冷蔵庫にあるかららそれ使って肉じゃがと作り置きしている唐揚げ、あとは野菜サラダを出すよ」


雄吾は朝に言ってなかったっけ?と思いながらの答えた。


「それはいいな。ユーゴの肉じゃがは旨いからな。まさにお袋の味だ」

「親に作ってもらった料理の味なんて殆ど覚えて無いけどな」

「ハハハッ、そんなのは分かっている。ただユーゴの飯は旨いと言いたいだけだ。‥‥‥それで明日の昼飯なんだがなインスタントのラーメンを食べておいてくれないか‥‥‥」


空はすまなそうな顔をしながら言う。


「うん?まぁー、別に良いけど‥‥‥何でだ?」

「えぇっとな、明日の晩飯で餃子、そして次の俺の担当の時にビーフシチューを出したくてな。それに出来るだけ時間を使いたいんだ」

「あー、なるほどな。でも空が作るビーフシチューだったら赤ワイン使うんじゃないのか。赤ワインは確かもう家には無かったはずだけど‥‥‥」

「この前、母親に頼んでおいたから今頃、いつもの所に補充されているだろう」

「そっか。なら明日の家事少し手伝ってやるよ」

「おぉー、ユーゴありがとな」


会話から分かる通り雄吾と空は家の殆ど全ての家事を毎日交代制で行っている。彼らの両親は共働きで家に殆どいない。いや、事実を言えば両親は仕事人間で自分の子供にあまり興味を持っていない。

二人が産まれてすぐの頃は上司に言われて育休を取り育ててはいたが雄吾と空が成長して行くにつれ仕事に復帰していった。そして自分たちが仕事に集中出来るように料理や掃除などの家事の基礎を教え込んだ。生活するのにかかるお金を振り込んだり、ワインなどの年齢制限で買えない物を頼んでおけば買っておいてくれるが親らしいことと言えばそれくらいだ。

二人が普通なら寂しい感じたかもしれないが生憎と二人には前世の記憶がある。だから雄吾は前世と今の年齢を合わせると三十代、空に至っては今の両親の年齢を優に超えるため今更寂しいなんて思いもしない。そうして二人が会話をしながら帰っていると、雄吾の横を一人の制服の上にコートを着た女の子が通り抜けた。


「あー、やっぱり雄吾君と空君だ」

「あっ、菜乃花さん部活終わったの」

「うん、さっき終わったところ」


声をかけてきたのは同じクラスでチアリーディング部に所属している四宮(しのみや)菜乃花(なのか)であった。


「お疲れ様」

「ありがとう空君。ところで二人は買い物?」


菜乃花は二人が持つ買い物袋を見ながら質問する。


「まー、見ての通り」


雄吾がそう答えていると


「おーい。菜乃花」


後ろから菜乃花を呼ぶ声が聞こえ後ろを振り返ってみると制服の上にコートを着たり、マフラーをしている男女の集団がやってきた。


「正義君どうしたの?」

「どうしたのじゃ無いよ菜乃花、急に走ったりして」

「あっ、ごめんね雄吾君達がいたからつい‥‥」

「‥‥‥だとしても人通りも多いし気を付けないと」


声をかけてきたのは雄吾と同じクラスの藤堂(とうどう)正義(せいぎ)である。

正義は野球部に所属しており来週には全国大会でピッチャーとして出る実力者であり、既にいくつかの球団からスカウトも受けている。

菜乃花とは中学生の頃から一緒で今日は全国大会で選手ごと流す音楽の最終確認などを行っていた。


「菜乃花、雄吾君がいるからってそんなに走らなくても良いだしょ」


集団の中から菜乃花と殆ど同じ顔ではあるが菜乃花とは違い眼鏡を掛けた女子が声を掛けた。


「さ、桜!わ、私は別に雄吾君がいたからじゃ無くて‥‥‥。ふ、二人がいたからだよ!」

「ふーん。まー、いいけどね」


菜乃花をからかうように声を掛けたのは空と同じクラスで図書委員の四宮桜である。苗字から分かる通り菜乃花とは双子の姉妹でもある。


「空君、昨日はありがとうございました」


桜はそう言うと軽く頭を下げた。


「うん?あぁー、別に良いよ。それより今日は手伝えなくて悪かったな」

「いえいえ。昨日、空君が手伝ってくれたから思っていたよ早く終わりました」

「そう言ってくれると助かる」


空は笑顔になりながら頷く


「空、昨日帰りが少し遅かったけどそう言うことか」

「あぁーユーゴ、悪かったな。昨日の晩ご飯の担当は俺だったのに」

「私からもすいませんでした。二人で家事を交代しながら暮らしって聞ていたことあるのに空君に手伝って貰って」


桜は雄吾に先程、空に対してよりも頭を下げた。


「いやいや、良いから頭上げて。どうせ空が手伝うとか言ったんだろうし、それに空が帰ってくるまでに俺も他のこと出来たから別にいいよ」

「ありがとうございます」


そうして桜がお礼を言っていると


「桜さん」


後ろから今度は男子が桜に呼びかけながら出てきた。


「白鳥会長、どうしたんですか?」

「えぇーと‥‥‥。あっ、明日のことを確認しておきたくてですね」

「あぁー、明日学校に届く図書室の新刊のことですね。すいません手伝って貰って」


声を桜に声を掛けたのは白鳥(しらとり)(すぐる)は雄吾達の通う高校の生徒会会長である。


「いえいえ、構いませんよ。13時頃に届く予定ですよね」

「はい、ですけど届くのが14時を超えるときはお願いします」

「えぇー、分かっています。()()()()任せてください」


優の答え方に、四宮姉妹以外は桜のことを意識してるなと思いながら、ほとんどが残念そうな目を向けたがその事に優は気づかなかった。


「あっ、そう言えば明日テレ「菜乃花!」‥‥‥」


桜は慌てるように菜乃花に声をかけた。


「あっ、えぇーと。明日て、て、て‥‥‥」

「手伝いで祖母の家に行くとこの前言ってたな。桜、畑の野菜楽しみにしているな」

「そうなんですか?」

「は、はい。おばあちゃんに頼まれて明日収穫の手伝いするんです」


桜は空の目配せを受けてそう答えた。

すると空は雄吾に視線を向け、それに気づいた雄吾は軽くため息をつながら頷いた。


「空、そういうのは言われたんなら早く言ってくれ。そしたら今日、いくつか野菜買わなくてすんだのに」

「スマンスマン、ユーゴ。忘れていた」

「ハー、桜さんすみません。それと野菜ありがとう。でも、野菜無理なら構わないから」

「う、うん」

「そ、それより雄吾君、とうとう陸上部入らなかったね」

「まー、色々忙しいからな~」

「雄吾君が試合出るのまた見たかったのにな」


そうして会話をしていると大通りの前にある店であるのにも関わらず少しずつ周りから人の気配が消え、道路を走る車なども通らなくなていた。それに一番最初に気づいた雄吾が空に声をかけようとしたとき、突然足元に雄吾と空には少し見覚えのある魔方陣が足元に広がった。


「な、何!」

「あ、足が動かない!」

「何だよこれ!」

「魔方陣!?」


足元に広がる魔方陣に驚く高校生達、その場から逃げだそうとした者達もいたが足は固定されたように動かせなかった。そうしている内に雄吾と空を含む十五人は光に包まれこの世界から姿を消した。その後、大通りには人や車の通りが何事も無かったかのように戻っていった。

書いてて良かった不定期連載カメ更新。

作者のやる気がなかなか起きな‥‥‥じゃなくて仕事が忙しいのでなかなか書けませんでした。


そして二話を投稿した後に双子なのに名前が違いすぎると思ってしまった‥‥‥出来ればご都合主義ということで納得して頂ければ‥‥‥


ヒロインの名前を変更しました

澪→菜乃花


評価、感想お願いします。


空の口調など色々変更しました

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