表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢とヤンデレ魔術師のゆるっとやり直し生活(希望)〜今世は大聖女ですが気楽に生きてみせますわ!〜  作者: 碧野葉菜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

94/309

7-2

「天災なんか滅多に起こるかっつーの、戦争なんて騎士がやりゃあいいことだし、魔獣狩りだってもうほとんど依頼もないのにさぁ、必死に修練しちゃってバッカみたい」


 組んだ足に片肘をつき、頬杖しながら鼻で笑うセシリア。

 これでも魔力はかなり高く、上級魔法も難なく使いこなす、優秀であるからこそタチが悪い。

 だからこそ周りの者たちは揃ってセシリアを褒め称える。

 特に先ほどいた先住の聖女……元大聖女であるマーラとリタは、セシリアに期待と信頼を寄せていた。

 大聖女は同じ時に二人と存在しない、だからこそ価値があるのだ。 

 魔力テストは毎年行われているが、大聖女並みの魔力を持つ者は滅多に現れない。

 だから一度大聖女になると、数年……長ければ数十年に渡ってその役を担うことになる。

 次の大聖女が誕生すると、ようやくお役御免となるわけだ。

 とはいえ、大聖女を退任しても、新たな大聖女のサポート役として、礼拝堂での暮らしは続く。

 純潔を失うと魔力も消えると言い伝えられているため、結婚することも許されない。

 つまり、大聖女になることは、一生を国に捧げるに等しかった。

 

「ほんと、くだらない制度よねぇ、聖女服も地味で貧乏くさいし……こんなの私に相応しくないわ」


 セシリアは聖女服の胸元を摘んで見てみると、改めてつまらなさそうにため息をつく。

 大聖女の衣装は他の聖女の衣装に比べて、装飾やデザインもやや豪華だが、この程度ではセシリアは満足できなかった。

 だが、悪いことばかりではない。

 ――コン、コン、コン、コン

 不意に訪れた気配が、礼拝堂の扉をノックする。

 規則正しく四回鳴らされた音に、セシリアは口角を上げて教壇から降りた。

 ノックの仕方で誰だかわかる。セシリアが関係を持った相手に、二人だけの秘密の合図だと言ってお願いしているから。

 実際は、どの男が自分に会いに来たのか、即座に判断するための材料に過ぎないが。

 セシリアは先ほどまでの不遜な態度を隠し、天使の仮面を被ると扉を開く。

 すると、そこに立っていたのは、ミカエリアス騎士団の副団長、ジェレミオだった。

 青年は礼拝堂に足を踏み入れるなり、セシリアを抱きしめ、熱っぽく囁く。


「ああ、セシリア、会いたかったよ」

「ふふ……私もよ、さあ、部屋に行きましょう」


 セシリアは青年の抱擁を受け止めると、階段を上って当然のように三階にある自室へ招き入れる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ