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切り替えが早いのはけっこうなことだが、中身を知っている人間からしたら、もう純粋なイケメンには見えない。
そんなパトリックがそばまで来ると、ガネットは突然気まずそうにもじもじし始めた。
「……ぱ、パトリック……その……た、助けてくれて、あ、ありがと……」
ガネットは瞳をあちらこちらに動かしながら、恥ずかしそうにパトリックに礼を言った。
どうやらガネットにはツンデレの要素もあるようだ。
そんな彼女にパトリックはわざとらしく耳に手をあてると、嫌味ったらしく言う。
「はーい? なんですかーぁ? よく聞こえませんねーぇ?」
「ぐぬうっ……!」
せっかく勇気を出して謝ったというのに、からかいモードのパトリックにガネットがブチギレる。
「なによー! このヘンターイ!!」
「なんとでもお言いなさい、ガネットはまだ子供なので私の複雑で高尚な感情が理解できないんです」
「ムキー! 子供扱いすんなーー!!」
二十八歳と十歳の喧嘩を、やれやれといった表情で眺めるナターシャ。
その間、ガネットもパトリックが変態という認識を持っているんだとか、パトリックの感情は一生理解したくないとか、いろんな考えがよぎった。
パトリックは見た目年齢は二十歳くらいなので、ガネットと歳の離れた兄妹に見えなくもない。どこか微笑ましい雰囲気が漂っているあたり、なんだかんだ仲はいいのだろう。
それから二人の言い合いが一段落すると、みんなで釣り竿を作り、魚介類を大量に収穫して帰った。




