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転生悪役令嬢とヤンデレ魔術師のゆるっとやり直し生活(希望)〜今世は大聖女ですが気楽に生きてみせますわ!〜  作者: 碧野葉菜


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6-4

「あれ、でも、魔術学校って……」

「五歳から入学可能で、二十歳まで在籍可能です、が、団長は十歳ですでにすべての課程をクリアされていたので、さっさとご自身の魔術団を作られたわけです」


 ピシャーンと雷に打たれたように、ナターシャの脳に衝撃が走った。

 パトリックが言ったことと、ナターシャの認識に相違はなかった。

 魔術学校の生徒は五歳から二十歳、小学校や大学といった概念はなく、できる者はどんどん上の過程に上がり、自分のレベルに合わせた授業を受けることができる。

 だから極端な話、才能がない者は二十歳でも幼児レベルのまま卒業するし、アリストのように有能な者は、十歳で魔術団長になって、自主卒業することも可能ということだ。

 とはいえ、アリストの場合はかなりのレアケース。それまで全課程クリア最年少記録は十五歳だったのに、それをアリストが十歳に塗り替えてしまったのだから。

 おそらくこの記録が更新されることは、永遠にないだろう。

 それを知ったナターシャは、なるほどと胸の内で頷いた。

 そこまでわかりやすい実力が認められていたなら、戦争時に手を貸してほしいと頼んでも不思議じゃない。


「それだけ飛び抜けた才能を持っていたから、陛下に助太刀を依頼されたんですのね」


 パトリックはゆっくりと視線を下げると、少し間を置いてから返事をする。


「それも理由の一つです、が……もう一つの理由は、私の口からは言えません」


 スノークロウが運んできた、アリスト宛の招待状の最後にあった直筆メッセージ。

 それを書いた人物を知っているパトリックは、アリストに繋がる秘密も知っていた。

 だが、自分から言うべきではないと思った。

 昨日出会ったばかりだからとか、そんな理由ではなく、アリストから話すのを待つべきだと考えた。 

 ナターシャなら、いつかアリストがすべてを話す日が来る気がしたのだ。

 だからこそ、パトリックはナターシャにこんな話をした。

 一方、ナターシャは空気を読んで、これ以上突っ込むべきではないと思った。

 パトリックが言えないということは、まだ自分が知るタイミングではないのだろうと。

 だからパトリックが教えてくれた内容だけ、整理して自分の中に収めようと考えた。

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