表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生悪役令嬢とヤンデレ魔術師のゆるっとやり直し生活(希望)〜今世は大聖女ですが気楽に生きてみせますわ!〜  作者: 碧野葉菜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/309

6-3

「……聞いたことはありますわ。確か、五年ほど前、隣国のサンタウォーリアとソリスティリアが戦争していて……ソリスティリアが劣勢だった状態から、ミカエリアス聖騎士団が一気に押し返して逆転勝利したとか……」


 どこか他人事のように話すのは、当時、ナターシャは聖女見習いであり、一般人も兵として駆り出されたわけではないからだ。

 戦争はあくまで騎士や魔術師、回復などのサポート役で入る聖女など、普段から特殊な訓練を受けている、所謂玄人同士の戦い。そこが突破されれば一般人に危害が及ぶこともあるが、サンタウォーリアではそこに至る前に終戦したため、一般人は本当に戦争をしていたのか実感が湧かないくらいだった。

 だが当然、王都からの通達で全国民に開戦と終戦の知らせは届いた。

 ナターシャも覚えている。戦争が終わったとされるその日、町中に設置されている拡声器から聞こえた内容を。

『劣勢とされたサンタウォーリアの戦争だが、ミカエリアス聖騎士団の活躍により、華麗なる逆転劇を収めた。よって、此度の戦争は我がソリスティリア王国の勝利とする』……

 

「その通りですよ、公にされている事実としては、ね」


 パトリックは僅かに眉を顰め、当時を思い出した。


「ですが、真実は違います。押し返したのはミカエリアス聖騎士団ではなく、ロッドベリル魔術団です」


 衝撃の言葉に、ナターシャはパトリックを凝視する。

 あれほど夢中になっていた海の美しさも、さざなみの音も、ナターシャの頭から消え失せた。


「当時十三歳だった団長に、王から招集命令がかかったのです、ロッドベリルを結成して、二、三年といったところでした」


 ナターシャが驚き戸惑っている間も、パトリックはかまわず話を続ける。

 ナターシャはひとまずパトリックの言うことを引き取ると、浮かび上がる疑問を口にする。


「テレス国王陛下から……? 他の魔術団にも?」

「いいえ、うちだけです、というより、団長に助けを求めるような形で」


 テレス王がアリスト個人に助けを求めた理由も気になるが、ナターシャはそれ以前に引っかかるところがあった。

 パトリックの話から逆算すると、アリストは現在十八歳。五年前の戦争時は十三歳で、そこからさらに二、三年前となると……


「ちょ、ちょっと待って、じゃあ、アリストは、その、十歳くらいの時、すでにロッドベリルを結成していたということ?」

「そうですよ」


 あたかも当然のような口ぶりのパトリックだが、いやいや待てとナターシャは思う。

 そして魔術師になるための学び舎、魔術学校についての知識を呼び起こした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ