百鬼の忍 ~戦後を終えた日の下で、役立たずの忍は忌者喰らいの姫と出会う~
昭和三十七年。日本は急速な復興を遂げ「もはや戦後ではない」とも言わしめた、そんな時代。
高度経済成長と五輪開催に沸くその裏で、急速な人口増加と発展に伴って跋扈する「魔」に、首都の守り人たる「忍」は対峙を続けてきた。
……しかし、その戦場に「男」である俺の居場所はなかった。脈々と続く御家の因習も、血反吐を吐くほどの鍛錬も、全てが無意味に終わった俺は、学生たちの集団就職に交じり、家電販売会社に勤めていた。しかし討魔の道を捨てることは出来ず、未練がましくも一人で雑魚を狩っていた。
幼馴染から冷ややかな視線を受けながら、俺は行き場のない渇きを、生き恥を晒し続けることの無力感を、振り払おうともがいていた。
そんな夜に、俺は出会った。怨魔の死肉を喰らう、おぞましくも美しい、鬼の姫君に――
(※)本作は「くのいちJK!」と世界観を共有しています。
(※)この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係がありません。
(※)本作には、昭和日本の社会背景を反映し、現代では不適切となりうる表現が含まれる場合があります。これらは特定の思想を肯定、助長する意図のものではございません。
高度経済成長と五輪開催に沸くその裏で、急速な人口増加と発展に伴って跋扈する「魔」に、首都の守り人たる「忍」は対峙を続けてきた。
……しかし、その戦場に「男」である俺の居場所はなかった。脈々と続く御家の因習も、血反吐を吐くほどの鍛錬も、全てが無意味に終わった俺は、学生たちの集団就職に交じり、家電販売会社に勤めていた。しかし討魔の道を捨てることは出来ず、未練がましくも一人で雑魚を狩っていた。
幼馴染から冷ややかな視線を受けながら、俺は行き場のない渇きを、生き恥を晒し続けることの無力感を、振り払おうともがいていた。
そんな夜に、俺は出会った。怨魔の死肉を喰らう、おぞましくも美しい、鬼の姫君に――
(※)本作は「くのいちJK!」と世界観を共有しています。
(※)この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係がありません。
(※)本作には、昭和日本の社会背景を反映し、現代では不適切となりうる表現が含まれる場合があります。これらは特定の思想を肯定、助長する意図のものではございません。
【第一章】忌者喰らいの姫君
プロローグ 昭和三十七年 十一月 八日 深夜
2025/08/01 08:14
(改)
#1 法の番人、無法の守護者
2025/08/01 12:06
(改)
#2 明松 朱弘《かがり あけひろ》
2025/08/01 17:08
(改)
#3 死者は語らず
2025/08/02 00:08
#4 永い夜
2025/08/02 12:28
#5 東の都に怨《うらみ》は集う
2025/08/03 12:18
#6 残業忍者・二十四時
2025/08/03 15:09
(改)
#7 口裂け怨魔
2025/08/04 08:06
(改)
#8 圧し斬りセールストーク
2025/08/04 17:40
(改)
#9 わかっちゃいるけど、辞められねぇ
2025/08/05 08:18
#10 人間の証明
2025/08/05 17:38