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第46章 ― 封印の意味

ジョアナは静かに言葉を続けた。


「……おそらく、彼自身は“封印”を解くことに執着していないのかもしれません。」


騎士たちは視線を交わしながら、その意味を測ろうとした。


「八つの封印は、ただ力を抑えるものではない。

それは――彼の中に潜む“悪魔の意識”を封じ込める檻でもあるのです。」


彼女の声は落ち着いていたが、その内側には震えるような確信があった。


「だからこそ、彼は慎重なのだと思います。

無闇に封印を解けば、力は得られても、代わりに“自我”を蝕まれる危険がある。」


「では、もし解いたとしたら?」と誰かが問う。


ジョアナは即答した。


「……その時は、今の力では超えられない“敵”に直面しているときでしょう。」


彼女の瞳には、あの時の神の召喚と、それを打ち砕いた“彼”の姿が浮かんでいた。


「彼は、決して無意味に暴走するような存在ではありません。

理性があり、目的がある。

だからこそ恐ろしいのです。」


部屋は再び沈黙に包まれた。


それは誰もが、封印の本当の意味と、その選択の重さを理解し始めた証だった。



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