2.剣と僕と
「えぇーと…」
「助けてぇ!」
剣が言った。
「…こんばんは?」
「あっはいこんばんは~」
「…」
「…」
会話が進まない。
「あの」
「はい」
「具体的に何をすれば助けられるんですか?」
「引き抜いてくれれば」
「…とりあえず自己紹介と行かせてもらいますね」
「お先どうぞ」
「僕は秋風優葉。中二男子です」
「私は聖k…え?」
「どうされました?」
「…中二…男子?」
「はい」
「…マジかよ」
「マジっすよ」
「…はぁ」
「で、貴方?の名前は?」
「そうだった。私は聖剣エクスカリバー。」
「あの?」
「ああ」
「…凄いですね」
「いや、私はこの世界のエクスカリバーであって、神話とは違…ん?」
「キラキラ」
「…絶賛中二病?」
「いぇす」
───────────────────────
「で」
「ああ」
「僕が抜けますかね?」
「多分行ける」
「…行きますよ?」
「どんと来い!」
「うおおおぉぉぉあああぁぁぁ\キュポン/ぁぁ!!あ?」
「おお行けたじゃんお疲れ~」
「そんな軽い感じなんですね…」
「うん」
「…あれぇ??」
「どした?なんか思い出した?」
「…」
「ん?」
「…銃刀法違反…」
「あ」
「…しにたくなぁーい!」
「安心しろ!私の力で!」
「いやだあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「聖魔法:転身」
「ぁぁぁぁぁぁ…あ?」
そこには…高身長の爽やかイケメンがいた。…?
「すげぇだろ」
…すげぇよ…なんだよそれ。
「…これなら大丈夫だね」
「ああ、安心だ。」
「何をしたの?」
「魔法だな。お前も知ってるだろうが私…俺にしていい?」
「いいよ」
「ありがとう。で、俺がやったのは白魔法、聖魔法などと言われるものだ」
「地球でも魔法って出来るの…?」
「出来るぞ。てゆーか、科学者が知らんだけでこの世には魔力がある」
「キラキラ」
「おぉう…で、科学が正しいとかではなくて、どっちも正しいものなんだよ。事実、どちらも使えてる訳だし。ちなみに、過去には魔術を見つけた科学者もいた…が、この世界が狂う可能性を考え、非公開にして終わった」
「んーと、どちらも使えてるのはエクスカリバー…呼びにくいねこれ。あだ名付けていい?」
「どうぞ」
「…『剣』とかかな」
「採用。で?」
「ありがとう。それで、使えてるのはツルギだけなの?」
「いや?」
「じゃあ、その人はだれ?」
「お前も知っているだろう?漫画とかのキャラクター。」
「あれは創作でしょ?それを真に受けるのは…」
「あれは現実だぞ?」
「え?」
「ん?」
「いや、おかしいでしょ」
「おかしくないぞ」
「なんでよ」
「マルチバースっつーの、知ってる?」
「アドベンチャーズ/最終決戦
とか
大怪獣タイマン すっげぇ宇宙伝説
とかで良く聞くね」
「そ」
「それがどうしたの?」
「この世界でもマルチバースはある。落ちる落ちる言われてた隕石が落ちた世界だったりさ」
「その中に…ファンタジーな世界も?」
「ここから世界線クッソ離れてるがな」
「へぇ」
「だから行くのがムズい。遠ければ遠いほど転移が上手くいかないし、ファンタジーは行けないようなもんだから俺でも無理」
「じゃあ…超宇宙跳躍みたいにやれば良くない?」
「ほう?」
「あれは行き先と現在地を入力して中間をジャンプする物。だから、道筋を無くせばそういう異世界も近所みたいなものになる」
「…天才?」
「天才」
「あ、そうだ」
「なにさ」