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地球に異形出現 幼女神あわてる  作者: SUGISHITA Shinya


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086 ドラちゃんと龍愛、眷属による巨大IGYO討伐

 北の大国。首都。

 宮殿の大統領執務室で大統領が東の凍土平原の怪物に向け発射した核ミサイルの効果を固唾を飲んで見守っている。


 一発当たった。


 中継を見ていた大統領執務室の大統領、軍、上層部は躍り上がった。だが次の瞬間凍りついた。巨大な化け物が3体、キノコ雲の下から出てきた。怒っているらしい。吠えている。


「もう一発核ミサイルを撃て」

 大統領が叫ぶ。


 核ミサイルが目標上空で核爆発した。声もなく見守った。生物がまた大きくなりカンカンに怒っているようだ。


「核が効かない」

 大統領は慄いた。


 首都に怒気をはらんだ声が降ってきた。

「龍愛だ。止めろ。馬鹿者。あたしの星が荒らされる」


 大統領は神などいるはずはないと思ったが、その思いが揺らぐ。


 龍愛が「お兄ちゃんとお姉ちゃんを呼んでくる」と言って消えた。


 すかさず宗形。次のメモを作った。

 「3体を討伐する。一体手取り5000億円。税金は必要なら貴国が支払え。今回小型異形はサービス。振込先は後ほど」


「ニコライさん。討伐代。大統領にホットラインでこれを呑むかどうか聞いて」


 ニコライはすぐホットラインで大統領に電話した。


「大統領、ニコライです。今、リューア様の声が聞こえたと思いますが、リューア様の代理人から、3体を討伐する。一体手取り5000億円。税金は貴国が支払え。今回小型異形討伐はサービス。振込先は後ほどと提案がありましたがいかがなさいますか。はい。勿論お断りするのも自由ですが、その場合、怪物討伐後、首都は人ごと消されるでしょう。ええ。逃げても無駄です。相手は神です。そうですか。ご承知ということで。はい。わかりました。口座情報はすぐ送ります。ではよろしく。討伐が終わったらすぐお支払いになったほうがよろしいですよ。はい。ではお願いします」


 脇で聞いていた宗形。すぐ口座情報をニコライに渡した。例のステファニーさんの口座情報、4行分である。

 神社の口座に一括より分けた方がよいと思って4口座にした。シン様からは何かあったら使って良いと言われていた。


 ニコライは代金は四等分して下記口座へと、TJC専用メールシステムで大統領に送った。


 龍愛が戻って来た。シン、アカ、マリア、ステファニー、エスポーサ、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃん、ローコー、エリザベスと一緒だ。龍愛はシンに抱っこされている。


 ニコライは跪いた。

 シンが声を掛けた。

「どうぞ椅子にお座りください」


 本物の神が顕現したとわかったニコライ。とてもではないが椅子に座れない。


「遠慮なさらずに立ってお座りください」

 アカに声をかけられて、やっと顔をあげた。


『駄目だ。本物の神だ』そう思うととてもではないが立てない。


「ドラちゃん。龍愛を乗せて、3頭討伐して。相手が200メートルだから、300メートルくらいになってね。大きい方が偉い人が有り難がるかもしれない」


 ドラちゃん、首を捻ったが出来ることに気がついた。


「ドラニちゃんは200メートルくらいになって、龍愛の眷属とニコライさんを乗せてドラちゃんが討伐するところを見学、見学後小型2頭を討伐。終わったら首都を低空で一周して、ニコライさんは宮殿前広場にでも下ろして帰って来な。今回はステルスはいらない」


 黒龍と黄龍が龍愛の全眷属を連れて来た。


「では外に出よう。ニコライさんもどうぞ」


 みんな外に出た。ドラちゃんとドラニちゃんは家の中でミニドラゴンになって外に出て上空に。ドラちゃんは300メートル、ドラニちゃんは200メートルになった。


「龍愛、頑張って来な」

「うん」


 龍愛と観察ちゃんがドラちゃんの上に転移。黒龍が眷属とニコライさんをドラニちゃんの上に転移させた。


「行ってらっしゃい」

 ドラちゃんたちが高度をとりあっという間に飛び去り見えなくなった。


「さて中に入ろう」


 シンが出したスパ棟のダンスホールで壁一面に大スクリーンを出して観察ちゃんの映像を出す。


 二百人衆がテーブルと椅子を出してくれたのでみんなで座ってお茶だ。


 すでに3体の巨大怪物が映っている。


「大きいわね」

 エリザベスさんが映像を見て言った。


 ドラちゃんが口から光線を吐き2体が蒸発した。

「抵抗が全くできないなんて弱いわね」

 エリザベスさんの感想。


 上空では、

「龍愛、やってご覧」

「龍愛、わかんない」


「人差し指で怪物を指して、蒸発してしまえと言ってご覧」

「うん。蒸発してしまえ」

「もう一回気持ちを込めて」

「蒸発してしまえ」


 龍愛の指から光線が発射され最後の一体も蒸発した。


「ドラお姉ちゃん、出来た」

「はい、上手に出来ました」


 首都で中継を見ていた首脳陣。仰天した。

 巨大ドラゴンが2体上空に現れたと思ったらドラゴンから光線が発射され、1分に満たない時間で3体が蒸発した。ドラゴンは圧倒的な力を発揮した。核ミサイルよりはるかに強力な力とわかった。


 ドラゴンは西に飛び去った。西とはこちらである。慌てる首脳陣。


 ドラちゃんとドラニちゃんは、異形がいる街の上空へ。

 ドラニちゃんより、龍愛の眷属が飛び降りあっという間に2頭の異形を討伐。


 黒龍がもう一度ドラニちゃんの背中に眷属を転移させ、首都上空へ。

 低空でゆっくり一周して、宮殿上空も通過して、黄龍がニコライを広場に降ろして、ゆっくり上昇。あっという間に見えなくなった。


 凍土平原の怪物を蒸発させてから首都上空を飛んで飛び去るまで10分もかからなかった。


 もちろん、壱番国、中心国、北の大国等の防空システムは警報が鳴りっぱなしであったがどうすることも出来なかった。


 巨大物体が二つ、高速であっという間にレーダーから消えた。

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