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プロローグ

血と汗に塗れた大地、幾千もの兵が剣を手に戦い合う。

戦乱の時代より長く続く血で血を洗う戦。

         国々は疲弊し民は涙を流す。

 数多の英雄、勇者が割拠するなか時代の特異点は現れる〜

   大国に囲まれ風前の灯たる王国の王子

     その元に集い合わんとする英傑達

       数多の思いを胸に戦う王子

 戦乱の中一際輝く才覚を見せるその王子を後にこう呼ぶ

         「〜蒼黒の王〜」 と〜〜


 

王国剣乱記「序章、王国立志」著者 ヘルト カーマイン

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  数多の兵の中血と慟哭が絶えず流れる戦場、、

 「王子!、敵の兵が右翼に周り退路を塞ごうとしております」

 敵が2千騎で王国軍の退路封鎖を図ろうとしている

  流石にこれ以上後手に回ってしまうと壊滅する可能性もあるかもな。背中に冷や汗が流れるのを感じながら近くで戦う二人に指示を出す。

  「ディック!お前は麾下二百と共に右翼に入れ。

     カルバン!お前は麾下三百とともに左翼に入れ。」

    「「 御意! 」」

今生き残っている将の中で有能な二人を両翼に添えた。

 後は俺が中央の指揮をとって全軍で退路を塞ごうとしている敵を突破する。これが今の状況じゃベストか… とため息を吐く。

「殿下、お気持ちはわかりますが、今は撤退するしかありません」

  俺のそば付きのガランが察して言う

   「わかっている。これ以上犠牲は出せない」

 今回の戦いの総大将は俺の兄であるのも総じて、俺のため息の原因となっていた。

     混沌と化す戦場の中、空を見上げ…

 「なんでこんなことになったんだ…」失意の思いが募る

     

      後にアルトリアの戦いと呼ばれる



〜〜三ヶ月前〜〜

朝日が上り始め心地よい風吹く春

  「殿下、起きられるお時間です」

 メイドの声が聞こえ目が覚める。もう朝か。

  「王様がお呼びです。お着替えになりましたら執務室まで、

  お越しくたざい」

   「わかった」立ち上がり着替えをさせる。

しかし父上がお呼びになるとは政務を与えられるのかと考えをする中メイドによって着替えが終わった。  さて行くとするか。

  

俺がいるこの国、サージスト王国は周りを大国に囲まれている小国である。まぁ小国といっても人口は五百万人はいるし万の軍も保持しているからそこまで弱くはないが。だが周りが大国であるため国力の差は歴然で未だに滅びてないこと自体がすごいことだと思う。

  

執務室に着き、名前を呼ぶ。

「アレク サージスト フォン ドレイク、お呼びにより参りました」

  「入りなさい」部屋の中から柔らかな声が聞こえてきた。

 中に入ると奥の机にて書類を書いている父がいた

  「すまないね、朝から呼んでしまって」

  優しい笑みを浮かべる

         父、アウグス サージスト フォン グライズ

 人々から名君と評され、この国が今でも滅亡しない要因の一つでもある。

   「いえいえ、それにしても今回はどうして私をお呼びなられたのですか」と問いかけると父は険しい顔をした。

  「アレク、この頃帝国の動きが活発になってきているのは知っているな」

  「はい、昨年より周辺諸国と戦争を行い領土を拡大していると

 聞いております」昨年の終わり頃には帝国近くにある国の一つであるサリア王国が滅びたと言う一報を耳にした。

  「その帝国が我が国に攻めてくるかもしれない、いや確実に

  攻めてくるだろうな。昨年にサリア王国を滅ぼしたことで領土も拡大したが、それで帝国の攻撃が終わるとはおもえん。

  そうなると次に攻められる国は二つだ。一つは我が国サージスト王国、もう一つはサリア王国の隣にあるクルサ同盟だ。

 父の説明で俺も納得した。攻められる可能性がある国は二つだが

帝国は確実にこちらに攻めてくるだろう。理由は二つある。一つは軍の規模の違いだ。クルサ同盟もサージスト王国も小国ではあるもののクルサ同盟の方が軍の規模は大きい。もう一つは土地の価値だ

サージスト王国は大国に囲まれているため、大陸でも屈指の重要な要所でもある。そのため帝国は王国の領土を欲している。王国領土を手にすれば他の大国との戦いでも優位に立てるためである。

それに比べてクルサ同盟は大陸の端にあるためそこまでの価値はない。なるほど活発に動いている今、帝国はこちらの領土も取ろうとしているのか。

 「父上、そうなると対帝国との戦いは避けられないはずですが

 戦の総大将はお決めになられたのですか?」

 父の顔がさらに険しくなった。

 「それが問題だからアレクを呼んだんだよ。

    今回の総大将はリガルズになるからね」

  父から俺の兄の名前が出た。

   リガルズ サージスト フォン デルスこの国の第一王子でもあり俺の兄だ。だがこの兄は戦の才能はほとんどない。

 「何故、兄を総大将にされたのですか?」

  「ああ、リガルズを総大将にと貴族が連盟で出してきたからな

流石にこれを無視はできん。そのため補佐にはガイザード将軍とお前をつけようと思ったのだ。すまんが頼めるか」

 「わかりました、できうる限り補佐します」

 父からよろしく頼むと言われてから執務室を出ていく。

   城の廊下を歩きながらこれからのことを思案する。

   空は少しばかり雲が覆い暗くなっている…

 

  

    

  


   

   

 

   

  

 


 

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