第6話 仲間ゲット
先ほどの近くのコンビニに歩いて向かいながら蜘蛛に話しかける。
「なぁ、この異変ってなんなんだろうな、、、、ってお前にいってもわからんか、、、、でも話し相手ができてよかったよ、1人じゃさすがに寂しいって言うかなんと言うか、、いや、聞いてくれるだけでいいんだよ、独り言にはならないじゃん?、、、、」
蜘蛛は律儀に相づちを打つように前足を上げて答えてくれている。
「いやーそれにしてもお前の特殊な能力かな?すごいな、、多分この異変とも関係してるんだと思うけどさ、俺もさっき集中していた時に気配を感知したのは多分能力だと思う、身体能力の向上もそうだし、まだまだ検証の余地があるな」
蜘蛛を肩にのせながら淡々と語っているうちにコンビニに着いた。
「さてと、何食いたいかな?さっきのパンかな?それとも適当な缶詰めかな?飲み物は水で、ってか蜘蛛って雑食?なんでも食うのかな?でも主食は糸に絡まった虫とかか、あっ、ハエトリグモって言うくらいだからハエなんだろうな、、」
カゴを持ちながらブツブツ呟き、店内をグルグル回っていたら、入れたつもりがない商品がカゴに入っていた、
肩に乗っている蜘蛛を見ながら
「まさかお前が?」
カゴを指差しながら言った、
蜘蛛は肩の上で右往左往しながら巧みに糸を操って商品をカゴのなかへIN!
唖然としたまま見ていると蜘蛛が前足上げて敬礼のようにしている。
「うん、もういいのか?」
蜘蛛は前足で○を作る。
(てかこいつさっきよりも確実にでかくなってるよな?小指の先ほどだったけど今は何故か親指大ぐらいになってやがる、さっきのパンのせいか?)
と考えつつカゴを見る。
カゴの中には先ほどのパン1つと裂けるチーズ、ハンバーグ弁当、ポテチ、シーチキンの缶詰、最後に信吾が入れた水が入っている。
「オッケー、んじゃ食うか!」
そう言って外に出て、また先ほどの灰皿があるベンチにすわり、商品を並べると
蜘蛛はハンバーグ弁当の上でピョンピョン跳ねている。
信吾は「おぉこれか?ちょっと待ってろ」
と言いいパッケージを開けてあげる。蜘蛛はハンバーグに食らいついた、夢中で食べている横で信吾はポテチが食べたくなって袋を破ってポリポリと食べはじめた。蜘蛛はハンバーグをそしゃくしながら器用に糸を使ってポテチを絡めとり交互に食べはじめた。
「お前器用だな~、おっ!そうだ、このままじゃ水が飲めないな、ちょっとまってな」
そう言って店に入り、紙の皿を持ってきて水を開けてあげた。
しばらくしてハンバーグ弁当とポテチとパンを食べ終わり、水をゴクゴクと飲んで蜘蛛は満足そうに跳び跳ねてから、クルッとひっくり返って休んでいる。
「さすがに食いすぎだろー、残ったチーズと缶詰は後でだな」
そう言うと蜘蛛はコクコクと頷いた。
(多分またこいつはでかくなるな)
そう思いながら蜘蛛に話しかける。
「後で食べるってことは、俺に着いてくるってことでいいのか?」
コクコク。
「じゃあ名前が必要だな、、
んーークモタローかクモスケがいいんだけどどっちがいい?」
蜘蛛は立ち上がりこちらをみた
「クモタローなら頷き1回、クモスケなら頷き2回」
蜘蛛はもうどっちでもいいような感じで2回頷いた。
「よし!今日からお前はクモスケなっ!よろしく!」
ちなみにメスだが、信吾は気付いていない。