表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/105

第45話 アラクネのお悩み相談

 アインシュタインと別れて、早速アマテラス様のところに戻って報告しようと、信吾は扉に向かった。


 ガチャ

「お疲れ様です」

 開けるとそこには少しクモスケに似ている女が立っていた。

「初めまして、わたくしアラクネと申します」

 ペコッと頭を下げるアラクネ


「えっ!?あっ、すみません、少し驚いてしまいました。私は信吾です。向井信吾と申します」

 ここに来てからと言うもの信吾は驚きっぱなしだ。

「罰から解放してくださってありがとうございました」

「い、いや、特に何もしていないんですが、、、ははは、、」


「ふぉっふぉっふぉっ、まぁ立ち話もなんじゃからのぅ、二人とも座るとよい」


「は、はい、失礼します」

「失礼します」

 信吾とアラクネが校長室にあるようなソファーに座ると、前のテーブルにお茶とお菓子が現れた。アマテラスは向かいのソファーに座る。


 一斉にお茶を一口すする。


「して、どうじゃった?あの部署は」

「はい、なんとかなりそうですね」


 信吾は事のいきさつをアマテラスに説明して、今後の流れと方針を自分なりに伝えた。


「なるほどのぅ、さすがじゃな。早速その業者と上司と話をしようかの。さらばじゃ」

 そう言い残してアマテラスは消えた。

 しばらく沈黙が訪れる


「えっ?えっ?なにこの状況?さらばじゃーとか言って消えたんですけども~?」

 すると隣に座っているアラクネが笑いだした

「ふふふふふ、アマテラス様は慌てん坊のところがありますのね。せっかくだから少しお話をしましょうか?」


「あ、はい、そうですね」

 並んでソファーに座っている二人はお菓子を一口、お茶を一口すする。

「その節はありがとうございました。クモスケを助けて頂いて。さらに自分とその仲間まで。本当にありがとうございます」


「いやいいのよ、わたしの子孫であそこまで進化したのってクモスケちゃんだけだし、それには信吾さんのお陰もあるのよ、わたしの方からもお礼をいいたいわ。本当にありがとう」

 急に口調が崩れたな、と思いつつも話は続く


「ところで信吾さんは何しに神界に来たの?自分で来たようだけど?」

「あっ!そうだ!すっかり忘れてた!あ~なんかお使いイベントみたいなことやらされてたからすっかり飛んじゃったなぁ、、どうしよう、アマテラス様いなくなっちゃった」

 信吾がうなだれてるとすぐ横でアラクネが言う

「よかったら私に話してみない?私が聞いても良ければだけど」

 少し思案する信吾。

「そうですね、じゃあ」


 信吾はアマテラスに話した内容の悪魔の事、自分の強さの事、仲間の強さの事、魔法の二つ以上の行使の事を聞いてみた


「凄いじゃない!物質創造と魔力量はそう簡単には成長しないのよ?信吾さん相当才能があるわよ!」

 興奮しているアラクネと黙って聞いている信吾。

「それと、魔法の行使ね、これは確かに人間の脳じゃ無理って言ってもいいかも、、んー少し説明するけど時間大丈夫?」

 信吾は黙って頷く。ちなみにまだ隣同士で、不自然な座り位置だ。


「人間の脳ってどうしても限界があるの。知能が高い分他に周らないの。例えば足が4本あって、腕が6本あったとします、その足と腕を精密に動かせるかと言ったら無理なのね。それと同じ感覚かな?脳がいっぱいいっぱいになっちゃって制御できないの。せいぜいドラムとかピアノとかダンスが出来る人が両手両足をバラバラに動かすくらいかな?それでもそれは最初だけで、上手くなっていくにつれて脳で考えて動いてはいないの。慣れと言うか体が勝手に動く様な感覚かな?あと車の運転もそうかな?そう考えると人間の脳はすぐ限界になるの」

 一旦話を切ったアラクネ。お茶をすする。


「な、なるほど、、と言うことはやはり無理なんでしょうか?」

 落ち込んだように言う信吾。


「まぁ、焦らないで続きを聞いて」

 アラクネはソファーの背もたれに寄りかかりながら続きを話す


「脳の限界。その原因はと言うと、一つの思考しかもたないから。と言うことは二つの思考を持てば解決。要は並列回路、並列処理、並列思考ってヤツね。よく二重人格とか勘違いされがちだけど全然違って、自分自身の思考は一つなんだけど魔法を使う上でのみ並列思考が展開されるから便利なのよね。あと、これは神の力と言っても過言では無いの、今人間界では脳を弄ったりする医学があるけど、それは神の所業だから本当は禁忌なの。例えば怖さを司る脳の機能をカットしたり、てんかんの手術で右脳と左脳の連携を切ってしまうとか、まぁそれなりのデメリットと言うか副作用があるけど、、まぁでも神の許しがあれば問題はないから大丈夫よ」


「は、はぁ、その並列思考と言うのは確かに目から鱗なんですけど、、それで肝心なその方法とは?まさか直接脳を弄るとかじゃないですよね?」

 信吾は前半は希望に満ちた顔をしていたが、後半になっていくにつれて徐々に恐怖の顔になっていた。


「いやいや、そんなことはしないから安心して、ふふふふ、凄い顔してるね、ふふふふふふふふ」

 よほど信吾の恐怖に引きつった顔がお気に召したのかツボに入ったようだ。


「あの、全然関係ないんですけど?いや、あるか、少し聞いてもいいですか?」


「ふふふふ、いいふふふわよ、くっ!」

 気合いで笑いを堪えたようだ。


「えっと、子供の頃の話なんですけど、、確か7歳位の頃、高いところが好きでよく屋根とかにのって遊んでたんですよ、で、屋根から落っこちたんですよ、頭から。で、頭蓋骨が陥没して病院で手術して直したんですが、その方法が頭蓋骨に穴を開けて内側から陥没しているところを押して頭蓋骨の形を整えたらしいんですよ、、なんか子供で脳の成長に支障をきたすからって、、、これって禁忌に触れたりはしませんか?」


「直接脳を弄らなければ大丈夫よ、穴開けたぐらいじゃあ問題ないわよ。でもよく生きてたわね、相当な衝撃だったんじゃない?」


「いや、実際覚えてないんですよ。多分頭打ったときの衝撃で?なのかは分からないんですが。まぁ確かに医者には今夜が峠って言われたそうですけどね、親が」


「なるほどね~、神のご加護かな?ふふふ」

 今度は優しい微笑みだった。


「それでなんですけど肝心な並列思考のやり方を」

「あぁ、そうね、御神木は知ってるわね?その実を食べると能力として並列思考が開化するわよ」


「えっ?えっ?」

 困惑している信吾

「案外近いところにあってビックリした?」

「はい、灯台もと暗しみたいな感覚に陥りましたよ」


「でもその実は一年に一回、一つしか実らないの、だから御神木の実、神の実って呼ばれているの」

 話が一段落ついてはお茶をすするアラクネ。


「なるほど、ありがとうございます。早速戻ってサリオンに確認してみますね」

 信吾が喜んで立ち上がろうとした時、ブンッと音がしてアマテラスが現れた。


「おぉすまんかったすまんかった、ありがとうのぅ信吾や、あの部署はなんとかなりそうじゃわい、ふぉっふぉっふぉっ、」

 帰ってくるの早くないか?と思いつつも信吾は立ち上がり

「では、これで失礼します」

 と言って行こうとしたら

「ちょっと待つがよい」

 アラクネも立ち上がって一緒に退室しようとしているところに声がかかって止まる。


「信吾には何かお礼をしなければと思ってな、確か魔法の話じゃったかな」

「あ、もう大丈夫です。解決しました」

「なんじゃと!あ、アラクネに聞いたのか、まぁ仕方がないな、では他には何かあるか?」


「そうですね、強いて言えば今取りかかっている作業ですかね、全然出来なくて困ってるところです」

「ほう、詳しく聞いてもよいか?」


 信吾はチートアイテムの作成中の話を、スカーフを空間収納から取り出して詳しく説明する。


「ふむ、なるほどのう、それに関してはワシでも出来るが、簡単に作れたんじゃつまらないじゃろう。そうじゃな、、地底人のところに持っていくとよいぞ、あそこならヒントももらえるじゃろうて」


「ち、地底人!?」


 さすがに次から次へと驚きっぱなしで、信吾は左手でストップのポーズ、右手で頭を抱えて深呼吸する。


 数秒して落ち着いてゆっくりと口を開く信吾。

「そ、その地底人はどこにいるのでしょうか?」

「ふむ、地球の自転軸の天の極じゃ」


 信吾は一瞬ハテナが浮かんだが、要は北極と南極って話だ。それも頂点だ。

「わ、分かりました」

「あそこは人間にはちと分かりづらいかもしれんから、少し目印をつけておいてやろう」


「あ、ありがとうございます」

 信吾が頭を下げてから

「では、これで失礼します」

 踵を返しドアに向かう信吾


「また、頼むぞい」

 ボソッとアマテラスが呟いたのが聞こえた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ