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第23話 沖縄の拠点

カニとの戦闘の後、朝御飯を食べ終わった信吾達。


その後クモスケは脱皮をして、また強くなったようだ。

特殊能力としては前足がハサミ状になり、挟んだものを粉砕する能力が1つ。

これはカマキリの鎌と同じで変形が自在に出来る。


もう1つはカタツムリのように殻を作り出すことが出来る能力だ。

殻はクモスケの魔力によって強度が増す鎧のようになっている。

何気にかなり有用な能力だ。


「どんどん強くなっていくな、クモスケは」

クモスケは嬉しそうにピョンピョン飛び跳ねている。

頃合いを見て信吾は移動を開始する。

「さて、行きますか」

そういって立ち上がり走り出した。


道頓堀、なんば、大阪城と観光して楽しんだ後、また西へ歩を進めた。


そのまま観光地を巡りながら4日が経った。


そして今いるここはどこかと問われたならば、鹿児島の南にある佐多岬公園の展望台にいる。


「ここからどうしたもんかな、、沖縄に行きたいんだけど、船だと遠すぎるんだよなぁ、かといって豪華客船みたいにでかい船だと動かせないし、うーん、、」

最初飛行で行こうと思ったが止めた。

また何かに襲われたときに陸が無いと戦うに戦えない為諦めた。

途方にくれてボーッとしているとふと視界に島が見えた。種子島だ。

信吾は島の名前はわからなかったが、ピンと閃いた。とにかく南にある島を転々としていけば沖縄まで辿り着けると思った。

その方法は空間転移だ。前に空間転移を検証した時に、見えるところには転移ゲートが繋がることがわかっている。

早速南に見える島にゲートを開けた。

その要領で視力も集中強化して次々と島へ島へと転移して行った。


そして、

「ついに着きました!沖縄です!」

辺りの看板を見ると【めんそ~れ辺戸岬】と書いてある。

クモスケも暖かくて嬉しそうにしている。

信吾はしばらく沖縄に滞在しようと思い拠点を探すことにする。

国道を那覇市方面に走ろうと思ったが、少し考える。

おもむろに空間収納からバイクを出した。

スポーツタイプのバイクもよかったが信吾は気分的にアメリカンのバイクを出して走らせる。

ドッドッドッドッドッドッと重低音で東側の海沿いの道を駆け抜ける。

駆け抜けながら信吾は気配感知能力に意識を集中させた。

今までの本州よりは確実に暖かくて、虫や強力な昆虫などが進化して生息していると確信していた。案の定強力な個体がチラホラいるのがわかる。

気配感知は沖縄全土に広げている為個体の詳細まではわからないが、なんとなくここ、あそこに強いヤツがいる程度だ。


どうやら那覇市辺りに集中しているらしく、ひとまず近付くのを控えた。

信吾はまず拠点を優先しようと考えた。

沖縄市から西へ進路を変えて西側の海沿いを北へ戻る。

やがてホテルが所々に見えてきた。

「やっぱり海沿いは凄いな!キレイだし、ホテルがいっぱいある!」

バイクを降りて深呼吸をする。


実は信吾は高校の修学旅行で沖縄には来たことがあった。

覚えていることは少ないが、旅行前にバイクで事故って足を骨折していたので、修学旅行中あまり出歩けなかった事を覚えている。

もう1つ、当時大好きだった歌手が沖縄出身だったので行くだけでも嬉しかった思い出がある。

旅行の思い出なのかどうか問われるところだが実際そんなもんだろう。

断片的には覚えてはいるが、意外とあまり関係の無いことを覚えているというのはよくある。

例えば学校の先生が授業中に全く関係の無い事をふと喋った事が忘れられないとかは良くあることだ。


「クモスケ、少し歩こうか」

海沿いの道を町並みを見ながら歩く。

海も建物も町並みも全てがキレイにみえる。

誰もいないが木々達がそよそよと話をしているかのようだ。少し湿度は高めだが気温は丁度いい。

空気もキレイで身体の中の不純物が消えていくかのようだ。

「もったいないよな」

ポツリと信吾が溢す。

いずれ全てが地下に埋まってしまうと考えると感慨深い物があった。


「ま、しょうがないな、ここは楽しんだもん勝ちって事で、クモスケ行きますか」

近くに見えるホテルを指差しながら言うと

せっかくいい感じだったのに台無しとばかりにクモスケが土の弾丸を飛ばした。


信吾が指差した方向には大きなリゾートホテルがあり見た感じ10階以上ありそうなホテルで、例によって信吾は腕と足の力だけで屋上に登った。

ぐるーーっと360度ゆっくり見渡して見ると、海と沖縄の観光地が一望できた。

しばらく景色を堪能しながらスマホのカメラで撮っていると、クモスケがピョンピョン跳ねながらどこかに行ってしまった。

一通り写真に納めた信吾はクモスケの後を追った。

「おーい、クモスケェー、どこだー」

気配感知を使えば一発だが、今は楽しむと決めたので素直に追いかけっこを楽しんだ。

「あっ!いたなコイツゥー」

などとちょっとふざけながら近づくとクモスケはホテルの一室のバルコニーにいた。

辺りを見渡すとそこにはオシャレな椅子やテーブルなどがあった。


どうやらそこはホテルの最上階にあるスイートルームのバルコニーで、景色もさることながら広くていかにも値段が高いといった感じだ。


バルコニーにある出入口が開けっ放しになっていた。室内に入れるようだ。

クモスケは部屋に入っていき室内を徘徊し始める。

信吾もクモスケに続いて室内に入ると、キレイなベッドにダイブした。


「ここを拠点としますか。んーなんて贅沢なんでしょうか」

ベッドにダイブしたあとは、部屋をくまなく探索して旅行気分を味わった。

あっという間に夕方になりバルコニーに出てキレイな夕日を眺めて悦にひたる。

日が沈み辺りが暗くなっても部屋のあちこちにLEDライトを設置して明かりには困らないようにした。

クモスケと一緒にお風呂に入り、食事をして寝床に入る。

ベッドの中で信吾は

「こんな贅沢しちゃって申し訳ないな、いや、でも今しか味わえないしな、うん、割り切ろう。明日からは遊ぶのを控えて少し体を鍛えるかな。トレーニングを強化して身体を慣らしておいた方がいいだろう、そのうち那覇市の強敵と戦うことになるだろうし、、」


そんなことを呟きつつ眠りに落ちていった。

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