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第21話 レインボーブリッジの死闘

 日が昇り夜が明けた。


 早い時間に寝て夜明けと共に起床する習慣に慣れた信吾はいつも通り夜明けとともに起きた。

 トイレに行こうと小屋を出て気付く。

「寒っ!高っ!風強っ!」

 一気に目を覚ました信吾は、すでに起きていたクモスケを呼んで早速地上に降りた。


 すぐに近くのトイレに行き用を足す。

 スッキリした信吾は身支度を素早く済ませると、空間収納からパンと牛乳とサンドイッチを取り出してクモスケと一緒に食べる。

 食べながら今日の予定を考える。

「東京の観光と物資調達が主かなぁ、どうせ誰もいないんだから調査しても仕方がないしね」

 せっかくの東京だから遊ぶことを中心に考えていた信吾は浅草などの観光地は一通りと、秋葉原や渋谷、原宿、銀座を巡り物資調達も予て周り尽くした。


 移動には殆ど時間をとられていないので1日で東京を制覇した。

もちろん乗り物ではなく自分の足で。

 最後に港区からお台場に向かってレインボーブリッジを渡りながら、西に沈もうとしている太陽を見る。

 するとお台場側から何やら蠢く物がある。


 目を凝らして見てみると大型犬位の大きさで、スポーツカーのような動きをしているのがいっぱいいる。そいつは真っ黒に黒光りしたGだ。

「うわうわうわうわあぁぁぁーー」

 回れ右をして駆け出した。

「気持ち悪りぃぃーーから、レインボーブリッジ封鎖してくれぇぇー」

 叫びながら走る。

 大きくなったG達はこちらに気付いたらしく向かってくる。その数は大小合わせて数百の数、一番小さくてもテニスボール位の大きさだ。

 信吾は焦りながらも考える。

(あいつらも強いんだろうな、でかくなってるし、レベルアップしてるって考えると油断出来ないな、何が弱点だ?あいつら体中油だらけだよな?火か?でも冷気も弱いって聞いたことあるような無いような?)


 頭をフルに回転させて、振り向きざまに獄炎魔法を展開させようとした時に頭が真っ白になった。

 見るとクモスケがレインボーブリッジを土魔法で封鎖している。

 さっき信吾が叫んだのを聞いていたクモスケは壁を展開してドヤ顔をしている。

「そこは、レインボーブリッジ封鎖出来なくていいんだよ」


 ふとクモスケが作った壁の上を見るとGが上からこちらを見てニヤついているように見えた。

 信吾は嫌な予感がした。

 瞬間上からGが飛び、羽を広げて滑空してきた。

「うわぁぁぁぁーーーー」

 なりふり構わず獄炎魔法を思いっきり放った。

その炎はクモスケが作った壁もろとも消し炭になり、辺りは煙に包まれた。

 信吾の放った獄炎魔法は温度も高く一気に延焼したため既に炎は消えている。


 信吾は深呼吸をして息を整えようとしたが、

「くっさ!くさくさ!くっさい!」

 Gを燃やした後の匂いが信吾の鼻を破壊しに来た。

 思わず、鼻をつまんで口で呼吸する。

 すると遠くの方から煙に包まれたGがこちらにゆっくりと近付いてくるのが気配察知でわかった。

 炎や熱の耐性がある個体か、

 と思い数を確認する。かなり数を減らされて、今や10匹程度、耐性を獲得するのは至難の業っていうことがよくわかる結果だ。

 大きさは様々だが、弱点が一つ無くなったのは痛い。

 鼻をつまみながら考えていると、クモスケが動いた。

 地面を破壊しながら上にジャンプしたクモスケは、Gの頭上へ行くと毒液を撒き散らす。すかさず上に糸を出して橋の柱に巻き付け更に上へ。

 毒液にやられたG達は半分は虫の息で、もう半分は耐性を獲得しようとしている。それを見たクモスケは鎌を出して躍り掛かる、まず虫の息になっているGのトドメをさす。続いて他のGを攻撃しようとしたが、スポーツカーのような動きで躱された。追撃するがことごとく躱されて距離をとられた。


 クモスケはゆっくりと鎌を前に出して身構える。

 かかって来いと言わんばかりに鎌を振って挑発する。

 少したじろいだGだが、2匹同時に突進してきた。クモスケは集中してGの動きを見ながら寸前で横にスライドして鎌を振り下ろす。スパスパっと2匹の頭が落ちた。


「クモスケ上に跳べ!」

 信吾が叫んだと同時に辺りは冷気に包まれた。

それは全てを凍らす勢いで、周囲の水蒸気をも凍てつかせた。

キラキラとダイヤモンドダストが舞い。Gはもちろんレインボーブリッジをも凍らせた。


 信吾は絶対零度をイメージして水と風魔法2つを行使して氷魔法を展開した。


 絶対零度がマイナス270℃位って事を知っていた信吾は自重なしでGに放った。

かなり焦っていたのもあるが、やりすぎだ。

 少し本気を出して行使した魔法に信吾は息を切らせた。魔力の使いすぎで脱力感が襲う。

 クモスケが降りてきて信吾の肩に乗った。

 心配そうに信吾を見るクモスケに言う。

「大丈夫、少し魔力を使いすぎてダルいだけだ、、それよりあの氷像を破壊してくれないか、クモスケ」

 そういって凍らせたGを指差す。

 クモスケは土魔法で作った小さな弾丸を氷像に向かって放った。

 パキーンと音と共に氷像は砕け散った。

 と同時にレインボーブリッジにも亀裂が走った。

「あ、、、」

 ギギギギギギィガガガガガガ

 少しずつ大きくなっていく音に戦慄が走り、信吾は後ずさる。が脱力感でうまく動けなく、足が縺れて地面に手をついた。

 その時シュルルルルッと、体にクモスケの糸が巻き付いた。

 クモスケは片足で信吾を宙吊りにしたまま、もう片方の前足で崩れていくレインボーブリッジに糸をかけては、お尻の糸、前足、と交互に糸を出してターザンのように次から次へと橋を渡っていく。


 ズズズズズズズズズズズズーーン!

 轟音を響かせて盛大にレインボーブリッジは東京湾の藻屑となった。


 やっとの事でお台場側についた信吾は、クモスケにお礼を言って座り込んだ。

「ヤバかったよさっきのGは、強さ的にはそんなでもないんだろうけど、あのキモさだろ?勘弁してくれよぉー」

 鳥肌を立たせながら思い出していると、クモスケは何やら怒ってるっぽい。

「何何?凍らせた挙げ句、砕いたら食べられないだろが!だって?いやいや、そこ?」

 クモスケは身振り手振りで怒りを訴える。

「そもそもあんなもん食べないでくれよ頼むから」ブツブツ小声で言っていると土の弾丸が飛んできた。

「いててててててててててて」

 プシューと音がでそうな位打たれてその場で転がった。

「悪かったよ、かわりに美味しそうな物を好きなだけ食べてもいいからさ」


 そういって空間収納からチーズはもちろん、クモスケが好きそうなスナック菓子、チョコレート、ビーフジャーキー、さきいかなどお酒のつまみに合う物を中心に出してあげた。

 果汁100%のジュースを出して器に出してあげる。

 クモスケはピョンっと跳ねて食べ始めた。

 信吾は魔力を使いすぎて脱力感がある為少し休憩をとった。


 しばらくして多少回復した頃には辺りは真っ暗になっていた。

 もうこのまま寝てしまいたい衝動に刈られたが、奴らと戦ったあとだけにお風呂に入りたいのと服を洗濯したいと強く思った。

 疲れた体にムチ打って立ち上がった。


 空間収納からLEDライトを4つ取り出して辺りを照らしだす。

 次にお風呂を出してお湯を入れ始める。

 同時に一番大きなポリバケツを出してその中に服と洗剤を入れる。

 お風呂にお湯が入ったので入る。

 暖まりながら、洗剤と服を入れたポリバケツに水魔法で水を入れて、風魔法でグルグルと水流を作る。逆回転も交互にして、水を捨てる。また水を入れて交互に回転させる。

 そしてススギ、脱水とほぼ魔法で洗濯機の行程をこなした。

 風呂を出て次は自分の番で、石鹸とシャンプーとリンスを出して洗い始めた。クモスケも軽く洗ってあげる。

 お湯をシャワーのように出して洗い流して終了。

 タオルで拭きながら魔法で温風を出して髪を乾かす。

 収納から動きやすい服を出して着る。

 服は灰色のスウェットだった。

 そして洗った服を干す。

 そしてやっとプレハブ小屋を出してベッドにダイブした。

 クモスケも小屋の中に入って早々に休んだ。

 なんだか今日は長い1日だったなぁと思いながら眠りについた。


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