第84話 たまには逆に3
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四人でいただきますをし、お言葉に甘え朝食を御相伴に預かる。
「どう? 耕平君、サケ、梅、おかか、ツナマヨがあるわよ?」
「あ、では、おかかを。味噌汁もいただきます」
いっぱい食べてね。と、親戚のおばちゃんばりにおにぎりを渡してくる俺の右隣に座る葵ママ。
てか、うわー、葵ママ超イイ匂いする。
って、やめろ、俺のバカ。相手は人妻だ。つーか、同級生、しかも好きな子のお母さん! そんなの三流ラノベにも今時無いぞ。
「私はツナマヨ。啓介は梅しか食べないんだよね」
「別に食べないんじゃないよ。梅が食べたいだけ」
葵と啓介がそんな会話をしながらおにぎりを食べる。
「あ、美味い」
思わず、思った感想を言葉に出す。
「あら、本当? 嬉しいわぁ」
あまり握らないという、通の握り方で作られたおにぎりは口あたりもよく、ふんだんに使われた少し醤油の多めのおかかの具も凄く好みな味だ。
豆腐とネギそれと大根の入った味噌汁もおにぎりとベストマッチだ。
「つーか、葵、俺が起こし来なくても、既に起きてたじゃねぇかよ。ワンコールで電話繋がったし、玄関に降りてきた時も学校の制服だったし」
「え、あ、それは何かドキドキして寝付けませんでしたというか、目が覚めちゃったというか、あはは……」
「お姉ちゃん、昨日の夜何か凄く騒い──
えいっ! と、葵が啓介の口におにぎりを突っ込む。まるで喋る口を塞ぐように。
「啓介、ご飯は静かに食べようね」
むー、もごもごと苦しそうな啓介は麦茶でおにぎりを胃に流し込む。
「お姉ちゃん、耕平君のことになると少し怖い」
縮こまる啓介とそんな様子を左手を自身の頬にあて「いい感じね~♪」と、うふふと微笑む葵ママ。
食事を終えると、啓介が真っ先に学校に行く。中学校より小学校のがここからだと距離があるので、まあいつもこの時間に出発するのだろう。
ちなみにここらの小学校は常に登校班で登校する。
「耕平君、また遊びに来てね。今度ゲームしようよ」
と、啓介は手を振って来た。
「おう、いつでもは無理だが、いつかきっとゲームをしよう。ほれ、遅れるぞ。いってら」
俺も手を振り返すと啓介は「うん」と笑って学校へ向かった。
「俺たちも少し早いが出るか」
「あ、うん。そうだね。鞄取って来る」
啓介が学校に行き、葵が自室に鞄を取りに行く間、しばしではあるが、葵ママと二人きりになる。
うわー、気まずい。コミュ症患ってるんだよ俺、コミュ症が病気と国で認められたら、コミュニティ障害者年金で食ってける自信がある。
まあ、相変わらずニコニコと葵ママはご機嫌なんだけど。葵の容姿は母親似だなー。
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