第73話 小さな朝のお花見
迎えた翌日。俺は電話の着信音で目覚めた。
こんな朝から電話をしてくる奴は他に居ない。
電話の主は勿論のこと葵だ。
あくびをし、ドアを開けながら「もしもし」と電話に出ると。
「あ、耕平、お、おはよう」
と、家の中で葵に遭遇する。つーか、何なんだよ、この遭遇イベントは? 一気に目が覚めるな。
「お、おはよう。良かったな、晴れだぞ。てか、時間大分、早くないか? まだ6時だぞ?」
「うん♪ お花見だから少し早く来たよ」
「お花見ってほど、花見じゃないけどな。母さんもまだ朝食の準備、終わってないんじゃないか?」
朝食はいつも7時頃だ。
いつもより1時間ほど早い。
「それなら大丈夫、あらかじめ早めにお邪魔しますって耕平のお母さんにメールしといたから、もう朝食、作ってもらってあるよ♪」
「マジかよ。すげーなメル友。俺にも一言ほしかったぜ」
「う、あ、ごめん……忘れてた」
「まあいい、着替えるから少し待っててくれ」
と、一度、扉を閉め、急いでブレザーに着替える。
「悪い、お待たせ」
「う、ううん、今来た所だよ!」
「なんだそりゃ? さっきからいただろ。って、何だその机は?」
葵が抱えていたのは小さめの折り畳みテーブルだ。丁度、飯が二人分ぐらい乗る奴。
「耕平のお母さんがこれ使いなさいだって」
「あー、一階のあまり使わない部屋にあった奴か。今思いだした。そーいや、俺の部屋にはテーブル無いからな。勉強机があるだけだ。これは助かるな」
葵から折り畳みテーブルを受け取り、部屋に置く。へぇ、意外とイイじゃん。色も黒だし、うずら暗い俺の部屋にはベストなアイテムかもしれん。
「まあ、入れよ」
「う、うん! お邪魔します♪」
意を決したように葵が入る。
汚かったらどうしようとか思われてるのか?
「ここが耕平の部屋──あ、意外と綺麗にしてる?」
何故だか偉く感動したように葵は部屋を見渡す。
別に何も無いけどベッドの下辺りを探したりはしない、常識のある人物だ。葵は。
「この部屋に入ったことあるの、耕平のお母さん以外だと、私だけ何だよね?」
「ん、そうだな。女子は勿論、男でも入った奴は居ない。言ったろ? 普通なら俺以外は立入禁止だって」
すると凄いイイ笑顔で葵は振り返り──
「えへへー♪ 私だけ♪」
と、ご機嫌になるのだった。
あー、もう超可愛い。好きだなー。
つーか、タイムリープ数日目にして、好きな女の子を部屋に連れ込みましたよ? 俺、頑張ったんじゃない? 別に疚しいことは無いも無いけど。
葵の警戒心が薄いだけか、それとも俺への信頼が高いのか、はたまた俺が異性として全く意識されてないのか。全く異性として意識されて無いとしたらかなりヘコむな。
★★★★★★作者からのお願い★★★★★★
作品を読んで下さり本当にありがとうございます!
・面白い
・続きが気になる
・タイムリープしたい
などと少しでも思って下さった方は、画面下の☆☆☆☆☆から評価やブックマークを下さると凄く嬉しいです!
(また、既に評価、ブックマーク、感想をいただいてる皆様、本当にありがとうございます! 大変、励みになっております!)
★5つだと泣いて喜びますが、勿論感じた評価で大丈夫です!
長々と失礼しました!
何卒よろしくお願いします!




