第72話 メールのやりとり
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松爺の店を後にし、母さんが夜勤の仕事に出掛けると、俺は家で一人の時間が始まる。
え? 一人で寂しいかって? まさか、タイムリープ前は13年も引きニートの穀潰しこと、自宅警備員をやっていたんだ。
家にいて寂しいと感じること何て、まあ殆ど無い。
でも、多分、それはこんな親不孝のダメ息子を支えてくれた、母さんがいたからだと思う。
タイムリープ前、母さんが重い肺癌と告げられた時は、この生活も長くないんだろうなと思いながら、母さんが居なくなった後の俺の生活や精神的ダメージを考えると、頭が真っ白になった。
それでも俺は現実から目を背け引きこもり続けた。
風呂に入り、風呂上がりの野菜ジュースを飲みながら、月曜日のお気に入りのバラエティを観てると、携帯が鳴った。メールだ。新着メールを開くと、差出人は月島葵。葵からのメールだ。
『こんばんは。明日楽しみにしてます。耕平のお母さんも歓迎してくれました♪』
律儀だなー。母さんも張り切ってたし、俺も楽しみだし、メールを見るに葵も楽しみにしてくれてるようだし、万々歳だ。
後は、部屋を少し片付けておかないとだな。まあ、掃除ぐらい寝る前にちょいとやればいいさ。
『それは聞いた。母さんも張り切ってたよ。明日は雨が降らないことを祈るばかりだな。桜散るし』
と、返信をすると、直ぐに返信が来る。
『え、雨天中止!? 雨でもいいから見ようよ!』
悲しげな顔文字と共に雨天決行を望むメールが来た。まあ、家の中から見て、朝食を食べるだけだから別に雨天決行でもイイっちゃ、イイか。
『じゃあ、雨天決行で。飯も作っちゃうしな』
もう母さんは天気が雨だろうが、槍だろうが、葵の分の朝食を作るだろう。メニューは何かなー。
『やった! じゃあ、雨が降っても行くね! まあ、雨が降らないことを祈るけど』
観ていたバラエティ番組が終わり、時刻は23時を回った。あ、また夜更かしを、将来の、し、身長が……
少し放置をしてたメールを返し、部屋でも掃除するかと、もぞもぞと散らばった漫画などを片付けていると、またメールが鳴った。
『天気調べたら、明日は快晴だって♪』
快晴か、葵の日頃の行いが良かったんだろうな。
『じゃあ、心配無いな。俺は部屋を片付けて、そろそろ寝る。明日、起きられなきゃ困るしな』
と、我ながら素っ気ないメールを返信する。
『あ、部屋片付けてるんだ。何かごめんね。うん、早く寝るんだよー、お休みなさい♪』
どんなメールにも返信すると言ったので、このメールにも『ああ、お休み。また明日な』と、返信して携帯を充電器に差して、ベッドに寝転がる。
『また明日』か、イイ言葉だよな。
今を生きてる。そんな気分になる。
少なくともタイムリープ前の引きニート時代は『また明日』なんて素敵な言葉は使った記憶が無い。
そんな明日を楽しみにしながら俺はゆっくりと目を閉じる。にしても、お布団はいつの時代も最高だな!
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