第67話 ホームルーム2
パラパラと配られた資料を眺めている葵が楽しそうに口を開く。
「あ、私、清水寺に行きたい!」
「おい、よく見ろ、葵、清水寺は全体行動で行くから、嫌でも行くんだよ。班の自由行動の意見を出せ」
相変わらず、文字を読むのが苦手で、ちょっぴりお馬鹿な葵を、呆れ半分、可愛さ半分で見つめる。
「あ、そっか、じゃあ、清水寺は行けるね。やった! 私、お水飲みたいんだ。何か小さな三つの滝みたいな奴!」
「〝音羽の滝〟のことか?」
「えっと、うん、多分そう! ……だと思う」
すると、その話しに入ってくる人物がいた。
「〝音羽の滝〟なら、私は〝学業〟一択ね」
その声の主は柊美波、女子でも特に小柄な身長の、黒髪ツインテロングの生徒だ。
「他にもあるの? 全部飲めばいいのに」
「あのね、月島さん〝音羽の滝〟は〝健康〟と〝学業〟と〝恋愛〟のどれか一つしか選べないのよ?」
「え? そうなの!?」
「まあ、飲みたきゃのんでもいいんでしょうけど。お願いは成就しないわよ」
「そっか、そっかぁ、じゃあ、どれか一つか……」
うーん、と、葵は可愛く悩んでる。
お前も〝学業〟にしといた方がイイと思うぞ。
「俺は〝恋愛〟だな!」
そこに割って入る和人はドヤ顔で話す。
「お前もう成就してるだろ?」
「あのなぁ、夜咲、恋愛ってのはどんどん愛が深まってく方がイイに決まってるだろ? 俺は高みを目指すぜ!」
くっ、一理ある。
まさか和人にしかも恋愛話で論破されるとは……
「皆、注目! 実は昨日、高校の先輩に頼んで去年の修学旅行の栞を借りてきたんだ。1班から回して行くから、よかったら、皆も目を通してみてほしい!」
そんな言葉でクラスの注目を集めたのは、帝秋人、確かこのクラスの修学旅行係だった筈だ。髪型はさわやかな短髪、背も高い方だ。ちなみにバレー部。
クラスの面々からは「流石秋人君」「頼りになるね」「修学旅行楽しみ」と、好感的な声が上がる。
「私は〝竹林の小径〟かしらね。六月は緑が生い茂って見頃なのよ」
「あ、ユーリ、それって〝竹の道〟ってやつだよね? テレビで見たことあるよ。私も賛成!」
「じゃあ、そこは回るで決定でいいんじゃないか? 反対意見ある奴はいるか?」
俺が夏目、和人、丸芽に問うと「私も賛成」「異議なし」「僕も」と、すんなり可決された。
「丸芽はどこか行きたい所あるか? どんどん意見を出してイイんだぞ?」
「僕は何処でも大丈夫だよ。皆に合わせるよ。何処に行っても楽しそうだし。夜咲君こそ何処か無いの?」
「俺は〝伏見稲荷大社〟の〝千本鳥居〟かな、鳥居好きなんだよ。これぞ日本て感じでな。幻想的だろ? まるで何処か遠くの異世界にでも繋がってそうだ」
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