第64話 空席
週開けの月曜日。俺はまた学校に向かう。
これから5日間も今週は学校に通えるんだ。
楽しいなぁ、でも中学は後1年も無いんだな。
でもまだ高校がある。そう思うとワクワクして来る。ダメだ、楽しい。
世界ってこんなにキラキラしてたんだな。
教室に付いたのは、それでも予鈴ギリギリだった。下駄箱近くのトロフィーを眺めてたせいだ。
吹奏楽部とか強いみたいだ、ウチの中学は。
「おはよう」
葵に声をかける。
「あ、うん、おはよう。耕平……」
ん? 何かショボくれ……てる?
「どうした? 何かあったか?」
「ッ/// べ、べべ別に何でもないよ! ユーリと耕平が仲良くしてても、私元気だもんっ……!」
「? ?」
ユーリと言う単語が出たのでユーリこと、海崎遊莉の方を見ると、少し困ったように『ごめん』と手を合わせる海崎の姿があった。
「何があった? あ、それと傘サンキュな」
「うわ、夜咲君、タイミング最悪……」
「……?」
海崎が指差す方向にはあきらかに作り笑いの葵がいた。
「あはは……何でもないよ。何でもない……ごめん、気持ち悪いね私……あはは……本当にすみません……」
「熱でもあるのか?」
ピトリと葵の額に手を当てると……
あ、熱い……37.6度ぐらいか?
「熱あるじゃねぇか」
「熱、あ、う、うん、熱があるんだ! だだからほ、保健室行って来ます! じゃ、じゃあね!」
様子のおかしい葵は保健室に走っていく。
な、なんだったんだ?
「おい、海崎、お前葵に何した?」
「……ちょっとメールを……す、少しからかっただけよ? でも、大分効果は抜群だったらしくて……」
「何言ったんだよ?」
「それは内緒。乙女の会話だもの」
それ以上は追求せずにいると、直ぐのタイミングで有Tが教室に入ってきて、皆席に座る。
海崎が有Tに葵が体調不良で保健室に行ったことを伝えていた。流石は班長、頼りになるな。
一時間目、二時間目と授業を受けていると、空席の葵の席がやけに寂しい。何だろうな、この気持ち。
「おーい、夜咲、夜咲、聞いてるのか?」
英語の担当の中年教師に少し睨まれながら、俺はハッと我に帰る。
「あ、はい」
「今のページ読んでみろ」
すると右斜めの和人が教師に見られないように、ここ、ここと12ページの英文を指差してくれる。
問題文さえ分かればこっちの物だと、立ち上がり教科書の英文をスラスラと読むと、席に座る。
和人に『ありがとな』と小声で言うとグッと親指を立ててきた。ドヤ顔なのは少し気になるが。イイ笑顔してるぜ。何となくこれも青春て感じだな。
いや、何でもかんでも青春と呼ぶのは早計か。
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