第63話 学校の友達15
「あんまり、葵をからかうなよ」
「分かってるけど。葵の反応、可愛いんだもん」
まあ、それは同意する。
「私と夜咲君と葵は三人とも好きな人がいるってのは素敵な話よね。同じ班だし」
「そうなるのか。でもよ、そう考えると、これまた同じ班の和人の奴は彼女俺たちよりも一歩先にいるってことだろ? 何かスゴいよな」
道川和人、俺の友人にして海崎の隣の席の人間だ。
「あー、確かに。シャーペンに彼女とのプリクラ写真貼ってるし。何かリア充って感じ」
あ、居たわ! シャーペンにプリクラ貼ってる奴! ネックレスをペアルックにしたりな?
「授業中、暇さえあればシャーペンのプリクラ眺めてるわね」
「ったく、あの惚気野球部め」
「夜咲君、葵とプリクラ撮ったりしなかったの?」
「映画の時か? いや、別にしなかったな」
「あら、勿体ない。イイ記念になるのに」
「べ、別に記念てほど記念じゃねぇよ。ただ映画を観に行っただけだ。あとゲーセン覗いてた。まあでも変わった日ではあったか。つーか、プリクラとか俺は撮ったこと無いな」
そう言われると少し勿体なかったかな。と、思う。記念てほど記念じゃねぇよ。とは言ったが、タイムリープ記念、好きな人との映画記念、引きニート卒業記念と、いくらでも記念日は付けられる。
「嘘、撮ったこと無いの?」
タイムリープ前もプリクラは撮った記憶はないな。知識はあるが、何かペンで書くんだろ? 友達だとか、恋人だとか、その日の来場方法とかを、あの日の俺と葵なら『徒歩で来た』だな。
「機会が無いからな。男子同士でも撮る奴はいるが、生憎、俺にはプリクラ撮るような友達は居ないな」
つーか、まず友達が本当に少ない。
こないだ丸芽と友達になっておいて良かったな。
*
その後も、他愛の無い会話をしていき、午後六時頃に俺は帰宅する。意外とあっと言う間の時間だった。海崎は話しやすいな。それとも俺が女子との会話に飢えてるだけだったりしてな。ははは……
「今日はありがとう。夜咲君、また来てね☆」
「礼を言うのはこっちの方だな。奢って貰ったしな。まあまた来させて貰うよ」
するとポツポツと雨が降ってくる。
「これ使って」
海崎から差し出されたのはビニール傘では無く、ちょっと高そうな黒い折り畳み傘だ。
「いいのか。助かる。月曜日に学校で返すな」
濡れるのも嫌なのでありがたく傘を借りる。
「ふふ、本当に学校来る気になったのね。何があったかは知らないけど、私も嬉しいわ。後ろの席が空席なのは寂しいし、寂しそうに夜咲君の居ない席を見つめる葵を見るのも悲しいもの。プリントは勿論だけど、夜咲君の机の整理整頓をしてたのはいつも葵なのよ」
「そうだったのか……葵には感謝してもしきれないな」
「夜咲君の好きな人が誰だかは知らないけど、告白でもする気になったら、あの子にだけは最初に伝えてあげなさいよ。大丈夫、きっと応援してくれるから」
「ああ、分かった。それじゃあな」
海崎は家の外まで俺を見送ってくれた。弱いけど、雨降ってるのにあいつも大概にイイ奴だよな。
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