第62話 学校の友達14
「それにしても私はてっきり葵の好きな人って誰か知ってるのか聞かれるものだと思ってたわ」
「その場に居ない人の好きな人を聞いてもちょっと失礼だろ? つーか、その口ぶりだと知ってそうだな。葵の好きな人。あ、別に言わなくていいぞ?」
聞きたくない。今はまだ心の準備が……
つーか、ファイナルジャッジメントだし!
「聞かれても絶対に教えられないわ。知ってる、知らないかすらもね。だって葵は私の親友だもの」
「ふーん、まあ聞かないからイイけど」
葵はイイ友達を持ったな。まあ葵ならそんな友達ができるのも当然か。つーか、海崎ってイイ奴だよな。
「つーか、海崎はいねーの? 好きな奴?」
「あら、気になるの?」
「一方的に弱みを握られたままだと不安なんでね。同じ弱みぐらいは握っておきたい。今日ばかりはある程度は話してくれるんだろ?」
「いいわよ。話してあげる。誰か迄は言わないけど、いるわよ。好きな人、結構長く片想いしてるかな」
「片想いなのか?」
相手に彼女がいるとかか? 切ねぇ……
「多分かな。彼女は私の知る限りでは居ないみたいだけど、私のことを好きになってる何て可能性は低いと思う。積極的にアピールしてるワケでも無いし……」
「お前ならイケるんじゃないか? 顔もイイんだし性格も悪くないんだから。結構人気あるぞ、海崎は」
俺はお茶を啜る。少し冷めちまったかな。
「夜咲君、その言葉に責任持てるの? イケる何て言うけど、もし私が夜咲君が好きって言ったらそれに答えてくれるのかしら? ……何てね。顔もイイ、性格も悪くないって言われたのは嬉しかったわ」
思わず、俺は茶を飲む手が止まる。言葉に責任か、確かに軽はずみに言うものじゃないよな。
海崎は俺が思っている以上に、その恋に本気で一途に向き合ってるみたいだ。それを俺は『イケるんじゃないか?』何て軽はずみな言動を。
「悪い、失言だった。その、頑張れよ」
「ええ、夜咲君もね」
海崎は笑ってくれた。いつもの笑顔で。
「ところで、どう? 女子の部屋で二人きりの感想は? こう見えて私は結構緊張してるんだけど?」
「へ? あ、うん。そうだな。できるだけ意識しないようにしてる」
「ふふふ、何それ? 意識しちゃうとどうなるの?」
「楽しそうだな。変な気は起こさないから安心しろ」
「そういえば葵の部屋にも行ったらしいわね」
「な、何故、それを……」
あ、確か映画の時、見られてたんだっけ?
海崎の事だから好奇心旺盛に葵に詰め寄ったか。
「葵とはメールもよくするの。映画の日のメールはいろんな意味で楽しかったわねー♪」
こいつ絶対にSだ。葵も災難だな。
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