第61話 学校の友達13
出された物を手付かずってのも悪いので俺は甘い物を食べ、甘い物を飲んだ後に、更に甘い物の饅頭を食べる。よく考えると恋話という甘い話までしている、もう一つ付け加えるとするならば海崎の部屋は女子の甘い香りまでしやがる。気分は甘甘の甘だ。
「そーいや、葵は好きな人いるらしいな」
「え、何よそれ!? まさか本人から聞いたの!?」
ヤベ、口が滑った。
「あ、いや、いいい、いるのかなーって……?」
「夜咲君、目が泳いでるわよ。嘘付くの下手ね」
あー、俺のバカ。
もう誤魔化しはできそうにないぞ。
「これこそ誰にも言うなよ。実はよ──」
──
────
俺は学校探検をしていたら、偶然に校舎裏で葵が沢何とかに告白されていて、聞いていると好きな人がいるから付き合えないとの理由で断っていたのをついこないだ目撃したと、包み隠さずに海崎に告げる。
「はぁ、なるほどね。葵もドジ踏んだわね。あの子、芯は強いのに抜けてる所があるから。今回は運も悪かったみたいね」
運も悪かったって……そう言えばその日の朝に俺を迎えに来てくれ、一緒に朝食を摂りながら見ていたテレビ曰く、葵の運勢は最下位だったらしい。
それを知ってたのか? 海崎は人の占いまで把握してるのか、女子ってそうなの? スゴいな。
あれ? でも、葵の恋愛運1とか聞いていたが、葵告白されてんじゃん。あ、いや、まあ好きでもない奴に告白されても、別に恋愛運は上がらないか。
「葵には黙ってろよ。盗み聞きしてた何て知れたら、多分俺怒られるし」
「それは言われなくても黙ってるわよ。言っても誰も得し無いし。まあ、どんな反応するか見てみたくなくもないけど?」
「おい……!」
「冗談よ。にしても、サッカー部の沢何とかってことは、三組の沢村くんね。葵もモテるわねー。でも、振って正解ね。あまりイイ噂は聞かないもの」
「そうそれだ。三組の沢何とか、サッカー部ってモテそうだけど、イイ噂は聞かないのか?」
「うーんとね、簡単に言えばとっかえひっかえってやつ? 長くても2ヶ月、早くて3日で他の子にって感じの付き合い方をする人よ。私の嫌いなタイプね」
また一つお饅頭を口に運びながら海崎が言う。
てか、いたわ。とっかえひっかえ奴。俺はそんな器用なことはできないので遠い世界の話に聞こえるね。
「私は夜咲君みたいに不器用だけど一生懸命に恋してる人が好きよ。応援したくなるもの、からかえるし」
「おい、最後に本音が漏れてるぞ?」
応援か……誰かに応援されたの何で何年振りだろうな。タイムリープ前は応援以前に目標みたいな、そんな大層な物は持ち合わせていなかったからな。
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