第59話 学校の友達11
「お姐ちゃんが彼氏連れてきた~♪」
鎌を構え、ルンルンと部屋をスキップで回る海崎妹──確か名前は千香はそれはもう楽しそうにしてる。
ずんずんと歩いていき妹ちゃんの首根っこを掴んだ海崎は妹の徘徊を静止する。
「ちょっと、千香、今日はお爺ちゃんの家に行っててって言ったのに、何でここに居るのよ!」
「え、だって草刈り終わったし。お小遣い貰ったし」
草刈り……え、この子、マジで芝刈りに行ってたの? 海崎のボケじゃなかったの? あれ?
余談だが、桃太郎のお爺さんが行ったのはしば刈りでも柴刈りだ。芝刈りとは言葉は同じだが、内容が違う。
芝刈りはその名の通り、芝──草等を刈る事であり、対して桃太郎のお爺さんの行った柴刈りは、小さな雑技や木の枝を集めることだ、簡単に言えば薪の変わりになる材料を探しに行ったのだ。
てか、お爺ちゃんの家に芝刈り? 山じゃ無いのか──!? もしかして海崎の恐らくは母方の祖父母の名字は山なんとかと言うんじゃないのだろうか? 山浦とか山崎とか?
そうなれば山(なんとか)お爺ちゃんの家へ芝刈りにと話が繋がるぞ! バカな……本当に山に芝刈りに行く女子小学生が平成時代に居るとは……少し頓知がかってはいるが。
「ちょ、ちょっと千香お願い夜咲君の前で変なこと言わないで……200円あげるから……」
あ、珍しい。海崎が本気で困ってる。
てか、200円てさっきのお釣だろ?
「夜咲って、あ! 好きな人のいるメールの人だ!」
海崎ぃ! 妹ちゃんに名前所か顔バレまでしちまったじゃねぇか! これはお前の失言だぞ!
「あれ? でも、こないだ葵ちゃんと一緒に映画館のufoキャッチャーで熊のプー様を取ってた人だ! お姉ちゃんと葵ちゃん……もしかして修羅場? 浮気?」
やだ、この小学生怖い。
「浮気の前に、私も葵も夜咲君と付き合ってないから、千香、今すぐお爺ちゃんの家に戻りなさい。さ、300円あげるから」
「うーん、どうしよっかなー? お金はいくらあってもイイけど、自転車漕ぐのも疲れたしー? ていうか、葵ちゃんに報告してみていい? 何か面白そう」
「「やめろ!」」
俺と海崎がハモる。疚しいことは無い。疚しいことは何も無いのだが、わざわざ報告は遠慮したい。
「わ、息ピッタリ」
「分かった、500円。500円払うわ。千香、もうこの際、お爺ちゃんの家にとは言わないから、自分の部屋でいいから、そこで大人しくしてなさい」
「うーん、千円ならいいよ」
「はぁ、分かったわ。でも、葵には内緒にすること。言うなら自分で言いたいし」
おい、待て、お前、葵に言う気のか?
まあ『──え、何で私にそんなこと言うの? 別に耕平とは何でもないし、別にどうでもいいかな』みたいな感じで終わる可能性も普通に高い。
良くて『へー、そうなんだ。私も行きたかったな』ぐらいの反応だと思う。
俺のフラれるビジョンなら山ほど浮かぶんだよな。
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