第56話 学校の友達8
「まあ、バレたらバレたで、仕方ないか」
「あれ? 葵に知られてもいいの?」
海崎はタピオカを飲む手を止め目を見開き驚く。
「言いふらすつもりは無いが、バレたらバレたで仕方ない。それで何かが変わるとは思わないしな」
「いやいや、変わるでしょ? 女の子って結構そういう所は敏感よ? 私は無いけど、告白されてそのままその人を好きになっちゃう子だっているんだから」
「え? マジかよ……」
そ、そんな告白マジックがあるのか……
「恋フリーなら特にね。他に好きな人が居れば別だけど、好きって言われて悪い気はしないもの」
恋フリー? あー、好きな人が居ないって事か。
確かに恋をしてなくても、恋をしたいって思う人間は結構いると思う。
それを踏まえて考えると、自分を好いてくれてる相手に迫られたら、そのままその相手を好きになる可能性は、まあ無いとは言えないんじゃないだろうか。
「海崎もそうなのか? 好きって言われたら悪い気はしないって」
「ええ、そうね。よっぽどの相手じゃない限り悪い気はしないんじゃないかしら?」
「まあ、確かに。もぐもぐ……」
うん、美味いな。チョコが素敵だ。
「あ、チョコ付いてるわよ。ふふ、夜咲君て意外と可愛い所あるのね」
そう言いながら海崎はポケットからハンカチを取り出し、テーブルを挟んだ向かいの席から、少し身を乗り出して俺の口元を拭く。なんつー女子力だ……
少し照れ臭くなった俺はタピオカミルクティーを飲みながら、ぶっきらぼうに話す。
「つーかよ、俺の好きな人なんて他人の夕飯ぐらいどうでもいいだろ? 何でそんな聞いて来るんだよ」
「あら、そうでもないわよ。夜咲君、意外と人気高いんだから」
「っ……物好きも居たもんだな」
葵にも似たようなこと言われたな。小学校は足が速ければモテる、中学は少し悪ぶったやつがモテる、高校は頭のイイ奴がモテると聞いたことがある。
そーいや俺は6年と少しのバスケのお陰かリレーの選手に選ばれるぐらいは足が速く、学校を毎日遅刻、言い方を変えればサボるぐらいには悪ぶり、毎回テストの順位は一桁台だ。
そう考えると俺って割りとイケて……
なんてな。そこまで自意識過剰じゃない。
俺なんてタダの引きニートのタイムリーパーだ。
葵も海崎も、まあ全てが嘘では無いんだろうが、具体的な名前が出てないから、眉唾の域を出ないんだよな。
『ちょっとイイよね』ぐらいの発言から尾ひれが付き、噂が一人歩きしてるだけの可能性が高い。
タイムリープなんて言う素敵体験で一生分の運を使い果たした気分なんだ。
タイムリープ後に更に漫画みたいにモテ始めるなんてそんな都合のイイ話は無いだろう。
俺は知ってる。現実は常に残酷なんだってな。
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