第54話 学校の友達6
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その週末の土曜日の午後。俺は海崎との出掛ける約束の為、待ち合わせ場所の駅前の時計台に向かう。
空を見上げながら、十分ほど待っていると、ホットパンツにお洒落な黒Tにストライプシャツにた斜めがけの白いバックという、綺麗に纏まった服装の海崎が来た。つーか、胸を挟んだ斜めがけのバックで、年不相応の大きな胸が更に強調されてる。パイスラッシュって言うんだったか? こういうのって。てか、こいつも相当モテるよな。隠れファンが多そうだ。
「ごめんね。夜咲君、待った?」
「空を眺めてたらあっと言う間だったよ。春風がきもちイイよな。この時代の空気は俺は好きだな」
今来た所だ。何てお約束は言わない。
「ふふ、何それ? この時代って他の時代を知ってるの? 私も夜咲君も平成生まれの平成育ちでしょ?」
何が面白かったのか海崎はツボったようにクスクスと笑う。悪いな俺は令和の空気も知ってるんだ。なんせタイムリーパーだからな。未だに信じられねぇよ。
平成か令和かってだけでも大分違うのに今や三十路引きニートがピチピチの中学生だからな。
世の中、科学だけが全てじゃねぇよ。ホント。
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大型スーパーやホームセンターなどが並ぶ駅前から、大きく外れて少しの所にある。コインランドリー横のその店〝スイートスイーティー〟に向かう。
「夜咲君、お昼は食べた?」
「あー、野菜ジュースで済ませた」
「野菜ジュースでお昼を済ませる人、初めて聞いた」
「そーいや、あまり共感されたことは無いな」
野菜ジュースは人類が産み出した。言葉や電気、インターネットなどに並ぶ人類史に残る凄い発明だ。
「やっぱ夜咲君て変わってるわね」
変わってるとはよく言われる。葵にさえ言われるのだ。俺は変わっているのだろう。でもそんな変わった人を見る海崎の目は聖母のように優しかった。
「俺からして見れば、野菜ジュースを飲まないで生きている、お前らの生活のが不思議だよ」
「野菜は食べてるわよ?」
「野菜ジュースの話だ。異論はまあ認めるが。それに生野菜と違ってシャキシャキと噛まなくていいしな」
するとまた何が面白かったのか、クスクスと海崎は笑う。そう話しながらトホトボと二人、15分ほど歩くと、目印のコインランドリーが見えて来た。
「あ、やっぱ、土日は混んでるわね。少し並ぶけどいい? あ、約束通り、ここは奢るからタピオカとクレープ好きなの一つずつだけど、選んでね?」
「じゃあ、お言葉に甘えるが、いいのか? 中学生の千円ってのは大金だろ?」
「自分で言うのも何だけど。家、お爺ちゃんとお婆ちゃんが初孫の私に溺愛でね。月に二回ぐらいの頻度で遊びに行くと毎回5000~10000円ぐらいのお小遣いくれるのよ。だから割りとお財布の中身は平気」
抜群のタイミングでウィンクをしながら海崎はそう答えた。あー、祖父母の溺愛からのお小遣いは無双だからな。俺には祖父母はいないから少しだけ羨ましく思えた。別に金がどうのにじゃないぞ?
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