第25話 葵の家3
「で、付き合ってくれるの? ケーキバイキング……」
麦茶を俺に渡しながら葵が問う。
「いいよ。別にケーキバイキングぐらい。甘い物も嫌いじゃないしな」
「ほんと! 約束だよ!」
やった! と、葵は喜んでいる。
あーあ、可愛いな、全く。
つーか、ケーキバイキング行くってことは、また二人で出掛けるのか……まあ、悪い気はしないな。
いやむしろ……ったく、贅沢すぎだタイムリープ。
「ああ、たらふく食おうぜ」
「そうだ。ケーキと言えば、耕平が前作った生クリームスッゴい美味しかったよね!? あの、コクがとんでもないやつ。あれ、私、また食べたいっ!!」
ああ、あれか、自分で言うのもなんだが、俺はこと生クリームだけは、そこら辺のお菓子屋さん顔負けで美味い自信がある。ちなみに作り方は企業秘密だ。
それを葵は何回か食べたことがある。
何でいつ食べたかまではタイムリープ前のことで具体的にはよく覚えてないけど。15年も前の記憶だ。多少の記憶の抜けもあるだろう。
「うん、あー、そっちは気が向いたらな」
「えー、いいじゃん。材料費は私が出すからさ」
「ま、今度な」
「もー、頑固なんだからー。まあいっか。耕平の気を向かせればいいんだし♪」
といいながら、葵はイタズラ気に笑った。あーあ、どうせ気が向くんだろうな。恋とは恐ろしいものだ。
「耕平、小学校の卒業アルバム見よ!」
「何でだよ?」
俺の返しも空しくせっせと小学校の卒業アルバムを持って、俺の隣に座る葵、てか近い……映画館の座席よりも近いぞ、今──
──でも、ダメだ……嬉しい。
夢で逢えるだけでもその日の運を使い果たしたような存在だった葵が生きてまた俺の隣に居てくれる。こんな時間がずっと続けばイイなんてそんなことを考えてしまう。
「ふふ♪ いつ見てもこの耕平は無愛想だね。学年で一番、無愛想なんじゃない? でも、サマにはなってるね。バスケットボール持ってるし。あ、ごめん……」
小学校1~6年までミニバス。中1まではバスケ部に所属していた俺だが、中1の二学期終り頃、俺は顧問との折り合いが着かず、結果辞めてしまっている。
13歳の中1の歳にしと約7年の間、続けたバスケを辞めたのは割りと……いや、かなり精神に来た。
自分で言うのも何だが優秀選手に選ばれたり、試合の半分は俺の得点だとか、こうみえて中々にバスケは凄かったんだぞ。
学校に行きたくなくなったのは確かバスケを辞めてからだ。人生が変わったぐらいの衝撃だった。
その事を知ってる葵は気を使ってくれたようだ。
「別に謝ることはねぇよ。俺に比べて葵は小学生らしい絵に書いたような卒業写真だな」
同じクラスの写真の中にランドセルを両手で持ち、花が咲くように笑う、今よりは一周り幼い顔立ちの葵の姿がある。
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