第20話 映画館2
*
俺の心配を裏に、俺たちが並んだ直ぐ後のことだ。1組、2組、3組、5組、お一人様、8組、12組と、どんどんと並び始めた。
やっぱりこの映画は人気みたいだ。嬉しいねぇ。
「あと五分遅かったらイイ席なんて無理だったね……」
「ま、それはイイ席取れてから言おうぜ」
前の上映の客が出ていき、店員の清掃が済むと、やっと部屋に入場する。30分ぐらい待ったが、葵と話してたらあっという間だったよ。
俺と葵は走らずマナーを守り入場し、そして中央から一つ上にずれた列の中央部の席の確保に成功する。
二人で携帯をマナーモードにしながら俺はふと葵に声をかける。
「ジュースの氷溶けちまったな」
俺は映画館の氷の溶けた薄くなったジュースは何か映画館に来た感じがして好きな変人なんだけどな。
「私、映画館の氷溶けたジュース好きだよ。何か映画館に来たって感じで」
ごふっとメロンソーダを吹き出しそうになる。
「ちょ、耕平、大丈夫!?」
「……ゴホゴホ……大丈夫だ。にしてもお前変人だな」
「あ、酷い! 心配してあげたのに!」
「安心しろ。俺も好きだから、氷の溶けた映画館のジュース。俺も変人だ」
「そっか、一緒か。でも、耕平のが変人だからね?」
お、おう。よく言われるから慣れたぜ。
そこで証明が落ちるんだが、その最後に「楽しみだね♪」と、笑う葵が抱き締めたいほど可愛かった。
*
「面白かったね♪ 博物館に行きたくなったよ♪」
ご機嫌な葵、どうやらお気に召したようだ。
俺はタイムリープ前にDVD借りて見てたから内容は全部知ってたんだが、それでも面白かった。
映画館のスクリーンで実際に見るのとは違うしな。
「あの規模の博物館は近くに無いな」
「えー、大きな恐竜の骨、見たいな。耕平、こここ今度一緒に行こうよ……?」
「そうだな。ま、その内な」
「そっか、うん、約束ね! あ、耕平、ここ少し覗いてかない?」
葵が楽しそうに指差す先には映画館が運営するゲームセンターがあった。
「私クレーンゲーム見るの好きなんだ」
「見るのが好きなのか?」
「だって自分でやっても取れないんだもん……」
拗ねたように言う葵、こりゃ前にいくらか飲まれたな。
クレーンゲームの景品は原価が800円までと法律で決まっている。何故かと言うとそれ以上となると簡単に言ってしまえばギャンブル扱いになるからだ。
だが、原価800円までは粗品として景品にするのが認められてる。
まあ、原価が100円だろうが10000円だろうが、取れなかった身にしてみれば、金をスったことには変わりない。中学生から見れば十分にギャンブルと呼べる遊びだと思う、ゲーセンのUFOキャッチャーは。
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