第100話 野菜ジュースで乾杯2
*
「で、どうだ? 初めての野菜ジュースは?」
「あ、うん。の、飲んでみるね……」
いざ、実食! とばかりに、葵は恐る恐るに野菜ジュースを口に運ぶ。
流石は野菜ジュース、中々の緊張感だ。
葵は野菜ジュースをクピクピごっくんとし、数秒の沈黙の後、少しだけ目を見開く。
「あ、苦くない! 美味しいかも♪」
「だろ? いや、良かった。結構嬉しい」
「意外とジュースっぽいんだね」
「まあ、野菜ジュースだからな」
この天然具合、葵は葵だなー。
「私は別に珍しくも何ともないから普通に飲むわよ」
そう言ってグラスの半分ぐらいを海崎は一気に飲み干す。うむ、イイ飲みっぷりである。
「まあ、普通そうだわな」
そう言いながら俺も至福の野菜ジュースタイムを向かえる。く~、学校帰りの一日の締めに染みるぜ!
「耕平、本当に野菜ジュース好きだよね」
「言ったろ? 野菜ジュースは人類の最高位の発明だと。人間は時に神にも負けぬ偉業を成し遂げるよな」
「ふふふ、何よそれ。夜咲君て時々凄く変」
海崎はクスクスと笑う。葵はそんな海崎を優しく見つめる。こいつら仲イイよな。少し羨ましい。
「逆だ。時々、凄く普通なんだ」
変わり者の自覚はある。そう言うと海崎は腹を抱えて笑った。こいつのツボが分からん。
皆で二杯目の野菜ジュースを飲んでいると化粧を済ませた母さんが大きな果実酒瓶を持って現れる。
「耕平、ちょっと悪いわね。手伝ってくれる?」
「イイけど、何だよ、その梅は?」
これは母さん手製の梅酒だ。梅の実がまるごとゴロゴロと梅酒と一緒に果実酒瓶に入っている。
「梅松さんの所にね。今日持っていく約束なのよ」
「松爺に? そういや松爺は母さんの梅酒大好きだったな。車に積めばいいのか?」
思い出してみれば、松爺は母さんから貰った梅酒を飲むのが一日の至福らしい。こんなに美味い酒は無い。と、豪語してた。そこまで言って貰えると母さんも張り合いらしく定期的に持ってっている。
母さん的には食事に行くといつも餃子や野菜炒めをサービスでくれる松爺へのお礼も兼ねてるとか。母さんと二人で行くと何かしらサービスでくれるもんな。
まあ、持たれ持ちつつって奴だな。うん、良いことだ。
「そうだわ。葵ちゃん、海崎ちゃん、よければ晩御飯食べに行かない? 昔からある食堂なんだけれども凄く美味しいのよ。おばさん奢っちゃうわ」
ちょ、急に何を言い出すんだ母さんは!?
「え、いいんですか? 私は行きたいです!」
「私も、ご迷惑でなければ行きたいです」
あれ? 葵も海崎も乗り気だぞ……しかも二人とも少し興奮した様子で目をキラキラさせてらっしゃる。
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