表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/40

23.取巻きイケメンは騎士見習いと仲良くなる


ブックマークしてくださった方、本当にありがとうございます!!

とっても励みになっております!


「へぇ……興味深いお話しですね。私にも詳しく教えていただけませんか?」


 ひやりとするような普段よりも低い声とにっこり嘘くさい笑顔を貼り付けるアルベルト様に動揺してしまう私をよそに、マーク様は意外だという顔で片眉を上げる。


「先輩と一緒にいる機会の多いサフィール様ならお気づきでしょう?先輩がトラス嬢の周りに変な男を近づけないようにしているの。今日の座談会を見ただけでもよく分かりました。サフィール殿も大変ですね。」


 困った顔で同情しますとでも言いたげにするマーク様は優しい人なのだろうが、無自覚でアルベルト様を煽ってしまっている気がするのですが……。


「なるほど。ペイル殿がよく噛み付いてくるのは、私のことをトラス嬢に近づく"変な男"だと思っているからなのですね。今後気をつけなければいけませんね。」


 にっこりと更に笑みを深くしたようで、さっきよりも目が死んでしまったアルベルト様は確実に怒っている。怖いけど当たり前だ。別に好きでもない令嬢のせいで、同僚に無駄に突っかかられていたらしいと分かれば、そのお怒りも当然だ。しかも初対面の騎士科の生徒にまで"変な男"扱いされるなんて……。仕事を手伝ってやっても構わないという程度だった私への好感度が、一気に地に落ちた気がする……。


 せっかく最近はスクラップブックの協力者として"定例のお茶会"以外の席で、普通にお話できる機会も増えていたのに……。とにかくレオ兄様と私をなんだか特別な関係だと勘違いしているマーク様に事実無根だとお話しなければ。


「うふふ。マーク様はきっと何か誤解していらっしゃるわ。レオ兄様も私もサフィール様はどんな時も紳士でいらして素敵な方だといつも申しておりますのよ?」


 レオ兄様も私もアルベルト様が私に言い寄ってるなんて思っていないよ?とマーク様に伝えつつ、アルベルト様にも私への好感度を取り戻してもらいたいと無難に褒めておく。本当は私たちにだけは冷たいよねって愚痴っていただなんて内緒だ。


 それに対し、もちろん私も存じ上げておりますとにこにこと笑うマーク様はやっぱり他意は無かったようだ。アルベルト様もさっきまでのお怒りを多少おさめてくれだようだが、なんだか先程よりも少し耳の先が赤い。紳士と褒められた手前、無理に気持ちを抑えてくれただけかもしれない。焦った私は更に言葉を重ねる。


「それにマーク様も騎士科の皆様も何か勘違いされていらっしゃるようですわ。サフィール様と私は当然ただのお友だちですし、レオ兄様と私なんて本当にただの従姉妹関係しかありませんのよ?家が隣同士だったのもあってレオ兄様はわたくしのことを、まだ6歳くらいの幼い女の子みたいに思っているんですわ。まったく失礼な人だと思いませんか?」


 そう笑いながらも困った顔をして話を終わらせようとしたところで、後ろから頬っぺたを引っ張られた。


「レオ兄様ったらやめて!そういう事をするから兄様と私が特別な関係だなんて皆様に勘違いされてしまうのよ?」


 むきーっと頬を摘む手を払い除けて私はもう十六歳の女性なのよとレオ兄様を威嚇するも、レオ兄様は表情は鬱陶しそうに眉を寄せるだけ。被害者は私なのに!!と私も負けじと睨みをきかせる。


「はいはい。十六歳の伯爵令嬢様にとんだご無礼を失礼シマシタ。もっと淑やかなご令嬢なら俺だってこんなことはしな……っいってぇなぁ。つねって悪かったよ。今度お前の行きたがってたケーキ屋奢るから許せ。」


 謝る気がないレオ兄様の様子にドレスで見えないように足を踏みつけて成敗した私だったが、一緒にあのカップルだらけのパティスリーに行ってくれるというのなら許そう。約束ですからねとレオ兄様に念を押す。あんな店恥ずかしくて絶対に入りたくないと何度頼んでも断られていた店だったから反故にされないようにと必死だった。だから気づかなかったのだ。





「……トラス嬢はあんな事言ってますけど、本当にあの二人って付き合ってないんですか?サフィール殿ならご存知なのでは……?」


「……私も本当のところは知りませんが、お互いにただの兄妹だといつもおっしゃていますね。」


「……そうですか。……まだ婚約者もいない僕にはよく分からない世界ですね……。」


「私も"当然ただのお友だち"なのでよく分かりませんね……。」


「……俺はサフィール様のこと応援しますからっ!!元気出して下さい!落ち込まないで!」


 気まずそうなマーク様と落ち込んだアルベルト様が小声で謎の友情を育んでいたなんて。




閲覧ありがとうございます!


続きは月曜日に更新予定ですので、是非また読みにいらしてください!


お済みでない方は、よろしければ是非ブックマークや評価、コメント等してくださると大変嬉しいです。よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ