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20.取巻き達と騎士見習いの座談会

ブックマークと評価、いいねをくださった方、

本当にありがとうございます!!とっても励みになっております!


 週明けに急遽開催された第二回企画会議の翌日、レオ兄様を加えた3人で第三回企画会議も実施し、やはり同じ男性といえど文官タイプと武官タイプではスクラップブックへ求めるものが異なるという見解で三者とも同意した。


 そして文官タイプよりも武官タイプの方がより、流行り物への抵抗感は強いという話になり、まずは武官タイプ代表のレオ兄様が動くことのできる今週中に騎士科の生徒との交流を図ろうという話でまとまり、解散となった。


「遠征前の忙しい週なのに色々と巻き込んでしまってごめんなさい」


 思ったより遅くなったから家まで送ると言って馬車の向かいに座ってくれた従兄弟へ謝罪する。アルベルト様も送るとおっしゃてくださったが、家が隣の俺が適任だといってレオ兄様がするりと乗り込んできて、馬車のドアを跳ね上げてしまったのはつい先程のことだった。なんとか窓から申し訳ありませんと声をかけて頭を下げたが、私たちの馬車を見送るアルベルト様は嘘くさい笑顔に吹雪を背負ってお気をつけてと見送ってくださった。……明日お会いするのが怖すぎる。


 しかし、と目の前に座る従兄弟を見ると罪悪感が湧いてくる。レオ兄様にここまで面倒をかけるつもりは無かったのだ。ただでさえ、スクラップブック作成に巻き込んでしまったうえに、多分不器用なこの従兄弟はアルベルト様の私へのぶっきらぼうな態度を気にして間に入ってくれてたのだと分かる。申し訳なさに謝罪のあと俯いたまま顔を上げられない。


「王太子殿下のご命令で準備をサボれてラッキーなくらいだから気にするな。それにこの前の甘味が美味しかったからな。お前を手伝えば、遠征から帰ってきた時にもまた作ってくれるだろう?この前のカラフルなジャムサンドをもっと食べたい。」


 この前のマカロンが相当お気に召したようで何よりだ。レオ兄様の優しさには感謝しかないが、顔に似合わずかなりな甘党なのは他の武官達も同じなのだろうかとふと疑問に思う。スクラップブックの参考になるかもしれない。


「わかりました。レオ兄様のお帰りの際には、たくさんマカロン用意させてもらいます。騎士科の方々もやっぱり皆さん甘いものがお好きなの?」


「どうだろうな。俺は特別好きな方みたいで珍しがられるが、甘味が一切駄目だという奴も殆どいないな。軍議の後や軍師論の授業のあとは甘いものを食いたいと言うやつは多かったな。」


 確かに私も頭を使った後はチョコレートケーキを食べたくなるから、その気持ちはよくわかる。

じゃあ身体を鍛える訓練の後は何が食べたくなるのだろうかと質問を重ねたくなるが、それは今度の騎士科生徒への質問事項へ加えておこう。まずはどうやって彼らと接触するかを相談しなければ。


「話は変わるのだけれど、レオ兄様の時間も限られていることだし、騎士科の生徒達とは座談会形式でお話を聞けたら一番良いと思っているの。レオ兄様のアドバイスをいただいてもいいかしら。」


「ああそっちの方が俺も助かるな。……とりあえず、午後の訓練が終わった後に飯でも食いながら話を聞くのがいいんじゃないか?訓練後すぐに飯が食えるなら、騎士科の生徒なんてほいほい釣れるだろう。とりあえず、高等部三学年とも先生達に声をかけておくよ。5人くらいは集まるんじゃないか。」


「わかったわ。どんなメニューが喜ばれるのか分からないから、レオ兄様のいう通りのメニューを揃えるわ。場所はカフェテラス脇のミーティングルームを借りてきます。」


「分かった。明後日の放課後で調整してみよう。」


 レオ兄様との打ち合わせが終わったところで、我が家に馬車が到着したためそこでお別れし、騎士科の生徒たち5人分のご飯代はいったいいくらになるのか想像がつかないため当日は請求書をきちんと貰っておこうと心に決めたのだった。


◇◇◇


 そして予定通り迎えた座談会当日。


 やたらと傷だらけになった騎士科の生徒たちがミーティングルームに登場した。レオ兄様の知り合いばかりかと思ったが、半数は知らない生徒らしい。しかし、集まった五人全員がレオ兄様を熱のこもった眼差しで見つめており、彼らのお目当てがご飯ではなく従兄弟というのは一目瞭然だった。


 それは同席していたアルベルト様も感じとったようで、レオ兄様と私で席を周る時間を当初の予定よりも多くしようと提案してくれた。私もそれがいいとその案に乗り、レオ兄様だけは急な予定変更の理由が分からない様子だった。この人は小さい頃と相変わらず騎士科でも無自覚でガキ大将をやっていたのだろうなと想像できて少し嬉しかったのは内緒だ。



「今日は俺の座談会によく来てくれた。訓練後で腹が減っているだろうから、思う存分食べてくれ。支払いはここにいる従姉妹がするから気にするな。代わりといっては何だが、従姉妹の仕事の手伝いとして色々質問に答えてやってくれ。」


「いつもレオニダスがお世話になっております。従姉妹のリリー・トラスと申します。レオニダスとの話のついでにわたくしも皆さんのお話をお伺いできればと思っております。」


 見慣れない女子生徒の存在に緊張されては困るので、私はついでなので気にしないで下さいとニコニコ笑いかければ少し空気が柔らかくなる。沢山召し上がって下さいねと続ければ、皆おずおずと目の前のプレートへ手をつけ始めたのだった。

閲覧ありがとうございます!


明日も更新予定ですので、是非また読みにいらしてください!


お済みでない方は、よろしければ是非ブックマークや評価、コメント等してくださると大変嬉しいです。よろしくお願いします!!

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