世界の混乱とドイツの対応
投稿が遅れてしまい申し訳ないです。
1939年8月25日 始まりは日付が25日になったときだった。
日付が変わった瞬間、世界全体が謎の発光現象に照らされた。
当初、世界各国…特にポーランドでは以前からドイツによる侵攻が行われる可能性が極めて高いと国家諜報局によって情報を得ていたため政府はすぐさま国境付近に展開している陸軍2個機動歩兵大隊をドイツが侵攻してくるだろうと予測していた地域に派遣。
だが、そこにはドイツ軍はおろか人っ子一人もおらずただただ草木のたなびく音が聞こえてくるだけだった。
◇◆◇◆
ドイツ国 ポーランドに近い国境沿いの州のとある農村
農家であるロミーの朝は早い。この日も朝早くから牛の餌やりと小麦畑に行って用水路の整備を行う。
彼はいつも通り牛の餌やりを済ませ小麦畑に向かう。
だが…………
小麦畑のど真ん中に全体的にドーム型の見覚えの無い建物があった。
しかし、いや、確かに昨日見たときはこんな建物なんて無かったはずだ。一体どういうことだろうか?
それに、こんな所に建物なんて建てられたら建物が影になって小麦が育たなくなってしまう。
「おいおい、こんな所に建物を建てるなんて聞いてないぞ?まさか国境付近だからって軍の建物じゃないよな?」
それもそのはず…ここら周辺には軍の建物はおろか駐屯地さえもないのだ。しかし、そんなことなど彼は知るよしもないのだが…
仕方なくロミーは作業を開始することに。
それからしばらく経って作業も終わり帰ろうとしたが、やはりあのいかにも怪しい建物の中がどうなっているのか気になってしまったので建物の入り口らしき所に移動することにした。
そして、入り口?らしき所の前に到着した。
入り口の扉は付いて無く中は薄暗くなっていた。ここまで確認した後ふとロミーは疑問に思う。
仮にここが軍の建物なら兵士がいないのはおかしくないかと。
それに人の畑のど真ん中に無断で建てるのも軍のやることでもないのだ。
「この中は意外と真っ暗ではないんだな?まぁ~いいか、とりあえずは中に入るか。誰かいたら出てくるだろうし。」
と言い中に1歩づつ入っていく。
中は懐中電灯のおかげでしっかりとではないが自分の手元とその周りは照らせる位の広さだ。
しばらく進んでいると、何やら奥の方から声が聞こえてきた。彼は誰かのいるのかと問いかけたが返事は返ってこない。
もう一度問いかけようとした、その時、奥の方から黒い影が近づいてきている。。
その影はだんだんとはっきり見えるようになり恐る恐る手に持っている懐中電灯で目の前の黒い影を照らす。
だが…目の前にいるのは頭が3つありライオンのような顔をした正にモンスターとでも言うのだろうか。
そのライオンみたいなモンスターがロミーに襲いかかってくる。
身の危険を感じたロミーはすぐさま回避したがよけきれなかったのか左腕にモンスターの爪の跡が血の色で浮かび上がっていた。
左腕を押さえながら出口を目指して全力で走り出した。だが、モンスターもロミーをものすごいスピードで直ぐ後ろを追いかけて来る。
そしてすぐ後ろにモンスターが来てロミーに飛びかかろうとしたとき、入り口の奥から数人の影が動くのが見えた。その人影から大きな声で、
「地面にふせろぉぉ!!」
そう出口の方で聞こえたので慌てて地面に伏せる。
伏せたすぐ後に、何発もの銃声が聞こえてきた。そして…モンスターはというと。
『ギァイイイインンァァ』
耳が潰れるような大きな悲鳴を上げて体をヒクヒクさせながら倒れしばらくしたら動かなくなった。
ロミーは動かなくなったモンスターを見て初めて助かったと安心したのだった。
そして外に出るとそこには国防軍の軍服を着た十数人の兵士とそれを指揮する下士官の姿が見られる。
そのうちの一人がロミーの事に気づいて自分に近づいて来る。
「大丈夫でしたか?何処か怪我をしているところはありますか?」
国防軍隊員の問いに対し「はい、左腕が…」とモンスターが付けた痛々しい傷を見せる。
その怪我を見た国防軍隊員は顔を歪めたが、すぐに即席の包帯を巻いてくれた。
包帯を巻き終わった後ロミーは疑問に思っていたことを目の前の隊員に聞いてみる。
「この建物は軍が建てたんですか?」
「いや、軍事関連施設建設の報告はきていないからあり得ないですね。」
と言われ、ロミーは視線を建物の方に向ける。よくよく考えれば、畑のど真ん中に許可も無く造る事なんて無いだろう。
じゃあこの建物は何故ここにある?確かに昨日の11時くらいまでは確かに無かったのに。
「あの?畑はどうなりますか?」
「こちらに聞かれても答えられませんが、多分国からの補助金やその他助成金がもらえると思います。これはここだけじゃなく全国的に出現しているらしいですので。」
「そうなんですか!それは、大変ですね。」
彼はその後も、正体不明の建築物を眺めていた。
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ドイツ国 首都ベルリン 総統官邸 総統執務室
この国を治めるのはかつてミュンヘン一揆やその他の武力行動を誘発させ、国民突撃隊や武装親衛隊を組織して率い、武力と弾圧で議会を掌握し権力を自らのモノにした
『アドルフ・ヒトラー』
その者である。
彼はホラント上級大将の報告を聞くうちに徐々に怒りをあらわにする。そして、彼が一通り話し終えると、限界に達した。
「つまりは何か?突然国内各地に正体不明の建築物が出来、その建物内には見たこともないモンスターどもがいて、そいつらがいつ建物の外に出るかわからないから軍によるポーランドの電撃戦が出来ないと!」
「はい、その通りです。」
「何故いつもお前達軍は、私の邪魔をするのだ!!私が何か計画して実行しようとするといつも軍はありとあらゆる手段を行使して私の計画の邪魔をする!今までの邪魔をした理由はいかにも馬鹿げた理由であったが…今回の理由は…何だ?正体不明の建築物?モンスター?ふざけるなぁぁ!!それでもお前達は栄光あるドイツ国防軍人かぁぁぁ!!!!」
ホラントを怒鳴り机に置いてある物を乱暴に投げつける。
ホラントは予想通りの反応を見せる総統に対して少し理不尽に思ったものの直ぐに気持ちを切り替えた。
彼としても総統に報告はしたくはなかったのだが、周りの将官たちは自分たちの保身のためにまだ軍上層部の中でも特に若かった彼に報告を押しつけたのだ。
そして、今に至る。
暫くして幾分か冷静に戻った総統は再び席につく。
「それで、その…建築物は一体国内にいくつ出来たんだ?」
「現在の情報では全国でおよそ20箇所ですが、今後の調査でさらに増える見込みです」
「ちなみに、その建築物は我が国以外には確認されているのか?」
「はい、先ほど入ったばかりの情報ではアメリカ、イギリス、フランス、イタリア、スイス、スペイン、ポーランド、ソビエト、日本、中華民国、オーストラリア、南アフリカ、各国の植民地等、世界全域で確認されています」
「報告を聞く限りモンスターは建物の外では確認されてないということだがそれは本当か?」
「はい、各州で建物の外でモンスターの存在は認められませんでした。ですが、今後もそうなるとは限りませんので、軍による常時監視および建築物周辺を隔離することを提案いたします」
ホラントが報告を終えると、総統は手を自分の額に当て考える。
もし、この現象を起こしたのがイギリスやアメリカなら、何故自国にも作る必要があるのだ?それと、建物の外にモンスターを出さないと作った意味がないだろうに。いや、これはあくまで我々の気を引くための作戦で何かしらの計画を実行しようとしているのか?
総統は、自分の持ちうる知識と情報を屈指して思考を巡らせるが確信にいたる答えは見つからなかった。
いや…まてよ、そもそも報告では日付が変わった瞬間に謎の発光現象が起きたというが、それと関係があるのかもしれない、つまりはこの星ではない何処か…別世界の超技術を持つ存在が何らかの理由で地球に建築物を設置したと。
何らかの理由…
そう『侵略』だ。
何故なら、建築物を世界中に瞬時に出現させる技術が現代では確立されていないのだ。また、それらを行うえば必ず何かしらの機器で強い反応が出てくるだろう。
だが、今回はそのような反応があったとの報告が一切なかったのである。
これらの情報を精査した結果総統が導き出した答えが『別世界による地球侵略』であると。
いずれにせよ、その場合このようなことをやってのける相手に対して我が国だけでの対抗は厳しいものになるだろう。
この問題は数日以内に開かれるだろう国連会議の時に世界の協力でも訴えてみようと、総統は考えた。
そうと決まると総統は、ホラントに建築物の常時監視と隔離命令を下すと。一人ホラントが出て行ったドアとは違う方向の棚へと向かう。
その棚を横に押すと棚が動き出し隠し扉が現れる。
隠し扉を開けるとそこは窓が一つもない電灯の明かりだけの部屋が広がっていた。
総統はその部屋のへ歩きじゅうたんの端を持つと勢いよくじゅうたんを引く。
じゅうたんをすべて引くと、部屋の真ん中に小さな四角い鉄製の板とその下にボタンがあった。
その場所まで歩きボタンを押し鉄の板の上に立つと何かが作動する機械音が鳴る。
ピーと音がなると総統は先ほどまでいた部屋とは違う部屋へいた。
その部屋は未来的な内装で天井に取り付けられている照明は官邸のどの照明よりも明るく見やすかった。
奥にある重厚な鉄製の扉の前に立ち総統の全身を光が包み込む、しばらくして光りが消えるとドアの開く音が聞こえた。
ドアの奥へ足を踏み入れるとそこには現代では到底再現できないような立体的なプロジェクターやSFにありそうな司令部に酷似した内装がそこにはあった。
総統は大型モニターの前に立ちある操作を行うとプロジェクターに人型のAIが現れた。
「お帰りなさい閣下」
AIがそう言うと「例の件は解ったのか?」と一言発した。
『はい、正体不明の建築物についてですが、私の推測で大規模地下モンスター発生構造物、通称ダンジョンである可能性が高いです』
ダンジョンという単語に総統は?マークを浮かべる。
「そのダンジョンというのは一体どんなものなのかね?」
『はいダンジョンとは先ほども申し上げたとおり、地下に巨大な構造物が広がっており最下層部にはコア…核と呼ばれる物が存在していて、そのコアから生み出される存在がモンスターなのです。もちろん、モンスターはダンジョン以外にも生息していますが基本的に攻撃してきませんし地球の動物と変わりありません。また、地上ではモンスターではなく魔物として扱われます。つまりは、地下の魔物=モンスター、地上のモンスター=魔物なのです 。なぜそう呼ばれているのかについてですが、魔物には他の動物とは違い魔法が扱えル事です。魔法を使用することで魔術や言語を解することが出来る魔物もいます。ちなみに、魔法を使わない動物は非魔物とも呼ばれています。あと、魔法を使用するためには魔素と呼ばれるものか魔石と呼ばれる』
AIの説明に大体解ったかのような表情をすると、
「では、その魔素と魔石というのは地球にはあるのか?」
『魔素は極微量ですがあります。ですが、魔法を使うにはあまりにも少なすぎます。次に魔石については、魔力を多く含む石、すなわち魔素を多く含む石のことですが、地球にそのような石は存在していません。それにに、自然にダンジョンが起こる事は天の川銀河系に地球が20個出来て20個とも同じ文明と同じ国名の国家が存在しているくらいの確率をさらに80万で割って出てきた数字くらいの低さなんです。ですので自然ではまず起こらないという考えて方で大丈夫と言うことです。まぁ、そっちの方が安心するのですが、』
AIの自然ではまず起こらないという事を聞いた総統は、いよいよ地球外勢力による侵略という可能性が大きくなったと頭を手で押さえながら考えた。
その後しばらくAIと話し合いをした後、執務室へと戻った総統は昔の電話の受話器を取ると何処かへ電話をかけ始める。
しばらく話をして電話を降ろした総統はまた執務室の外へと足を運ぶ、彼が電話を掛けた場所は国連本部があるジュネーブであった。
それから2日後には地球の全国家が参加する緊急の国連総会が開催された。
総統と話をする謎のAIの正体とは?




