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戻りましょう

団長を睨む母は、動揺しているようだった。

怒ってるような、泣きたそうな、ほっとしているような、いろんな感情が去来しているのが見てとれる。

何か話そうとしてるのか、何度も口を開いては閉じるを繰り返していた。


俺から母に声をかけるべきだろうか、そんなことを考えていると団長が消え、何かが刺さる音がした。

驚いて隣を見ると、剣が地面にしっかりと刺さっている。え、団長どこ???


とりあえず事情を説明せねばと母に視線を戻すと、母を抱きしめている団長の姿があった。あの一瞬でこの距離詰められるとかマジかよ……


「すまない……すまない……!俺が不甲斐ないばっかりに……!」


団長は本当に大事そうに、しかし絶対に離すまいとしっかりと母を抱き締めながら謝罪を繰り返している。一人称まで「私」から「俺」に変わってるし。

母も必死に堪えているが涙が止まらない、と言った様子で団長に応えていた。


恋人同士の感動の再会にしか見えない光景である。片方が自分の母親ってのがかなり複雑だけど……


どうしたものかと遠い目をしていたら、剣からバチバチッと火花が散るような音がした。

それに反応した団長がこちらを向く。もちろん母は腕の中のままである。


「追跡されるのは覚悟していたが、思ったより早かったな。

カヅェル、その剣を起点に結界を敷いている。そこが一番安全だ」


だからこの短時間でそのレベルの結界が敷けるってなんだよ……!?うちの団長様は最強無双とは聞いてたがマジのバケモンらしい。

説明を受けている間も音は激しさを増していく。

結界が攻撃を受けているってことか?


このままでは落ち着いて話もできないって事で、母が簡単に荷物をまとめるのを待ってまた転移で執務室に戻ることになった。

待ってる間に団長が結界を攻撃していた奴倒してたけど、本当に移動する意味あるのか……?

どうしよう、なんなら短編で終わらせるつもりだったのに長くなってしまった

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