とある生徒指導室の一日
これはとある生徒指導室の一日の様子である。
「またお前か……。私の仕事を増やしやがって、反省してろ」
ガラガラガラ、ピシャッ。
「…………だから俺言ったよな?」
……。
「いや、確かに言ったって。その石像を持って帰ろうとするのは止めろって。俺は絶対言ったぞ? あの兄貴と違って優等生なダフティでも『それは流石にどうなのでしょうか……』っていう表情していたからな?」
……。
「……その言い訳は自分で言っていて苦しいと思わないのか?」
……。
「……」
……。
「……おいこら、開き直るんじゃねえ!」
……。
「いや、今日という今日こそは許さん。俺は思ったんだよ。何でもかんでも許すのは教育上よろしくないなって。アズモの為にはならないなって」
……!
「だいたいそんなに似ていたか? 親父はもっと厳つい顔していると――」
――ガラガラガラ。
「こいつの身体を拭いてやってくれ。噴水で泳いでいた所を捉えて来た。……全く、なんで私の親戚には馬鹿しかいないんだか」
ゴロゴロゴロ。
パサッ。
「むえー……」
ガラガラガラ、ピシャッ。
「いいか、アズモ。今、こいつと同じ扱いをされたんだぞ。それがどういう事か、賢いアズモなら分かるよな?」
……!?
「ああ。実はアズモもラフティーもディスティア姉さんの親戚だし、ラフティーはアズモの姪なんだよ。他人じゃ無いんだ」
…………。
「分かったならもう二度と学校にある石像を部屋に持って帰ろうなんてするなよ?」
……。
「アズモ~、拭いて~……」
「……」
……。
「私は本当にこいつと親戚なのだろうか?」
「疑うな。血縁関係を」
ゴシゴシ……。
「……復活したわ! ところでなんでアズモはここに居るの!」
「校庭にある石像を持って帰った事がバレた」
「凄いわ!」
「ラフティーは何をしてここに?」
「滝登りがしてみたくて噴水に飛び込んだら、ディスティアに連れて来られたわ!」
「……凄いなー。滝登りは出来たのか?」
「出来たわ!」
「凄いな……」
ガラガラガラ。
「あ、おはよう。こんな所で会うなんて奇遇だね」
「お前もここで反省してろ」
ポイッ。
スタッ。
ガラガラガラ、ピシャッ。
「あ、ああ、おはよう。ところで、本当に奇遇なのか……?」
「今朝は父さんの石像があまりにも実物と違って見栄えが良過ぎたから直していたんだけどね、どうやら許されなかったみたいでね。ところで、父さんの石像の横に置かれていたはずの竜王様の石像が無いみたいなんだけど何処に行ったか知らない?」
「それは……奇遇だな」
「おはようだわ!」
「うん、おはよう。ラフティーちゃんは今日も元気だね。今日も良い事あったの?」
「滝登りしたわ!」
「どうしてそんな面白そうな事をしているのに僕を呼んでくれなかったの?」
「俺を見るな。俺はそんなアホな事はしていないんだ」
「それじゃあどうしてここにアズモちゃんが居るの?」
「すう……」
「……俺が親父の石像を盗んだ犯人だ」
「奇遇だね。まあ、ダフティが『アズモさんが部屋に石像を飾り出しました』って言っていたから知っていたけどね」
「俺の中の内なる俺が暴れる……!? し、静まれ……!」
「アズモちゃんって時々変な事するよね」
「確かにそうだわ。アズモって時々変」
「う、うわあ! 燃料を投下するんじゃねえ! 大変なんだからな!」
ガラガラガラ。
「今度は誰が来たのかな」
「私一人だけだ。これ以上追加されてたまるかっての。あとお前ら騒ぐんじゃねえ。私が怒られるだろ。あとこれ今日の反省文と課題な。私は保健室で休んでくるからちゃんとやっておけよ」
バサッ。
「流石に朝はこれで打ち止めみたいだね。ディスティア先生が見回りに来る訳も無いだろうし、早く課題終わらせて遊びに行こうよ」
「良いわね!」
「そういや前に話していた、食べたら舌がピリピリするっていうバチバチアイスが隣の街で売られ始めたらしいぜ」
「うーん……もう行っちゃう?」
「皆も呼ぶと楽しいと思うわ」
「知っているか? 一応俺ら今、指導中なんだよ。……一文だけでも書いて行こうぜ」
「それじゃあ決まりだね。えーっと……この国を象徴する王の像が王本人と乖離しているのは問題があると思います。今度本人をここに呼ぶので精工に作ってください」
「今度からは滝を用意すると良いわ。……よし、完璧だわ!」
「お前ら……。せめて俺だけでも真面目に書くか……二度と像を持って帰りません、と」
「じゃあ行こうか」
―――――
「凄い刺激のアイスだったね」
「ピリピリしていて美味しかったわ!」
「俺の育った国じゃ信じられないくらいの威力のアイスだったな」
「ついでに今日発売の週刊マモコミも買えました!」
「後で俺にも読ませてくれないか?」
「勿論ですぞー」
ガラガラガラ。
「おー、お前ら反省文と課題は終わったか? ……ん、なんか一人増えてねえか?」
「おや、ディスティア先生。こんにちは」
「ゴスネリ……お前、いつ来たんだ?」
「つい今さっきブラリ殿達と一緒に来ましたけど……?」
「えーっと……ちなみにゴスネリは午前中居なかったみたいだが、何処に行っていたんだ?」
「なんかディスティア先生の笑顔が怖いような? あと皆の圧がなんか凄いような……?」
「早く答えろ」
「ひえ! ご、ごめんなさーい! 午前は隣街で私の推し地下モンのライブがあったのでそちらにお邪魔していました!」
「へえ。……ちなみにブラリ達とは何処で会ったんだ?」
「ライブ後、地上に出たらブラリ殿達と会いました! そのままバチバチアイスなる物を食べて来ました!」
「あちゃ~」
「ああ、終わった……」
「どうしてアズモ達そんな顔しているの?」
「お前ら三人、生徒指導延長な。反省文も書き直せ。ゴスネリの分の課題と反省文も取って来るから全員ここから出るな」
ガラガラガラ、ピシャッ。
「ご、ごめんなさい! まさか三人が生徒指導中にも関わらず隣街に遊びに来ているなんて思っていなくて! 途中まで『あれ、今日って休日だったっけ?』って思っていたくらい!」
「少し険があるんだよね」
「まあまあ、俺達は気にしてないから、ゴスネリも気にするな」
「……? よく分からないけど、気にしないでいいわ!」
「うん、気にしない。でもなんで三人は抜け出して?」
「課題が終わったからね」
「どうしよう、私の目がおかしいのかな……? 白紙にしか見えないよ?」
「反省文は書いたわ」
「どうしよう、どうしてこれでいけると思ったのか全然分からないかも」
「やっぱ少し険があるんだよね」
「どうせ書くなら布教になるように書こうよ。ディスティア先生ならどんなに長文で推しへの愛を書いても取り敢えずは否定せずに読んでくれそうだし」
「なるほどね。そういうのも面白いかもしれない。僕の好きな英雄譚の感想でも書いてみようかな」
「あー、なら俺は俺の好きなアニメの話でも書くか?」
「好きな物について書けば良いのね! 分かったわ! 『アイスが美味しかったわ』……よし、出来たわ!」
「嘘。どうしよ……ラフティーちゃん可愛い過ぎでは???」
「……? 私は可愛いわ!」
「うっ! 萌え死にそう!? 身近に居る人を推すのは不味いってそういう事だったんだね……お母さん…………。やっぱり学校には危険がいっぱいだよ……」
「お、おい、大丈夫か、ゴスネリ?」
「顔が良い……! 竜の子達ってどうしてこう皆顔が良い――ゴフッ!」
「ゴスネリちゃんが死んだね」
「また死んだ……。趣味が合いそうだから話し掛けようとするんだけど、毎回ゴスネリが死ぬんだよな……」
ガラガラガラ。
「うわっ!? これはどういう状況なんだ!?」
「ゴスネリちゃんが血を吐いて倒れたんだよね」
「吐いた血は全部俺に当たったので教室は汚れていないです」
「うわ……ちょっと目を離しただけなのになんでこうなるんだ? もう良いから、アズモはゴスネリを保健室に連れていけ。ついでにそこで着替えをもらって着替えて来い」
「はい」
「あと、こいつ追加な。色々教えてやってくれ」
「あ、スフィラ」
「お疲れ様です、ブラリ様。災難でしたね」
「僕は何もしていないんだけどね」
「何かしたからここに居るんだろ。まとめて反省してろ。あ、アズモはこっちな」
ガラガラガラ、ピシャッ。
「どうだいスフィラ。頼んだ事は無事に済んだかい?」
「はい。今度の対戦クラスである二組の試合映像を持って来る事は出来ました。しかし、学園のシステムに介入してバックドアを設置していた事がバレてしまったのでここに来ました」
「となると、今後そういう映像を用意するのは大変になりそうだし、別の手段を考える必要があるね。だけど、その映像を持って来ているのなら一先ずは大丈夫だね。ありがとう、スフィラ」
「……むえー?」
「二組の対戦映像を持って来たので見て対策を練りましょう、ラフティー様」
「対策するわ!」
―――――
「うーん、二組の対戦映像を見たけどこれは……」
「分かりやすくて戦いやすそうなクラスだわ!」
「うん、ラフティーちゃんはそっち側だもんね。ただ、これだとね……」
「対策のしようが無いですね。このクラス相手に意表を突くような事をしたら批難されるかもしれません」
「策など一つも講じずに直線で全て薙ぎ倒しながら相手の陣地までやって来て勝負を挑んで来る。愚直なまでの脳筋艦隊だね。真っ向から受けないと華が無いとか言われそうで困る相手だね」
「身体強化以外の魔法を使っている様子も無く、武器と己の肉体のみで戦っているようでした。試合ではこちらも同じ条件で戦える相手にしないとブラリ様好みの勝負をする事が出来ないかと」
「私は拳だけでも強いわ!」
「うん。ラフティーちゃんが出るのは確定だね」
「任せると良いわ!」
「頼りにしているよ。ただ、他に誰が出るかだよね。ムニミーちゃんやマニタリちゃんみたいな特殊タイプだと……」
「呼んだ? 呼んだわよね?」
「あれ、ムニミーちゃんいつからそこに?」
「良かった、私って二人に見えていない訳じゃなかったのね。恥ずかしそうに生徒指導室に入って来たというのに、ブラリとスフィラは集中しているのか全く私に気付いてくれないし、唯一私に反応してくれていたラフティーちゃんも途中で寝ちゃったから凄く困っていたわ」
「ごめんね、全然気づかなかったよ。声を掛けてくれれば良かったのに」
「流石に集中している所へ声を掛ける事は私でも躊躇するわよ」
「私は気付いていましたよ」
「え、そうなの!?」
「はい。ただ、ブラリ様の集中を乱す訳にはいかないと思い、ブラリ様がムニミー様に気付くまでは無視する事にしました」
「おいっ! 一番酷いやつだわそれ!」
「まあまあ、ところでムニミーちゃんは今日どういう理由でここへ?」
「その聞かれ方だとまるで私が生徒指導室常連みたいに聞こえるからやめなさい」
「えっ?」
「その認識で間違えていませんよ」
「あたしよりもディスティアに怒られているわ」
「あなた達ねえ! もしかして私の事が嫌いなの!?」
「面白いから好きだよ」
「ブラリ様が好きと言っているので私も好きです」
「好きだわ!」
「やっぱり私の味方はラフティーちゃんだけだよ!」
ブンブンブン。
「むむむええええー」
「ムニミーちゃんは知性タイプだと思っていたけど、あのラフティーちゃんをそこまで高速で揺らす事が出来たんだね。どう、次の試合に出てみる?」
「絶対、嫌! 魔法も薬も使えないと何も出来ないからね私!」
ブンブンブンブンブン。
「むむえー……」
「ムニミー様の感情に昂りと共にラフティー様が酷い事に」
「酔ったわ……」
「わー!? ごめんラフティーちゃん!?」
「なんか今日のムニミー臭い……」
「えっ!? それは試験薬の臭いよ!? そのはずだからね! 決して私の臭いじゃないからね!! 『飲んだら宙に浮く薬』の開発に進展があったから現段階での記録を取ろうと思って、昼休み購買で飲み物に混ぜて無料で生徒に配布していたからきっとその臭いだわ!!」
「あー、だからムニミーちゃんは今日も指導室に来たんだね」
「ちなみに薬を飲んだ生徒の一割が試飲後、五分以内に一分程宙に浮いたわ。約半数が謎の腹痛を訴えたけどね。あ、それと私、しばらく生徒指導室から出られなくなりそうだからどっちにせよクラス対抗戦に出るのは無理よ」
「面白過ぎるよ、ムニミーちゃん」
「更にちなみにだけど、一番の犠牲者はリアクスよ。身体が崩壊したからバケツに入れて保健室に持って行ったわ」
「何しているんだい、ムニミーちゃん。それは流石に擁護出来ないよ」
「リアクス様が不死だからって危ない実験の検体にするのはいかがなものかと思います」
「……てへっ」
「……」
「……」
「むえー……。保険室行って来るわ……」
ガララガララ……。
「ここにディスティア先生やテリオ先生が居たら不味かったね」
「はい。竜は身内を害する者に凄まじく厳しいですからね」
「はっ、確かに! 危なかったわ!」
―――――
「ただいまー。……ってあれ、なんか人増えてね」
「あー、アズモが保険室行っている間にスフィラが来て、ムニミーちゃんが来て、マニタリちゃんが『教室誰も居なくて寂しいから来ちゃった』ってやって来てね。あと、なんかそっちも多いね」
「ああ。なんかゴスネリを連れて保健室行ったら、リアクスの入ったバケツをムニミーが置きに来て、ムニミーのせいで気分が悪くなったとかでラフティーもやって来てな。あとディスティア姉さんと途中ですれ違った時にボソッと言っていたんだが、「ムニミーは生徒指導延長だな」だってさ。一体何をしたんだ?」
「また、延びた……」
「あ、ムニミーっちが灰みたいになった! それも薬の効果みたいな感じ?」
「薬はもう、俺の身体が嫌がっている……。良ければそのワードも出さないでくれ……」
「え、なんかバケツから声がするけど、まさかアズモっちが持っているそのバケツの中にリアクスっちがいる感じ?」
「俺はここに居るぞ……」
「うわっ、本当だ! リアクスっちって本当に便利な身体してるんだね!」
「そうよね。私に目を付けられるのもしょうがないと思うの」
「ひ……。あ、アズモ! 俺をその女から離してくれ!」
「はいはい」
「ムニミー様、やめましょう。リアクス様がキャラも忘れて怖がっています」
「そ、そんな。クラスメイトに私がこれ以上何かをする訳がないじゃない」
「ムニミーの目が怖いわ!」
「しっ!」
「わちゃわちゃとしてきましたなー」
「えーっと、こっちに僕とスフィラと、ムニミーちゃんと、マニタリちゃんが居て……」
「俺がラフティーとリアクスとゴスネリを連れて来たから」
「十五組全員集合じゃね!? やばっ、珍し!」
「リアクスとゴスネリがあまり学校に来ないから本当に珍しいわ!」
「学業より、推し活を優先させている故」
「俺のこの身は天から様々な試練を与えられてしまっている。……具体的に言うと、混血王家に産まれた者はその身体に流れる血が反発し合って、若い内は身体の形が安定しづらく普通に登校するのも難しい。それとあと、その女が悪い」
「そんなバケツの中から私の事を睨まなくても……」
「どうする? このまま皆で遊びに行っちゃう? 揃うって珍しいもんね!」
ガラガラガラ。
「皆ここに揃っていたようだ! 十五組のクラスに授業をしに行ったらびっくりしたさ! 誰も居ないのさ、そこには!」
「あ、先生」
「テリオ先生だ」
「こんにちはっ!」
「テリオも遊びに行くわよね?」
「あー、ごめんテリオ兄さん」
「竜が飽和していく」
「皆! 実は今日って学校のある日なのさ!」
「えー」
「勉強やだー」
「逃げる?」
「逃がさないが?」
「あっ、窓の外にディスティア先生がいるよ」
「保健室でサボっているって聞いたのに」
「教室のドアにはテリオ先生だし」
「前門の竜後門の竜、か……」
「竜が飽和したな……」
「じゃあここで授業しようか」
―――――
「はい、終わり。あ、皆反省文も書いといてねー」
ガラガラガラ、ピシャ。
「むえー、疲れたわー……」
「しっかり授業受けさせられたね」
「まあ当然なんだがな。俺達学生だし」
「でも何気、みんなでちゃんと授業受けたのって初めてかも?」
「確かに」
「一か月くらい経って初めてなのね……。皆どれだけ不真面目なのよ」
「お前が言うな。俺の身体だってまだ戻ってないのだが」
「ごめんて。身体が戻る薬あるけど飲む?」
「飲まんが」
「ムニミーちゃんは程々にしてあげてね。リアクス君は僕が責任を持って部屋まで運んで行くよ。同じ部屋だし」
「すまんな、ブラリ」
「途中まで御供します」
「じゃあ僕達は行こうか。じゃあね皆」
「じゃあねー」
「またな」
「また明日だわ!」
「また会おう」
「ではまた明日」
ガラガラガラ、ピシャ。
「なんだかんだで今日楽しかったなー。私達もそろそろ帰る?」
「そうねー。この教室にいつまでも居たらディスティア先生にまた怒られそうだし」
「ゴスネリちゃんはこの後用事あるの?」
「今日はもう無いですかね」
「じゃあ一緒に帰ろうよ! 寮同じだしね!」
「うわ、陽キャすぐ肩回して来る」
「んー?」
「何も言ってないよ。帰ろっかー」
「うん、じゃあね二人共バイバーイ!」
「今絶対シレっと言っていたわよね……? ま、良いか。じゃあね、アズモ、ラフティー」
「アズモちゃんまた絶対マモコミの話しようね! バイバイ!」
「また明日だわ!」
「おう、じゃあなー」
ガラガラガラ、ピシャ。
「マモコミの話しようね、だってさアズモ」
……。
「そうだな。頑張って話していこうな」
……。
「私達も帰るわよ! 帰って昨日のゲームの続きだわ!」
「ああ、一組にも顔を出してダフティとスフロアとルクダを拾っていくか」
「いいわね! あたし先行って来るわ!」
ガラガラガラ、ピシャッ。
「元気な奴だ」
……。
「アズモも七歳なんだからあんくらい元気で良いんだぞ」
……。
「それ日本の掲示板じゃ言い訳乙って言われる奴だからな」
……。
「はいはい。アズモが一番ですよ、と」
パチン。
「電気よし、窓鍵よしと。じゃあ俺達も帰るか」
…………!
「気持ちを込めて言っているに決まっているだろ。俺にとってアズモが一番なのは間違いないんだから」
ガラガラガラ、ピシャ。
ガチャ。
……。
…………。
………………。
ゴソゴソゴソ。
「ふぅ。机の隅の方に隠れていたら竜にもバレないで済むんですね」
「今日の分には爆発音とか混ざってなければ良いですけど……」
カチャカチャ。
「回収完了。じゃあ私も帰りますか」
今度こそこれにて完結させます。
番外編もここまでお付き合いしていただきありがとうございました。
万が一今後書きたい話が出てきたら二部の方で書きます。
二部でも早くこんな生活を送らせてやりたいですね…。




