自然派食品
短編小説です。
何か心に残ってくれたらと思います。
僕の入っている大学のラーメン部の奴が痛風になった。
当たり前と言えば当たり前、年間400食以上ラーメンを食べていたのだ。病気にならない方がおかしい。
僕はこの機会に、身体にいい食べ物を心がけるようにしようと思った。
まず、ラーメン、ハンバーガー、コーラ、お菓子を辞めてなるべくお弁当にしてみる。
「君、ラーメン部やめたの?」
同じ大学の女の子が聞いてきた。
僕は、友達が通風になった事、健康に気を付けて見ようとしてる事を伝えると、
「コンビニの弁当なんて、なに使われているかわからないよ?」
確かにその通りだ。
どうせ気にするなら中途半端にしない方がいい。
その子に勧められて自炊でお弁当を作ることにした。
それまで自炊や料理なんてした事無かったが、やってみると意外と面白い。
気づいたら、料理好きの友達が沢山できていた。
お弁当を作り始めて3カ月が経った頃、
料理好きの友達が、
「最近始めたみたいだけど、なんで料理を始めようと思ったの?」
と聞いてきた。
僕は、友達が痛風になり、コンビニお弁当も健康には悪そうだからとつたえると。
「健康の為なら和食がいいよ!洋食は脂肪などが多くて身体に悪い。」
なるほど、洋食も身体に悪かったのか、、、これからは和食を作るようにしよう。
それから僕は煮物や煮魚など、魚中心のご飯にする事にした。
和食生活に慣れ、旅行でも和食を選ぶ様になっていた。
そんな健康的な生活を続け、健康ライフに自信がついたある日、旅行先で食べた魚に当たって高熱がでた。
食あたりは避けられない、、これからは生魚もきをつけないと、、
と思っていたら、病院での診断はシガテラ毒によるものだった。
シガテラ毒?
どうやら魚が突然変異で急に毒を持つのが出てくるらしい。運が悪かったらしいが、そんな怖いものはもう食べられない。
僕は、これを機に徹底的に調べ、オーガニックを勧める健康食品のアドバイザーにまでなった。
そんなある日、健康的な食品を探して、農学の博士に健康的な野菜を訪ねる為、研究所に来てみた。
そこで博士はとんでもないことを言い出した。
「農薬はね、少しは使っている方がいいんですよ、完全な無農薬野菜は、虫などから自分を守るため、独自の毒を持つ様になる、、、」植物も少しづつシガテラ化するのだと、、、
なんと、、オーガニック野菜もダメなのか、、
続けて博士は、
「健康にいい食べ物は無い。必要な栄養素は毒も兼ねていて、必要最小限に摂るのかいい」のだと。
僕は次の日からラーメンを食べる事にした。
色々書いていくのでよかったら見てみてください。